EnoのSORA見てごらん ≒あかりん達の一服


「忠和あかり町内会WEB」の箸休め的なものを作ってみました。
町内会活動とは全く関係のない話を綴っていきます。

ただそれだけのこと

2013-07-16 22:18:18 | 日記

「あっ、大きな鳥!」と子供の声

男の子と、幼い女の子がいた。
お兄ちゃんと、その妹に見える。


「どこ?、ど~こ?」とお兄ちゃんに問いかける妹。

「ほら、あそこ。」

「ど~こ? 見えない、見えない。」


お兄ちゃんは妹に近付き、空を指さす。

そして、一所懸命にその在りかを教えている。

それでも見つけられず、泣き出しそうな女の子。


「ほら、ほら、あそこ。木の右上。」

今度は、妹の顔に自分の顔をくっつけ、肩を抱き寄せて天空を指さすお兄ちゃん。


「やっぱり、見えない」と妹。



お兄ちゃんも教えることを諦め、空を指さすのをやめた時、

「あっ!…いた。」と小躍りして喜ぶ女の子。



やっと見つけられたのが、よっぽど嬉しかったのだろう。

「鳥いた、鳥いた、やったー! やったー!」

2人は、その場をくるくると回り、踊りながら、いつまでも飛び跳ねている。

時々、空を指さしながら、見上げながら。



それは、まるで雨乞いの儀式でもしているかの様だ。


そういえば子供の頃、雨乞いの儀式をして良く遊んだな…。



楽しそうな二人の様子に安堵した私は、子供が指さしていた空に初めて目を向けた。


そこには、見たこともない大きな鳥がはばたいていた…。




 


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