禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

閑古錐

2014年12月13日 | 小さな法話
頭の切れる人=仕事ができる人、という漠然としたイメージがあります。
何事もテキパキできる人、さまざまな知識を持ち合わせた人、こういった人を「鋭い人」と感じることがあります。

ところが、「禅」に卓越した人を「閑古錐」〈かんこすい〉とたとえることがあります。
「閑」は、ひまとか落ち着いたという意味で、錐は大工道具の「きり」のことです。
長年使いこまれて、もともとは先端がとがっていた錐が次第に丸くなり、円熟した存在にかわることをいいます。
歴史上の人物のなかにも、「ドン」と構えた人がたくさんおられます。

古くて尖らない錐のようであることは、目先の事にとらわれなかったり、損得勘定が少なかったりすることなのかも知れません。


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