毎日魚を見つめ、その絵を描き、食べ続けても飽きないほど魚が大好きな小学生の“ミー坊”。わが子が少々変わっていることを父親が心配する一方で、母親は彼を温かく見守り応援している。高校生になっても相変わらず魚に夢中なミー坊は、町の不良とも仲が良く、いつの間にか周囲の人々の中心にいるのだった。やがて、一人暮らしを始めたミー坊(のん)はさまざまな出会いを経験し、自分だけが進むことのできるただ一つの道を突き進んでいく。
素晴らしい!またまた邦画の秀作にしてのんの代表作になりましたね。さかなクンの人生の発端は、水族館で買ってもらった魚貝の図鑑。そして、絶大なる魚オタクになって生きていく姿、好きを貫く生き方は、神々しくもあり、好きを仕事にしなかった僕にとっては、眩しすぎて、少し胸が痛い。さかなくんを最初に見た時、エキセントリックな話し方に、ちょい引きましたが、魚に関する知識の豊富さ、魚に対する愛に感動すらしたことを思い出しました。さかなくんを信じたお母さんの教育方針と信念は、良い、悪いではなく、素晴らしい。日本の教育現場が、画一的な優等生を作ろうとしていて、アメリカのように、バカでも秀でたものを伸ばす教育とは違うのを一般家庭でもやれたことを証明していて、この映画は、そんな迷える親たちにこそ見てもらいたいですね。
☆☆☆☆1/4