■ 札幌ドーム:命名権、応募ゼロ 市、契約条件見直しへ /北海道(毎日・2011年3月2日)
予想通りと思っておられる方も多いことでしょう。札幌ドームの命名権、募集期間を延長してもやっぱり売れませんでした。
記事によれば、市スポーツ部施設課は「現実は真摯(しんし)に受け止めたい」とコメントしているようです。
ただ、自分たちの出した条件を買い手や第三者の視点から観る能力があれば、現実に直面するはるか以前に、こうなることは予測できたはず。札幌市がもっとも反省すべきはこの点なのです。
モノを売る以上、買い手にとって魅力的でなければいけません。最低限、殿様商売や「売ってやる」というイメージを第三者に持たれたら、まずビジネスが成り立つことはないはずです。
この点で、札幌市の態度は当初から疑問符がつくものでした。しかも、ドームとして一番の顧客をないがしろにしたのがバレた(この点は以前のエントリをご参照ください)時点で、失敗は目に見えていたのです。
今後市側は条件の総合的な見直しを表明しています。ただ、本来なら再募集の際にやるべきことでしたし、今さら感は拭えず、そもそも本当にマトモな見直しを行うかどうかすら怪しいものです。
ですが、本気で見直しをしたいなら、この際外部の企業・組織に何がダメだったのか、徹底的にチェックしてもらうぐらいのことは必要だと思われます。
そこでボロカスに言われるぐらいの覚悟がない限り、同じことを繰り返す見込みは大きいと言わざるを得ません。
ところで、命名権についての記事を探す過程で、こんな話を見つけました。
■ 札幌ドーム、太陽光発電の運用開始 CO2排出量26トン削減(日経・2011年3月2日)
太陽光発電というと良さそうに聞こえますが、ハッキリ言ってショボいです。
甲子園球場の太陽光発電の能力と実績と比較したら、その規模の小ささは隠すべくもありません。
(ただし、甲子園と札幌では気象条件が異なる点は考慮すべきでしょう。データがないで断言はできませんが、日照時間は甲子園の方が多いのでは?)
それだけに、太陽光発電を導入したものの、初期コストでかえって赤字、という笑えない話になる恐れがあります。
日経の記事を読むと、総工費は1億9500万円。国からの補助金3600万円を差し引いても1億5900万円の負担です。
一方、期待される電力費節約額は年100万円。単純計算だと、159年経たないと元が取れない計算になります。
今後資源価格の上昇で電力費が暴騰すれば、初期コストの回収期間が縮まることにはなるでしょうが、それにしても、この設備がそれだけの間もつでしょうか?
エコなイメージを発信したつもりが、よくよく見れば札幌市の経済感覚の無さをまたも露呈することになった太陽光発電導入。
これがドーム命名権売却にどういう影響を与えるかは未知数ですが、まぁせいぜい頑張ることですね。
予想通りと思っておられる方も多いことでしょう。札幌ドームの命名権、募集期間を延長してもやっぱり売れませんでした。
記事によれば、市スポーツ部施設課は「現実は真摯(しんし)に受け止めたい」とコメントしているようです。
ただ、自分たちの出した条件を買い手や第三者の視点から観る能力があれば、現実に直面するはるか以前に、こうなることは予測できたはず。札幌市がもっとも反省すべきはこの点なのです。
モノを売る以上、買い手にとって魅力的でなければいけません。最低限、殿様商売や「売ってやる」というイメージを第三者に持たれたら、まずビジネスが成り立つことはないはずです。
この点で、札幌市の態度は当初から疑問符がつくものでした。しかも、ドームとして一番の顧客をないがしろにしたのがバレた(この点は以前のエントリをご参照ください)時点で、失敗は目に見えていたのです。
今後市側は条件の総合的な見直しを表明しています。ただ、本来なら再募集の際にやるべきことでしたし、今さら感は拭えず、そもそも本当にマトモな見直しを行うかどうかすら怪しいものです。
ですが、本気で見直しをしたいなら、この際外部の企業・組織に何がダメだったのか、徹底的にチェックしてもらうぐらいのことは必要だと思われます。
そこでボロカスに言われるぐらいの覚悟がない限り、同じことを繰り返す見込みは大きいと言わざるを得ません。
ところで、命名権についての記事を探す過程で、こんな話を見つけました。
■ 札幌ドーム、太陽光発電の運用開始 CO2排出量26トン削減(日経・2011年3月2日)
太陽光発電というと良さそうに聞こえますが、ハッキリ言ってショボいです。
甲子園球場の太陽光発電の能力と実績と比較したら、その規模の小ささは隠すべくもありません。
(ただし、甲子園と札幌では気象条件が異なる点は考慮すべきでしょう。データがないで断言はできませんが、日照時間は甲子園の方が多いのでは?)
それだけに、太陽光発電を導入したものの、初期コストでかえって赤字、という笑えない話になる恐れがあります。
日経の記事を読むと、総工費は1億9500万円。国からの補助金3600万円を差し引いても1億5900万円の負担です。
一方、期待される電力費節約額は年100万円。単純計算だと、159年経たないと元が取れない計算になります。
今後資源価格の上昇で電力費が暴騰すれば、初期コストの回収期間が縮まることにはなるでしょうが、それにしても、この設備がそれだけの間もつでしょうか?
エコなイメージを発信したつもりが、よくよく見れば札幌市の経済感覚の無さをまたも露呈することになった太陽光発電導入。
これがドーム命名権売却にどういう影響を与えるかは未知数ですが、まぁせいぜい頑張ることですね。
ただ、年間の発電量と節約効果の割に初期投資がでか過ぎる気はしてしまうわけで。
宣伝効果があるとしても、もう少し初期投資は抑えられなかったのかとは思ってしまいますね。
あるいはニトリに買えと言いたかったのかも知れませんが、
いくらなんでも、経済感覚が違いすぎるでしょう。
甲子園は銀傘をつけかえるタイミングだったので太陽電池設置可能な設計にできたわけで。
フェンス沿いに並べるだけでは規模も限られ、652平方メートルってことは約25m四方で甲子園とは比較にならない。
あくまで太陽光発電のデモンストレーションって意味が強くて、もともと電気代の節約だけで元を取るつもりはなかったでしょう。
案に両球団に買えと言ってる気がしなくもない・・・
ちなみに、札幌・神戸の年間平均日照時間は200時間ほど神戸が長いです