私のPDA履歴書 4
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前述のようにJornada525はロースペックだった。しかしながら、本当によく働いた。スケジュール管理に小遣い帳、Web閲覧、Pocket Wordでの文章作成、Pocket Excelで表計算。そして特に私が気に入っていたのがターガスストアウェイキーボードとの組み合わせである。

このキーボード、折りたたんだ状態ではJornada525とほとんど同じくらいの大きさなのだが、広げるとノートPC並みのキーボードになる。


この組み合わせは今ほど小型軽量なモバイルPCが無かった当時としては強烈かつ強力で、キーボードを広げてJornada525とドッキングさせればもうそれだけで、快適な長文入力マシンが使えたのだった。しかも使わないときはキーボードは折りたたんでおけるので携帯性も抜群。この強力タッグがあったからこそ大学時代に膨大な文字数の文章を書いたとも言え、このBLOGの原点でもある。そんなわけで、Jornada525はスペックには満足しないながらも、使い続けるだけの魅力があったのだった。
しかしある日のことである。サークルの会議に出ていた私はスケジュールをチェックしようとしてJornada525をポケットから取り出したのだが、そのときにJornada525を床に落としてしまったのだ。しかも運の悪いことに、液晶側を下にして床と激突してしまった。落ちた瞬間に聞いたカシャンと何かが割れた音がした。
―しまった!
青ざめながら拾い上げたJornada525の液晶には無数のヒビが入っており、電源はつくものの液晶表示はまったく読み取れなくなっていた。

こうしてJornada525はたった一回の不注意により、唐突にその機能を停止したのだった。