障害児と学校 → 頑じいの歯ぎしり

障害がある子とない子と → 頑固爺の「ごまめの歯ぎしり」

排除と「特別支援」

2007年08月15日 | 障害児
 東京都教育委員会は、50歳以上の教職員に対する退職勧奨の基準をマル秘文書で校長に送った。その中には「3歳以上の子供の場合で、育児を手伝ってくれる家族等がおらず、本人が育児を行わなければならない場合」「子に先天的、後天的な障害がある等、育児に特段の事情がある場合」という項目がある。 私は「3歳以上」と特別に年齢を限定する意味がわからない。50歳以上で3歳以下の子がいるケースは少ないだろうし、3歳以下だから育児の負担が軽いとは言えない。
 それはともかく「育児は女性の仕事」とし、現実に女性側の負担となっている現状から、これらの項目が高齢単身の女性教員を狙い撃ちしていることは疑う余地がない。
「ババア有害論」を引用したり、「ああいう人(重度障害者)ってのは人格あるのかね」といった暴言を吐く人が行政のトップでいることと、この暴挙といえる基準があることは決して無関係ではないと思う。宮城・千葉・埼玉など逆のケースも同様、行政のトップの識見や姿勢は如実に弱者の処遇に反映する。しかし、それは個人の力量だけではなく、そういうトップを選出する民衆の力量の問題でもあるだろう。
障害児の親でもある教員を排除する感覚で「特別支援」教育ができるだろうか? わが長崎県はどうなんだろう? 思うことは多い。

不登校の原因

2007年08月13日 | 教育
 文部科学省の学校基本調査速報によると、年間30日以上の不登校児童・生徒が5年ぶりに増加した。中学生の場合、約10万3千人、割合にすると35人(1学級)に1人だという。この数字には、登校と認定されるフリースクールに行っている者、いわゆる保健室登校の者などを含んでいないから、実際にはこの数倍の予備軍がいると考えなければならない。
 問題は、その原因だ。速報によるときっかけや原因を「非行や無気力など本人に関わる問題」「いじめ」「友人関係」「親子関係」「情緒的混乱」などと分類している。今回はないが以前は「学校ぎらい」という項目もあった。また結果の分析には「いじめられるくらいなら学校に行かなくてもいいと考える保護者が増加した」とか「家庭の教育力が低下した」などの文言も見える。
これらを見ると、原因をすべて本人や家庭になすりつけていることがわかる。いわゆる自己責任である。文教政策や学校や教師に起因するもの、つまり教育する側の反省が皆無である。
 子どもが喜んで行けない学校、登校を苦痛に感じる子ども、その責任はほんとうに子ども自身や親にあるのか。教育する側が無反省で事態を解決できるのか、あなたはどう思う。

ある障害者の親へ

2007年08月02日 | 障害児
 蒸し暑い日が続きますね。昨日は大村市の花火大会、今日はお祭りのはずでしたが台風で中止になりました。雨戸を閉めて構えましたが、幸い大したこともないようです。
お変わりなくお過ごしのようでなによりです。私もまあまあ無事に過ごしております。お便りによれば、グループホームの裏の方から苦情が出ているそうで、なんとも残念です。
 昔、私どもも若かった頃、うちは静かに夫婦喧嘩をするタイプなんですが、お隣は派手に立ち回るタイプで、3日にあえず怒鳴り声、茶碗の割れる音で騒動していました。お蔭でこっちは自分たちの戦いを忘れて、「今日は又一段と激しいね」などと聞き入ったものでした。お隣と日常的なお付き合いがあるから「こちらも迷惑をかけることもあるんだから」と寛容になれたのだと思います。
 障害者の場合だって、顔見知りになり人間的な交流があれば、たまに大声が聞こえても「おっ! Aさん、今日は、ごきげんがよくないな」で済むでしょうに。どこの誰ともしらず声の主の顔も浮かばないでは、我慢がならないのでしょうね。といってそんな方は障害者と顔見知りになる気持ちもないでしょうから、なかなか難しいですね。

 いろいろ困難が多いでしょうが、せっかく立ち上げたグループホームますますのご発展を祈っています。