夫は 英語がある程度 話せる
それをいいことに
ヨットクラブ専用のレストランで
サービスをしてくれるウェイターに
少し 無理な頼み事をした
西洋式の 一皿を出し それを食べ終わってから
次の皿が出てくる という方式は
好きなものを 満遍なく食べられなくて
夫は 嫌なのだという
『全部一遍にって それをレストランで要求するのか?』と
夫の強心臓に 感心する
ウェイターは 愛想良く請け負ったが
1晩目と2晩目の食事の時は
言われたことの意味を理解してもらえなかったのか
願いが叶わなかった
3晩目の女性のウェイトレスは ケラケラ楽しそうに笑いながら
夫の願いを理解し 狭いテーブルに
大きな皿を いくつも並べてくれた
食事のたびに 夫は饒舌に
隣に座った人たちと おしゃべりしていた
英語が話せるって いいなあ・・・
素直にそう思っていた
(私は単語の端々を聞き拾いしながら かろうじて
会話の輪の中に 入っていた)
今回 一番役立ったのは Googleの翻訳機能
レストランのメニューを写真で撮ると
すぐ 日本語に訳してくれる
英語を読み取ろうとする夫を尻目に
さっさと注文するのは ちょっぴり快感だった
さて 残り2晩となった夜の食事に
ナポリタン風のスパゲティーが出た
(毎夜 レストランのメニューは異なった)
わざわざ レストランの責任者を呼んで
頼んだ
愛想良く 本当に愛想良く
責任者は 夫の要求に沿うと約束してくれた
で 次の日(ヨットクラブでの最後の夕食)
メニューにナポリタンは なかった