孝謙天皇と道鏡というと、おどろおどろした性愛をイメージしてしまうが、
ま、単に男女の仲だったと云う事なんだろう。
この本は、阿倍内親王(孝謙天皇)をとおして、奈良時代をどちらかと云うと、淡々と描いている。
藤原氏に実権を奪われ、藤原氏の傀儡とならなければならなかった皇族達の哀れ。
聖武天皇は、長屋王の変を自分の責任のように感じたのではないだろうか。
鬱のようになって転々と遷都して、救いを大仏建立に求めたのだろうか。
阿倍内親王も同様で、道鏡により救われたと云う事なんだろう。
吉備真備、玄昉、藤原仲麻呂、道鏡と奈良時代の立役者。
それぞれにいろいろな評価が有るようだが、
この本では、極端な評価はせず年表に沿って淡々と描かれている。
結局仲麻呂は、阿倍内親王、吉備真備らによって打ち果たされる。
日本の歴史は面白い!
私のお気に入り度:★★★☆☆
