にわか日ハムファンのブログ記念館

2004年8月から2014年6月にかけて更新してきた当ブログを静態保存しております。

フィンランド・エストニアの旅(5) トゥルクで昼食を

2011-01-09 10:26:02 | さすらいブロガー旅情編
 フィンランド・エストニア旅行記5回目です。他のエントリはこちらからどうぞ。

 トゥルクに着いたのはお昼。ホテルのチェックインにはまだ時間がありそうですし、お昼ごはんも食べに行きたいところです。
 ただ、トゥルク駅は街の中心部からはちょっと離れていて、食べられそうなところが見当たりません。トゥルク散策もかねて、歩いていくことにしました。
 駅から中心部に向かう辺りは、通りが碁盤の目のようになっていて、何ブロック歩くかさえ間違わなければ、そう迷うことはありません。ただ、南に向かうにつれて登り坂になっていくのが大変です。
 南から東に進路を変えて進んでいると、何やら不思議なお店を発見。



 2体のこいのぼりに「いらっしゃいませ」の文字。日本料理店なのは分かります。



 「やすこの台所」。そういえば、こちらの旅行記でも登場していましたね。



 どう見ても日本料理店です。
 画像をクリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。それで詳しいメニューをご覧いただけると思いますが、カレーライスが和食になっているのが興味深いですね。
 そういえば、以前海外でラーメン屋が「日本料理店」として店を開いていたのを思いだしました。確かカレーもあったんじゃないかと。
 日本で育った人が考える「日本料理」と、それ以外の人が考える「日本料理」とは違いがあるようですが、育った文化が違えばモノの捉え方も違うのは自然なことですね。
 ともあれ、旅行でここまで来てカレーを食べても仕方ないので、今回はパスしました。



 さらにちょっと歩いて、トゥルクの中心地、マーケット広場に到着です(クリックで別窓拡大)。



 奥に見えるのはロシア正教の教会(クリックで別窓拡大)。
 スウェーデンと帝政ロシアの支配を経験したフィンランドには、宗教改革前からの教会、はじめからプロテスタントのものとして建てられた教会、ロシア正教の教会があります。




 平日だからか、人でごった返すということはありませんが、それでもさまざまなお店が並んでいます(クリックで別窓拡大)。




 野菜などの食料品だけではなくて、ここでは植木も売っています(クリックで別窓拡大)。
 一通りマーケットを見回したところでお昼ごはんです。天気が良ければマーケットで何か買って食べるのも楽しそうですが、あいにくの曇り空、いつ雨になっても不思議はありません。
 なので、広場に面したソコス百貨店のカフェに入ることにしました。



 お昼ごはんはサーモンと卵のサンドイッチとコーヒー。香草が入ってるのが良いですね。
 食べてみると、サーモンも卵も結構な量です。卵はまるまる1個分入ってます。朝食といい、食べる量が違うなぁと妙なところに感心しました。
 しっかり食べたところで、時計を見るとまだ13時過ぎ。チェックインの時間にはまだ早いような気がしますが、カフェも混んできたことですし、粘っていても仕方ありません。
 ダメだったらダメで考えることにして、ホテルまでぶらぶら歩くことにしました。ソコス百貨店を軽く見て回り、ふたたびトゥルクの街に出ていきます。



 マーケット広場を越えて西に歩いてホテルへ。トゥルクは古都という割に新しそうな建物が結構多いのですが、こういう昔ながらの建物も残っています。
 さらに進んでいくと、またも不思議な店を発見。



 ハンコ寿司!?
 よく見ると「印」と書いています。ということは、印鑑のハンコなのでしょう。
 しかし、なぜ寿司なのにハンコ?やすこには、とんだライバルがいたものです。



 こちらがお店。持ち帰りも店内での飲食もできるようです。



 びっくりしつつも、さらに西に進んでいくと、建物の外壁が穴だらけになっています。



 「この損傷は冬戦争中の1940年1月29日、トゥルク空襲による爆撃でできたものです」
 冬戦争。1939年から1940年の冬、フィンランド征服を企んだスターリン率いるソ連の侵入にフィンランドが抵抗して戦った戦争です。
 この間フィンランドは大国ソ連を苦しめはしましたが、独立を守ることと引き換えに多くの人命と領土を失いました。その後もフィンランドはソ連との戦争を余儀なくされ、膨大な犠牲を負うことになりました。
 戦後のフィンランドは、自由主義体制を維持しつつ、「パーシキヴィ路線」という親ソ外交を維持することになります。
 これは「フィンランド化」というネガティブな表現で捉えられることがしばしばですが、この間フィンランドが自らの独立と体制を守り通し、経済的な繁栄をも実現したことを見落としてはなりません。
 大国でもない国が独立を守るために払った犠牲と、必要な努力の凄まじさ。さすがに考えさせられました。



 そんなことを考えているうちに、ホテルに到着。14時前ですがチェックインも問題なくできました。
 日の長いフィンランド、観光はまだまだできます。さらにトゥルクを見て回りますが、続きは次回に。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (M・K)
2011-01-11 21:23:21
さいばらりえこが海外へ取材に行き、現地の食事に耐え切れなくなったので
日本料理店に駆け込むと、脂ギトギトのカツ丼が出てきて
これまた食べられるような代物ではなかったとか、いろいろな話を聞きます。
「見よう見まねで作るとこうなるのか」と分析していたような……。


>スターリン
独ソ戦関係の映画を2~3本観ていますが、本当に歴史的な事実は重たいですね。
侵略者になったり、侵略される側になったり……。

いずれの映画でも、ドイツの敗戦が決まったシーンでは、(たとえナチス政権の終焉と言えども)
寂しさや悲しさみたいなものが感じられました。

「ヒトラー~最後の12日間~」では、プロデューサーが
「一番描きたかったのは、(ヒトラーの存在ではなく)
 戦争では一般の市民が一番被害を受けることだ」と。
返信する
M・Kさん (ルパート・ジョーンズ)
2011-01-11 22:38:19
私はまだ海外で酷い日本料理に出会ったことはないのですが、
ちゃんと修業を積んでない人が作ったら、そりゃ困ってしまうことになりますよね。
ま、日本国内でも正月料理で大炎上した話があったんですが(苦笑)

>独ソ戦
独裁者同士が戦うと、どれほど被害が大きくなるかという最たるものですね。
映画は私も見ましたが、総統地下壕の住民が遺言で瑣末なことを書いているのに、
一般市民・傷病兵が爆撃にさらされているのをかぶせたシーンが印象的でした。
返信する
フィンランドの食事 (ちゃも)
2011-01-12 12:49:39
寒い国のわりにはアッサリとした味付けで、日本人の口にも合うような気がします。
私が行ったのは冬でしたので、シチューやスープ類が多かったですが、夏はどうなんでしょう?

お食事レポも含め、旅行記の続きが楽しみです(^^)
返信する
ちゃもさん (ルパート・ジョーンズ)
2011-01-13 00:26:08
夏なのでさすがにスープ類はさほどなかったように記憶していますが、
確かに、あまりごてごてした味付けのものはなかったような。
基本は素材重視なんでしょうね。

旅行記はまだ全体の2割行ったか行かないかです(笑)
というわけで、今後もぜひお楽しみに。
返信する