エロゲはやっぱり中古が一番

機関幕末異聞ラストキャバリエ 感想

結局初期化したにもかかわらず20H2が勝手にアップデートをしてきました。
前回と比べれば多少マシになったのかな。まだ数日なのでこの辺りはなんともいえませんけどね。
初期化の影響で多くのソフトは未プレイのまま消滅したのですが、そんな中で運よく残っていたソフトの一つが機関幕末異聞ラストキャバリエ、もちろん無印の古い方です。

以前、幕末尽忠報国烈士伝-MIBURO- をプレイした時、対比してやればいいと教えてもらったことがあります。多分その時に買ったんでしょうが、それがそのまま残っていたとはねえ。アクチベーションソフトの中に混じっていたのでわからなかったんですが、管理の悪さは相変わらず。というかぶっちゃけ片付けが嫌いなんですよ。
以前は女房がよく片付けてくれてたんですが、その都度あれがない、これがないと言い合いばかりするものだから、いつのまにか机回りだけは一切さわらなくなってしまいました。その結果がこれ。机の下に隠している?段ボールの中に入っていたというわけです。ものすごく得した気分です。ただこんなに面白いものならもっと早くやっておくべきでした。
史実に忠実なだけでなく、うまい具合にifストーリーが入っている。MIBUROのお陰で相当この時代の頃を改めて勉強したんですが、いいですね。特に気に入ったのが龍真(龍馬)と人斬り以庵(以蔵)。これについては後でやるとしてまずはあらすじから。


――産業革命が日本にも流入し、近代化を果たした今とは違う世界。
文久三年。
三百年にも渡って幕藩体制を守ってきた徳川幕府は、開国を迫る諸外国と、
朝廷復権を目指す公達、そして外様藩の画策により、内憂外患・体制崩壊へと追い込まれつつあった。
政争の舞台は江戸から京都へと転じ、傑物漢奸、総ての陰謀が帝都へと吸い寄せられていく。
そんな折、京都守護職に任ぜられた松平容保公によって、瘴姫――鬼瘴石の洗礼を受けた女人のみで構成される治安維持組織 “新撰組” が組織される。
鬼瘴石は相性の合う人間を取り込むと、その膂力、反射神経を増強し、鬼神の如き戦闘力を与える。だが如何なる天意の悪戯か、その適性は女人にしか発現しなかった。
多摩の片田舎、剣術道場・試衛館の塾頭を務める俊英・沖田惣次郎は、天涯孤独の身の上であった。
道場主である近藤伊佐、そして自分を窮状から救い上げてくれた伊佐の義兄弟・土方歳を家族とも主とも仰いでいたが、ある時、幕府から京都の守護を職とする “瘴姫” を募る通達が耳に届く。
すぐさま伊佐に呼ばれた惣次郎は、二人が京都に出るという話を告げられる。
瘴姫として生を受けた以上、立身出世を果たすのが道――惣次郎もそれは理解できていた。だが、惣次郎は二人に恩なり借りなり返せてはいない。 それが心残りではあった。
しかし、次に伊佐から聞かされた言葉に、惣次郎は驚いた。
「お前の天稟の剣、今こそ私たちのために役立ててはくれまいか」
伊佐は惣次郎にも京都へ伺候しろと―― そう告げたのだった。
メーカーHPより


歴史上の偉人の多くが美少女で、新選組もまた然り。そんな中で惣次郎は沖田 総紫と名乗り、瘴姫として生きていくことになるんですが、いわゆる女装物。この手のものは某メーカーが有名なんですが、そこの中心的な人物の暴言にカチーン、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いではないですが、まったく触らなくなってしまいました。
ひょっとしたらそれでプレイせずにしまいこんだのかな。その辺りは時系列もあやふやだし全く記憶にありませんが、テンポがよく、魅力あるキャラに会話のキャッチボールだけでも楽しめます。もちろん時代は幕末、しかも新選組がメインですから、シリアスな場面は多々あります。切った張ったが苦手な人には多少荷が重いかもしれません。
時折難しい言葉や歴史上の人物などがでてくるのですが、その都度丁寧な解説があって、とてもわかりやすくスムーズに物語を進めることができました。
時代背景を微に入り細を穿つように語るのはMIBUROに限らずインレの得意とするところですが、些か過剰気味。話好きのオバちゃん程度なら面白おかしく相槌も打てますが、ジーさんバァーさんの長話にまでなってしまうとさすがにウンザリ、酔っ払いクラスと来た日にゃしつこい!って叫んじゃいますよ。それが唯一MIBUROの不満材料でした。シナリオ、キャラ、テンポ、サウンド、CG、ボリューム何一つ文句のない出来なんですけどね。
そういえば最新作の源平繚乱絵巻はどうなんだろう。この点はマシになったのかな。残念ながらまだ購入できてないんですけどね。

