芝野虎丸王座(21)への挑戦権を争う第69期囲碁王座戦の挑戦者決定戦、井山裕太四冠(棋聖・名人・本因坊・碁聖、32)と一力遼天元(24)の対局が20日朝、大阪市の日本棋院関西総本部で行われました。持ち時間は各3時間。
井山四冠と一力天元は今夏の碁聖戦五番勝負で対戦し、挑戦者の井山四冠が3勝2敗のフルセットでタイトルを奪取。名人戦七番勝負でもタイトルを争っている最中で、15~16日の第3局では挑戦者の一力天元が勝って2勝1敗とリードしていますが、その間での対局。この結果が名人戦に大きく影響をする可能性が強く、終始戦いの碁でしたが最後、黒番の井山四冠が231と打ったところで白の一力天元の投了となりました。
黒:井山四冠(5目半コミ出し) 白:一力天元 231手完黒中押勝ち
左辺のコウ争いでコウ材の足らない白は224と打ち黒はコウを解消、以下231を見て投了となりました。
投了図以降は中央の黒との攻め合いをしても参考図のようにカナメの3目は逃げることができません。白244で246と打っても、黒244、白248一目抜き、黒245とまくられて一手負け。
これで名人戦、現在一力天元の2勝1敗とリードを迎えていますが、勢いの出た名人が盛り返すのか、面白くなってきました。