「さよなら渓谷」「そこのみにて光輝く」「死にいたる病」などで知られる脚本家・高田亮によるオリジナル脚本作品で、「そよなら渓谷」「MOTHER マザー」の大森立嗣監督がメガホンをとったクライムエンターテイメント作品、西島秀俊X大森南朋主演「グッバイ・クルエル・ワールド」見ました。
年齢もファッションもバラバラ、互いに素性も知らない5人組の強盗組織が、ラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザの資金洗浄現場を襲い、1億円近い大金の強奪に成功する。強盗たちは金を山分けし、何食わぬ顔でそれぞれの日常に戻っていった。しかし、金を奪われたヤクザが裏金で現役の刑事を雇い、強盗組織を本気で追い始めた。騙されて分け前をもらえなかった強盗組織のひとりも、ラブホテルの従業員を巻き込んで立ち上がり、金に群がるクセ者たちの大波乱の物語が始まる。
いきなり大好きなボビー・ウーマックの「What Is This」で始まり、車は、フォードサンダーバード78トリノバーズに乗った連中が登場、まるでタランティーノ作品かと鳥肌が立つオープニングから魅せられました。ヤクザから金を奪うという大胆さ、ヤクザが刑事を雇い犯人を突き止めようとする面白さに血沸き肉踊りました。しかし、全員居場所を探してもがいているクズ野郎たちで、誰が生き残るのかわからずワクワク感が止まりませんでした。途中あるシーンは、「パルプフィクション」のオープニングファミレスシーンを彷彿させてくれましたし、全編通じて拳銃、散弾銃、爆破シーンなど生半可じゃなく最高。映像に加えて音楽も素晴らしく、おじさんたちの青春映画かなぁ。久しぶりに邦画のフィルムノワールの傑作に会えました。
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