倫勝寺・合掌の郷でお線香をお求めになるとき、ちっちゃなポスターを目にしたことがあるかも知れません。
ラオスの子供たちの写真があり、その下には次のような言葉が書いてあります。
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倫勝寺は「国際ボランティアの寺」として、
SVA・シャンティ国際ボランティア会に協力しております。
今年も、助け合い線香売上金のなかから
金20万円を、SVAの「アジア子ども教育文化支援」に
寄付させていただきました。 篤く御礼申し上げます。
今後とも皆様のご協力をおねがい申しあげます。
※お線香のご寄付も受けつけております
平成20年4月1日 倫勝寺住職 合掌
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今年も「たすけあい線香」売り上げの中から、SVA(シャンティ国際ボランティア会)に寄付をさせて頂きました。
「たすけあい線香」、元は瀬谷のT善寺様から、それこそ山ほど墓参用線香を頂いたことから始まりました。
お寺の売り上げにして、賽銭箱に入れてもいいかな、とも思いましたが、
売り上げの中から線香を購入する資金だけを残し、ある程度寄付にまわせば
線香を寄付してくれた方の心が活きると思い、
「たすけあい線香」と名づけて皆さんに求めていただいております。
これまで、SVAはもちろん、JAMPHO(ジャンフォ): フィリピン共和国マリンドゥケ島の結核患者家族自立支援や、スマトラ島沖大地震復興支援、三宅島帰島支援、新潟地震・北陸水害復興支援他多数の支援に「たすけあい線香」の基金(もとがね、といった方が良いかもしれません)の中から拠出させていただいております。
ですから、これらの寄付はお寺が皆さんに代わっておこなっているといってよいのだと思います。
しかし、基金にそんなに余裕があるわけではありません。
できましたら、お力添えを御願いいたします <m(__)m>
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さて、今回の記事の写真は、数年前、住職がラオスにSVAのスタディーツアーで出かけたときの写真です。
ビエンチャンから車で3、4時間ほど簡易舗装の道を走って、ポンシーという村に行きました。
村の小学校を視察し、どのような援助が必要なのかを考え、
また、お寺に宿泊して朝の托鉢にも参加させていただきました。
都市部と地方の格差は非常に大きく、またラオス自体が経済的にも政治的にも不安定な状態にあるので、
子供たちの教育がこれからの国づくりやアジア全体の安定におおきくかかわってくるであろうことを実感しました。
メコン河を下っている最中、舟のエンジンの調子が悪くなって中州に停船したことがありました。
また故障か、と船を下りて中州でぼんやり時間を過ごしていると、
通りかかった観光舟が修理に手を貸そうと近づいてきました。
ところが、この舟もまた不調でエンジン停止。悪いことに河に流されはじめてしまいました。
すると私達の舟の船長、ツアーコンダクターに一言二言告げたあと
ザブンと河に飛び込んで観光船に乗り移り、修理を手伝い始めました。
相手の船長さんが若い人だったこともあるのでしょうが、必死で泳ぎ、修理する姿に
「いつになったら次の場所に行けるんだ、きちんと整備しとけばいいのに」
と不満でいっぱいだった自分を大いに恥じ入った事でした。
自分の舟に戻って何事もなかったように修理をし(結局2時間以上かかってしまいましたが)、
船長は次の目的地まで無事に私たちを送り届けてくれました。
修証義第四章に「舟を置き、橋を渡すことも布施行のひとつだよ」と言う一節がありますが、
この船長の行いが、私にとってはなによりも大きな説法であり、
活きた仏法を目の当たりにした瞬間となりました。
「布施」というと、読経のお礼としてお坊さんにお渡しするもの、と答える方が多いと思います。
実際、対価ではないにせよ寺院の運営や生活を維持していく上での大事な収入であるわけですが、
「布施」とは「むさぼらないこと」というのが本当の意味です。
見返りを期待して施しをしたのでは、布施とはよべません。何か儲けが還って来るだろうと思って行動することは、仏法に適うものではないのです。
むさぼりの心を捨てて、相手が良いように、と心を働かせることが本当の布施であろうと思います。
今日のおまけ
いよいよ満開になりました、合掌の郷の桜です。
朝に撮る事が多いのですこし赤みがかっていますが、
日中はほんとに素晴らしい桜色です。
今日はここまで。
お母さん、お誕生日おめでとうございます!