補修屋さんが
いつからか言う方向変色
補修箇所が見る角度によって
白っぽかったり暗く見えたりすることについての表現です
私が補修を始めた頃は
ちょうど工務店監督さんが自分達で傷を修理してたのを専門家に依頼し始めた頃で
その頃は方向変色などという表現はなく
玉虫と表現してました
タマムシは実在ですが
玉虫という補修についての表現は造語であり比喩であります
色についての専門的な言葉で表現してこなかった為に
このような独自の言葉が生まれたのかなと考えたりしますが
個人的には色についての専門的な言葉で表されるべきだったんじゃないかと思う
例えば見る角度によって色が変わる物と言えば
玉虫やCDのDVDの類い
車の塗装にもあります
あとは宝石などの鉱物であったりしますね
自然由来の物で
そのような変色が見られることについては
構造色という言葉で表現されます
多色性という表現を使う物もあります
構造色を塗料で再現しようという動きもありますが
補修屋さんも
それぞれに
構造色を持つメイプルなどの補修について
色々な技術を試行錯誤しています
30年弱前ですが東急ハンズでパールの粉を入手し補修箇所を出来るだけ平らな凹みに変えて
パールに着色材を混ぜ塗り
透明な充填材で薄くコーティングし
パールに着色材を混ぜ色合わせし
またコーティングし
そんな補修にチャレンジしました
某、木の家が売りのハウスメーカーで
檜を修理した
観察した結果
見る角度によって色が違って見えるということに気付き
どのように塗れば
何を塗れば
何を埋めれば
そのように見えるかと
考えた結果
そのような手法を思いついたわけです
物質の持つ構造で色が変わるならば
似た構造を埋めることが出来れば
一番、完成度は高いでしょう
今は
そんなことを
ぼんやりとかんがえています。