海洋公園の敷地は、建て込んだ香港の市街地からは想像もつかないほど広大である。
そして、そのエリアは山を隔てて「海洋楽園」(ザ・ウォーターフロント)と「高嶺楽園」(ザ・サミット)の2つに分かれていて、直接歩いて行き来することはできない。
2つのエリアを結んでいるのは、「海洋列車」(オーシャン・トレイン)と名のつくケーブルカーと、「登山纜車」、つまりロープウェイの2つ。英語ではケーブルカーと書いてあってややこしいが、ロープウェイだ。
海洋楽園側、香港老大街からゲートをくぐり抜け、スロープを上がっていくと、ロープウェイの乗り場に着く。順番待ちの行列もほとんどない。
われわれの番になると、入り口で「写真を撮っていけ」と言われる。日本の観光地でもときどきあるが、来客の写真を撮っておいて、あとで売るというあれだ。
実のところ、私はこの手の写真が苦手である。カネがかかるというのも理由としては大きいが、つまりは後で写真を見るのが恥ずかしいのだ。そして、良いことか悪いことか、妻も同様である。
そういうわけで、とりあえずは断ることにして、バツが悪いのでそそくさと乗り込んだ。この後も写真撮ってけには何度か遭遇するのだが、それはまた別の話で、まずはロープウェイで海洋公園の上空に乗り出す。
出発早々、海洋公園のキャラクターを見つけた。撮影会に向かうのだろうか。
ちなみに、ゴンドラは足元がガラス張りになっていて、真下の景色もはっきり見える。これ、高所恐怖症の人にはたまったものではないだろう。
実際、近くで「足元なんて見えない」と自分に言い聞かせていると思しき人がいる。
しばらくすると林が目の前に迫ってくる。ここからロープウェイは一気に高度を上げて山を越える。ロープウェイの面目躍如である。
気がつけば海洋楽園の敷地が一望できるぐらいになった。広大なはずの敷地が小さく見える。
もう1つの交通手段、海洋列車の駅だろうか。思い切りズームをかけて、これが限度である。
さらに高度は上がり、海洋楽園が遠ざかっていく。ただ、ここまで来ても同じ海洋公園の敷地なのだ。しかも目の前に駅はまだ見えない。どこまで広いのか。
これでだいたい頂上ぐらいだろうか。
すると、「おーい!おーい!」どこからか呼ぶ声がする。
ただそれがどこか分からずきょろきょろしていると、「こっちこっち!上だってば!」
ようやく見上げると、もう一方のケーブルにつながっているゴンドラで、中学生ぐらいの男子集団が手を振っている。こちらも大きく手を振りかえした。
ロープウェイはまだ進む。公園内ばかりか、南岸の海岸線も見渡せるようになってきた。これだけ見ると、香港どころかリゾート地の印象すらある。
ここからロープウェイは海岸沿いの林の上を越えていく。念のためもう一度述べるが、これが同じ海洋公園の敷地である。
ようやく駅が見えてきたかと思うと、そのまま駅舎に滑り込んで到着。時間にしてなんと10分ほどの旅であった。
10分というと短く思える人もいるかも知れないが、ならよし、日本のロープウェイで所要時間10分のものがどれぐらいあるか、あるとして10分でどれだけの距離を移動するのか調べられたい。
そして、何より驚くべきは、これが同じ公園の敷地内なのだ。こうなると、香港はむしろ広いと思えてくる。
高嶺楽園の駅に着いて、展望レストランで昼食。あらためて、大都市のイメージだけでは絶対に理解できない香港の奥深さを思い知った。
そして、そのエリアは山を隔てて「海洋楽園」(ザ・ウォーターフロント)と「高嶺楽園」(ザ・サミット)の2つに分かれていて、直接歩いて行き来することはできない。
2つのエリアを結んでいるのは、「海洋列車」(オーシャン・トレイン)と名のつくケーブルカーと、「登山纜車」、つまりロープウェイの2つ。英語ではケーブルカーと書いてあってややこしいが、ロープウェイだ。
海洋楽園側、香港老大街からゲートをくぐり抜け、スロープを上がっていくと、ロープウェイの乗り場に着く。順番待ちの行列もほとんどない。
われわれの番になると、入り口で「写真を撮っていけ」と言われる。日本の観光地でもときどきあるが、来客の写真を撮っておいて、あとで売るというあれだ。
実のところ、私はこの手の写真が苦手である。カネがかかるというのも理由としては大きいが、つまりは後で写真を見るのが恥ずかしいのだ。そして、良いことか悪いことか、妻も同様である。
そういうわけで、とりあえずは断ることにして、バツが悪いのでそそくさと乗り込んだ。この後も写真撮ってけには何度か遭遇するのだが、それはまた別の話で、まずはロープウェイで海洋公園の上空に乗り出す。
出発早々、海洋公園のキャラクターを見つけた。撮影会に向かうのだろうか。
ちなみに、ゴンドラは足元がガラス張りになっていて、真下の景色もはっきり見える。これ、高所恐怖症の人にはたまったものではないだろう。
実際、近くで「足元なんて見えない」と自分に言い聞かせていると思しき人がいる。
しばらくすると林が目の前に迫ってくる。ここからロープウェイは一気に高度を上げて山を越える。ロープウェイの面目躍如である。
気がつけば海洋楽園の敷地が一望できるぐらいになった。広大なはずの敷地が小さく見える。
もう1つの交通手段、海洋列車の駅だろうか。思い切りズームをかけて、これが限度である。
さらに高度は上がり、海洋楽園が遠ざかっていく。ただ、ここまで来ても同じ海洋公園の敷地なのだ。しかも目の前に駅はまだ見えない。どこまで広いのか。
これでだいたい頂上ぐらいだろうか。
すると、「おーい!おーい!」どこからか呼ぶ声がする。
ただそれがどこか分からずきょろきょろしていると、「こっちこっち!上だってば!」
ようやく見上げると、もう一方のケーブルにつながっているゴンドラで、中学生ぐらいの男子集団が手を振っている。こちらも大きく手を振りかえした。
ロープウェイはまだ進む。公園内ばかりか、南岸の海岸線も見渡せるようになってきた。これだけ見ると、香港どころかリゾート地の印象すらある。
ここからロープウェイは海岸沿いの林の上を越えていく。念のためもう一度述べるが、これが同じ海洋公園の敷地である。
ようやく駅が見えてきたかと思うと、そのまま駅舎に滑り込んで到着。時間にしてなんと10分ほどの旅であった。
10分というと短く思える人もいるかも知れないが、ならよし、日本のロープウェイで所要時間10分のものがどれぐらいあるか、あるとして10分でどれだけの距離を移動するのか調べられたい。
そして、何より驚くべきは、これが同じ公園の敷地内なのだ。こうなると、香港はむしろ広いと思えてくる。
高嶺楽園の駅に着いて、展望レストランで昼食。あらためて、大都市のイメージだけでは絶対に理解できない香港の奥深さを思い知った。