飯田の街を駆け足で観光した後は、再び飯田線に乗り込みます。


車両は211系。
小さいころに宇都宮線や高崎線で見ていたやつなので、
中途半端に懐かしい車両です。
伊那谷に出てきたので順調に進むのかなと思ったら、
意外と進みません。
Googleマップで地形を見てみて納得。
トンネルで繋ぎ合わせている佐久間ダムあたりよりも線形がひどいんですね。

キィキィ言わせながら、右へ左へせわしなく曲がっていきます。
おかげで全然スピードが出ません。
そりゃあ飯田から岡谷に出るまで3時間かかるわけだ。
飯田線の終点である辰野を通り過ぎ、この列車の終点岡谷で下車。
このまま中央本線に乗り換えて東京へ帰るのではなく、ここで豊橋行きに乗り込んで辰野まで戻ります。
中央本線の辰野支線、通称大八廻りを乗りつぶすためです。

1983年に塩嶺トンネルが開通するまで、中央線は岡谷から塩尻へ向かう際、
辰野のほうへとう回して進んでいました。
現在ではほとんどの列車がみどり湖駅経由で塩尻へ向かうため、
辰野回りの列車は本数も少なくローカル線になっています。
こういう機会でもないと乗れないと思い、今回の旅程に組み込んだのです。
岡谷からいったん辰野まで戻り、塩尻行きに乗り込みます。

辰野駅の駅舎はなかなか立派です。

半面クロス、半面ロングのE127系。
JRの55%ほどを乗りつぶしてきたのでかなりの車両には乗ったことがありますが、
これに乗車したのは初めてでした。
新潟や長野でのみ運用されているようです。
辰野から塩尻の間にある駅は2つのみ。

まずは信濃川島駅。
道路は通っているものの、周りに人の気配がありません。
こりゃやべぇ。

そして小野駅。
こちらは駅周辺に集落が見られ、人の営みを感じられました。
辰野から20分ほどで塩尻に到着。
2014年12月以来の塩尻駅です。
ここからは中央本線でひたすら東京へ戻るだけ。

なので駅弁を買い込みます。
改札外のキヨスクで買おうとしたら、目ぼしいものはなし。
どうしたもんかと悩んでいたところで、思い出しました。
塩尻駅の駅弁は、駅舎内の喫茶店ミドリでも買えるのです。
すぐに行ってみると、入ってすぐのところの棚に
いくつかの駅弁が並んでいました。
買ったのは「とり釜めし」、安定の塩尻カワカミの駅弁ですね。


信州黄金シャモめしほどの旨さはないものの、
鶏そぼろは十分おいしいし、野沢菜の油炒めも食欲をそそります。
そして奥に乗っているのは鶏から揚げ。
釜めしに乗せる鶏肉って照り焼きが主流だと思うんですが、
この駅弁はなぜかから揚げです。
時間が経ってもパサつかないようにするため?
そういや前回塩尻で買って、次回も買おうと書いていた「信州黄金シャモめし」は
どうやらこの2年の間になくなってしまったみたいですね。ザンネン。
そんなわけで駅弁を食べ、本を読み、時間をつぶして甲府、大月と乗り換えて東京まで戻りました。

初めて乗った飯田線の旅は楽しかったです。
ただ、楽しいのは飯田以南だけで、北半分は退屈だったように思います。
次に来るときは新宿~飯田間を高速バスで移動してしまうのもアリかも。