折々の記

釣行日誌(3)

 岩場や瀬について定住的な生活をする魚を根魚という。英語ではRock Fishという。カサゴ、アイナメ、カワハギ、クロダイなどが代表的な根魚である。これに対し一定の季節になると回遊してくる魚を回遊魚というが、仙台港のように外洋に面したところでは晩春から初夏にかけてはオオバイワシ、夏季にはサバ、アオッコ(ブリ)が回遊してきて期間限定の釣りを楽しめる。

 某日。オオバイワシを狙っていた時のこと。双眼鏡で沖の方を眺めていたMさんが、「来たぞっ、みんな、竿を出せ!」と大声で叫ぶ。オキアミを詰めたコマセ袋をつけたサビキ仕掛けのロッドが大きく撓り、鈴なりに良型がかかる。隣の老人は用意周到で。早速まな板にのせて腸を抜いてそこにきざみ葱を混ぜた味噌を詰め込み、七輪で焼きにかかる。香ばしい匂いが辺りにたちこめる。「おい、俺にも缶ビールくれや」で、物々交換となり。あの味はいまでも忘れられないでいる。

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