さて攻略ヒロインは多いですが、メインは坂本龍真、土方 歳 、佐久間 修理の3ルート。
私の一番好きなのが坂本龍真ルート。
ここでは同郷の岡田以庵、別名人斬り以庵が絡んでくるのですが、二人の関係が基盤となるシナリオです。
龍真は天下国家のために些細な事にこだわらず、しっかりと未来を見据えた薩摩・長州の秘密同盟成立のために動くことになります。

それに対して以庵は武市瑞山率いる尊皇攘夷結社、土佐勤王党の一員として開国論者を斬って回る天誅の士、拾ってくれた武市に忠誠を誓い、命じられるままに天誅をくだすだけ。水と油の関係のはずが、不思議と馬が合うようです。
もちろん龍真は、新選組の沖田総紫ともかっては近藤が開いていた道場で知り合った仲、その辺りのことは体験版でも語られていますが、さすが異聞と名付けられた通りifストーリーが史実とスムーズに混じり合っています。
他のルートでは龍真は周知の通り近江屋で殺害されるのですが・・・
あとは本編でどうぞ。どこまでが史実なのか、それだけでもとても興味深いですよ。例えば鉄馬、これが初めて走ったのはいつでしたっけ?
全編で仕掛けられているので知らない間にすっかり騙されたりなんてことも???

もう一人のヒロイン佐久間 修理。

根っからの開国論者で、繊細さと磊落な性格が同居する日の本一の哲人にして奇人。幕府により京都の研究機関・翠紅館に破格の禄を持って招聘された学者で、幕末四大人斬りといわれた河上彦斎にいきなり襲われたところを、主人公の沖田総紫が守ります。以後執拗に襲われ、他ルートでは河上に殺害されるのですが、ここでは襲われそうになると総紫が間に入るようなことを繰り返します。その都度修理の片言で、攘夷困難という可能性を少しづつ河上彦斎は理解することになります。

このルートだけはちょっと違った観点から語られるのですが、その一端に異彩を放つ西郷がいました。さらにその先にはびっくり仰天の幕末異聞伝説としかいいようのない出来事が・・・
これ以上はネタバレになるのでお約束のお口チャックですね(笑)


MIBUROもそうでしたが、ここでも正史として扱われるのが土方 歳ルート。
新選組といえば、普通局長の近藤のはずなんですが、なぜそうなるのかはプレイすればわかること。
ただ他のルートと比べるとチョッピリ物足りなさを感じてしまいます。これはあくまでも私の好みの問題ですが、正史ルートはMIBUROのほうが良かった。
かなりシリアスな流れで、まるで史実ではこんなことがあったのかとすっかり感心してしまうくらいの出来の良さなんですけどね。
ちなみに史実では函館戦争で死んだとされる土方ですが、確認はされてはいないんですよ。だから異聞が生まれることになるわけです。

このルートは途中までは局長の近藤伊佐と被ることになります。伊佐のほうがサブ扱いですが、むしろメインの歳よりも私は好きです。そのラストがまたいいですよ。やはりエロゲはこうでなくっちゃあ。
同じように深雪太夫の腹違いの妹で、姉同様売られてきた身を引き取られた孝もまた語られることになるのですが、とにかくヒロインは多彩です。
原田 沙乃はともかく、総紫を目の敵にしていきなり斬りかかってきた異分子斎藤 一葉までがその一員になるのですからね。




攻略順は誰からでもいいのですが、歳→修理→龍真が一番楽しめるかもしれません。大半が複数ヒロインとのため、たまに普通のものがあると物足りなさを感じたりするかも(笑)
後システムなんですが、私はこのメーカーは初めてで、通常のインターフェースとは若干違っていました。それにかなり古いのでジャンプ機能もついておらず、最初に触るとセーブやロード画面が見つからず戸惑いました。マウスを右クリックすれば「情報を保存」、「情報を読み込む」なんてちょっと小さいですが縦書きにされた文字が出てきます。下段にある「高速再生」や「瞬間記憶」「瞬間読込」も同じなんですが、こうして漢字で表現されると新鮮な感じがします。時代劇には相応しいかもしれませんね。

例によって、最後にちょっとだけネタバレを(笑)





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