にわか日ハムファンのブログ記念館

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〔2011夏 東北・北関東の旅〕第2部(3):山形鉄道「もっちぃ列車」に乗って

2011-09-21 21:08:32 | さすらいブロガー旅情編
 山形に戻ると臨時の新幹線「つばさ」が停まっていた。すぐに発車するというので、急いで切符を買って飛び乗った。
 この列車で南陽まで向かい、山形鉄道フラワー長井線に乗る。そして同線宮内駅のうさぎ駅長「もっちぃ」に会うのだ。



 北海道&東日本パスや青春18きっぷを使い慣れている人ならご存知だが、この種の「普通列車乗り放題」というきっぷでは、新幹線をはじめとする優等列車(特急・急行)には乗車できない。
 どうしても乗車したければ、特急・急行料金に加えて乗車券も買わなければならないので、本来ならそれらの列車に乗らないように計画を組む。
 ただ、列車の接続の都合などでどうしようもない場合、というのもある。今回も山形から山形鉄道との乗換駅南陽まで、普通を待っているわけにはいかないので、「つばさ」を利用することとなった。
 ちなみに、指定席やグリーン車に乗る場合、当然ながら指定券やグリーン券が必要になる。そんなところで出費を重ねるわけにもいかないので、今回は自由席を利用している。



 南陽駅に着いた。ちょうどお盆のUターンラッシュの時期、「つばさ」に乗って東京に戻る人々を見送ろうと、駅の外には人垣ができていた。



 駅の中にハンググライダーが飾ってあった。南陽にはハンググライダーなどの専用エリアがあり、大きな大会も行われているそうだ。



 南陽駅の中には地場産品の売店があった。地酒やワイン、お菓子などなどが結構そろっている。
 最近はこのように、駅の中で地元の自治体や団体が店を開くところが増えているようだ。地域おこし、あるいは地元の情報発信というのを考えれば大事なことだし、ぜひ定着してもらいたいものだ。
 もっとも、そのためには、それなりの才覚のある経営者が必要となる。かつて乱立した第三セクターが、ずさんな経営で軒並み破綻した愚は繰り返してほしくない、とは強く思う。



 こちらもキャラクターはうさぎである。愛されるキャラクターの存在も、売り込みの切り札になる。なにせ近くにもっちぃがいるだけに、こちらも負けてはいられないところだ。



 あと、思いついたら何でもやる行動力も必要、ということにしておこう。



 山形鉄道の列車の発車時刻が近づいてきたので、ホームに移る。後で気がついたのだが、山形鉄道の駅舎は線路を隔てた反対側にあったらしい。こちらも見ておけばよかったと後悔したが、時すでに遅し。
 ただ、この列車自体も非常に見ごたえのあるものだった。正面にはご覧の通り、茶色のうさぎがアップになったイラストが描かれている。こちらはもっちぃの兄弟「てん」のイラストだろう。



 車体側面全体もご覧の通り、至るところ、もっちぃたちのイラストだらけである。



 「もっちぃ列車」は車体を見れば分かるとして、「うさてつ」とまで書いてあるのには心底驚いた。
 山形鉄道なら「やまてつ」辺りになりそうなところ、うさぎ鉄道になっているのだ。そこまでもっちぃたちに賭けているのだ。



 うさぎ、うさぎ、うさぎ、うさぎ、うさぎ、にんじんにんじんにんじんにんじん……



 ドア付近にももちろん、もっちぃのイラスト。



 列車に乗り込むと、まずはもっちぃ姉弟の写真がお出迎え。



 車内の中吊り広告にももっちぃ。後ろに見たような白猫、もとい白いライオンのイラストがあるが、どうやら所沢のそれとは異なるらしい。



 もはや当然と言ってもいいだろう。車内にも「うさてつ」と記されている。
 ここまでもっちぃに入れ込む山形鉄道をどう思うかは、各自の自由である。
 しかし、地方の中小私鉄、第三セクターの置かれた状況を考えれば、動物にすがってでも乗客や収入の増加に必死になる企業のことを、私はどうしても笑う気にはなれないのだ。
 むしろ、そうすることでローカル線が守れるのなら、この際どんどんやってくれればいい。大都市近辺には決してない楽しさをどんどん発信してほしい。ローカル線の旅を愛する者として、そう思わずにはいられないのだ。

 それにしても、列車だけでここまで手が込んでいるということは、宮内駅はきっととてつもないことになっているに違いない。いったいどんな駅なのだろう。考えるだけで高揚してくる。
 列車が南陽駅を出た。宮内駅まではわずか2駅。その間、私は次第に緊張すら高まるのを覚えていた。


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2 コメント

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Unknown (M・K)
2011-09-23 09:02:02
>新幹線をはじめとする優等列車(特急・急行)には乗車できない。

なるほど…。
全席指定のこまちに乗ることは、それだけで贅沢な旅になりますね。
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M・Kさん (ルパート・ジョーンズ)
2011-09-23 20:20:30
鈍行の旅になれると、たまに指定席に乗るだけでも贅沢した気分になりますね。
間違ってもお勧めする気にはなれませんが(しんどいから)、
上野から秋田方面まで鈍行で行けば理解できると思います(笑)
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