らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1316.ビートルズ・トレモロユニット

2009-06-13 | 12.THE BEATLES
【CAVERN CLUBで演奏するTHE BEATLES】

 トレモロユニットとはエレキギターに実装されている装置で、トレ
モロアームとかビブラートユニットとも呼ばれています。効果は弦の
張力を変化させることによって音程の変化を作り出します。

 ビートルズとトレモロユニットとの関連で、皆さまもよく目にして
いるものは、ジョンの「リッケンバッカー325」でしょうか。この
モデルに装着されていたトレモロユニットはコフマン・バイブローラ
です。コフマンの操作性には、大きな特徴があります。その後のトレ
モロユニットがアームを弦に対し垂直方向に動かすのに対し、コフマ
ンは弦に対し水平方向に動かす方式でした。ジョンはこのコフマンを
あまり気に入っていなかったようで、その後ビグスビーのユニットに
付け替えています。

 そのビグスビーユニットは、ジョージのグレッチ・デュオジェット
に装着されていました。そのユニットはB-3タイプで、グレッチの
ロゴが刻まれていますが後付けあるという見方が有力です。ジョンは
ジョージのB-3を見て325にB-5を装着しました。

 その後、ジョージのグレッジ・カントリージェントルマンと同じく
テネシアンにB-6がポールとジョージの「カジノ」にB-7が装着
されました。B-6タイプの時代にはそれほど目立つプレイではない
ものの、‘Matchbox’と‘Baby's In Black ’のソロで、ジョージは
ベンディング(チョーキング)では得られない効果を出しています。
それは下降方向への音程の変化であり、ベンディングでは上昇方向へ
の変化しか得ることができません。ただ、それ以外では‘I'm Down’
を除いてあまり使用される機会が無く、ライヴなどではアームを折り
たたんでいました。これはトレモロユニットの多用によるチューニン
グの狂いを防止していたのではないかと推察します。

 チューニングの狂いについてこんなエピソードがあります。それは
ジョンに提供された、特別仕様の「325の12弦ギター」について
です。この12弦ギターには当初トレモロユニットが装着されていま
した。しかし、ジョンに手渡す前にリッケンバッカーがテストしたと
ころ、たちまちチューニングが狂ってしまい使い物にならず、普通の
テイルピースに付け直されました。やはり、ショートスケールである
ことも影響したのでしょう。リッケンバッカーの12弦ギターにトレ
モロユニットを実装するという「斬新な試み」は、立ち消えになりま
した。



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