鷺娘

歌舞伎座が来年建て替えられますが、その外観をニュースで見ました。
今の正面玄関の桃山風建築なところは残すようですね。
お風呂屋さんのような感じのアレ。
後ろに聳え立つビルとあいまって、モダンな感じ。

今月から「さよなら歌舞伎座公演」と銘打っていますが
私も昼夜見に行ってしまいました。
さすがに両方を良いお席では金銭的に辛いので
昼の部は3階席の一番後ろ。
全体が見渡せ、1階で見るのとはまた違って新鮮です。
それに3階にカレー屋さんがあったんだなー。
今度は歌舞伎の幕間にカレー食べようっと。
700円。食券買ってね。

3階まで上がるのが、階段しかない今の歌舞伎座、
足の悪い方やお年を召した方は大変だろうと感じました。
私も席に着く頃はゼーゼーハーハーしてましたから。
やはり建て替えは必要ですね。

久々に玉三郎丈の「鷺娘」。
何度見ても、美しく幻想的。
舞台の上をスーッと滑るように、それこそ本当に「鷺」のような動き。
途中衣装の帯締めがはらりとはずれるアクシデントもあったのですが
さりげな～く、袖で帯の前部分を隠し、さらりと直していました。

雪がちらつき鷺は死んでいってしまいますが、
涙が出そうになるくらいドラマチックだなあ。
幕が下りてからも、拍手が鳴り止まない・・・
歌舞伎ではカーテンコールが無いのですが、お客さんの気持ちとしては
30分そこそこの舞台で幻想的な空間へ誘ってくれる玉様の舞台に
惜しみない拍手を送っていたかったと思います。
もう少し拍手が続いていたら、もしかして幕が上がるんじゃない？！
と思えるほど、ここ最近見た歌舞伎の舞台の中では
長い拍手だったように感じましたが・・・。

新しい歌舞伎座の外観を見て、果たして杮落としの舞台は
何だろう、チケットは取れるだろうか、
新しい劇場は気持ちが良いだろうな・・・
などと、ちょっと気が早いですが考えをめぐらしたのでした。