パイロットのエラボー万年筆がメーカー欠品状態とのこと。
なにが起きたのかと思ったら、YouTubeにアップされたこちらの動画が原因のようです。
パイロット エラボーの海外版「ファルコン」を使った動画です。
確かにこんな綺麗に文字を書いているのを見てしまうと、欲しくなるかも。
でも筆跡とかペンの運び方を見るに、おそらくカリグラフィーをやってる人の書き方なんだと思います。
私含めた普通の万年筆ユーザーはこんな書き方しません。ペン先傷めそうだもの。
メーカー欠品になるとは、ようつべ恐るべし……なんですが、
そもそもファルコン(国内では「エラボー」)は、一般的な万年筆とはやや形状も書き味も異なる
「特殊ペン先」でして、あの動画を見て初めて万年筆を買った人とか大丈夫なのかなとか思ったり。
万年筆を使ったことがある人ならまだしも、初めて使う人が扱いきれるかと言われると微妙じゃないでしょうか。
スタブやフォルカンほど扱いづらくはないですが、あの軟らかさには戸惑うと思いますよ。
ちなみに私はエラボーは持っていないので、試しにカスタム823フォルカンで似たようなことをやってみましたが

あそこまで綺麗な抑揚を付けて書けないですね……
万年筆といえば、プラチナ万年筆の#3776センチュリー細軟に入れた色彩雫 月夜ですが、
ペンケースに適当に入れて持ち運んでいたら、インナーキャップ内にインクが漏れてしまいました。
フローの良いインクなので、ペン芯に留めきれなかったようですね。
パイロットやセーラーのペンでは体験したことがなかったので、両社に比べるとペン芯性能は劣るのかも?
その後、ペリカンのブルーブラックを入れたところ、お漏らしがなくなりました。
しかし今度はフローが渋く、書き味は悪いは描線は薄いわで微妙な状況に。
結局月夜に戻し、ちゃんとペンシースに入れて持ち運ぶことにしました。
ちなみにスミ利のブログ プラチナ細軟 によると
実は、細軟のペン先は、ニブの地金そのものが他とは異なる為、通常の生産ラインでは作ることができず、一旦他のペン先の製造を止めて、細軟だけを集中して作る必要があるのだそうです。 その為、普通の細字や中字のペン先ですら品薄な状況では、なかなか細軟の製造に着手できず・・・プラチナさんの万年筆の中でもめったに作られない逸品なんだそうです。 |
ということなんだとか。
なるほど、細軟を作るには通常ラインを止めないといけないなら、数ヶ月出回らなくても不思議ではありません。
やはり世界堂で見かけたときに買ってしまって正解だったんですねぇ。