私のPDA履歴書 第5回
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さて、いざJornada525がなくなってみると、生活は大変不便になった。スケジュールもアドレス帳も、メモも、小遣い帳も全部Jornada525で管理していたものだから当然である。しかも当時使っていたケータイJ-N04は電話とウェブとメールと、あとは多少のJAVAアプリとアラームくらいしか機能が無かったので、ケータイ一本で代打ができるわけでもなし。それはもう不便極まりない状況になったのである。
特にJornada525を落とした頃というのがサークルの決算処理の時期であり、会計長を任されていた身としてはExcelで作った会計帳が使えないのには困ってしまった。
そこで貯金を切りくずし、新しいPocketPCを買うことにした。そんな考えに行き着くあたりがすでにモバイルおたくなわけだが、そこはつっこまないでほしい。当時のPocketPC業界は昇り調子でCOMPAQのiPaq PocketPC、TOHIBAのGenio e、NECのPocketGear、CASIOのCASIOPEAと今では考えられないほど多くのメーカーから多くの機種が発売されていたのでどれにするか迷ったが、アキバのLAOXコンピュータ館で定価の一万円引きで売られていたので東芝のGenio e550GXを選んだ。
Genio e550GXのスペックは以下の通りである。
CPU :Intel PXA250 400MHz
RAM :128MB(プログラム実行領域・データ保存領域共用、割り当て可変)
ディスプレイ:4.0インチ反射型TFT液晶 65536色、QVGA
拡張スロット:Compact Flash Type2、SD IO、USBホスト(クレードルに内蔵)
OS :PocketPC2002(Windows CE 3.0)
見ての通りかなりのハイスペックである。Jornada525と比べるとCPUは133Mhzから400Mhzとクロック数が3倍になり、メモリも16MBから8倍の128MBに増大。高クロックのCPUと大容量メモリにより、Jornada525とは比べ物にならない安定した動作だった。そしてディスプレイは屋外でも見やすい反射型TFT液晶で、サイズも4インチとPocketPCの中では最大サイズを誇るものだった。さらにカードスロットもCFとSDの両方を備え、データ保存にSDカードを使いつつCFスロットで通信カードを使う、ということもできるモデルだった。
『XScale CPU』『反射型TFT液晶』『CF&SD ダブルカードスロット』の3つは当時のPocketPCの三種の神器とも言われたものであり、これを備えた上に128MBのメモリを備えたe550GXは当時最強のPocketPCの一つだった。OSがPocketPC 2002と古く、メモリが揮発性メモリであるという欠点はあるものの、このスペックは現在のPocketPCと比較しても遜色無いものだろう。
直射日光下とかだと、特に。
ただ、屋内で使う場合には発色が悪くて不満を覚えましたわ。
特に動画再生とかさせると、ちょっとねーって感じで。
にしてもSD+CF+USBホストってのは、今でも垂涎の装備ですよね。
夢が広がってイイ!
どちらかを取るともう一方を捨てざるを得ないのが液晶ですかね。
半透過型も発色はいいけど直射日光下はちょっと弱いので、
どちらかというと透過型に近い特性をもってますし。
SD+CF+USBホストは今じゃどこもやらないでしょうねぇ。
無線LAN内蔵が多くなり、スロットを二つつける必要が無くなってますし、
Bluetoothという存在もありますし。
それでもUSBホストはあると便利なんですよね。