フランスの大統領選挙は、エマニュエル・オマクロンの再選という最悪の形で終わった。12人も候補がいて、しかもこれといった人物がいなかったので、この結果はある程度予想できたことではあるが。。。そのマクロンは告示の約一か月前まで立候補を宣言しないという狡猾ぶりだった。それだけ余裕があったということだろう。敵は右翼のマリーヌ・ルペンのみで、5年前の大統領選の決選投票で勝利した相手だ。
マリーヌ・ルペンは国民戦線の党首で、いわば右翼である。国民戦線が以前ほど過激な発言をしなくなっているようではあるが、それでも“右翼”のイメージが強く、この人が相手である以上、オマクロンには安心感があったに違いない。
それでも決選投票では僅かな差であり、過半数と言ってもほとんど引き分けに近い数字ではないか。白紙がこれほど多いのが驚きで、どちらにも投票したくないという人がこれだけ多いのだ。マクロンは嫌いだが、そうかと言って右翼には投票できない、と言う人が相当数いるはずで、オマクロンには追い風となったようだ。
残念ながらルペンは米国のトランプとは違う。近年でこそ丸くなっているものの、国民戦線は長年極右と位置付けられて来ており、そのイメージが国民に浸透しているからだ。それにビジネスで名を馳せたトランプと違い、ルペンにはビジネスの実績など皆無だ。これが経済界の出身などであれば、随分と状況も違っていたことだろう。
それでもここまでの僅差にまで持ち込んだわけで、マクロンへの不満と右翼的な思想の高まりがフランスにおいては明瞭だ。いずれにしてもこれでマクロンは10年間もの長期に渡って独裁を敷くことになる。彼が目指すのは中国共産党モデルだ。今後5年間で大統領令を頻発し、フランスを中国のような監視社会に変えていくことだろう。
そのために再びコロナを利用することは間違いなく、ファイザーと結託してワクチン接種を推進するだろう。
その証として、2022年3月20日から4月22日の間に、政府のウェブサイトで公開されている公開データによると、オリビエ・ヴェラン(健康大臣)がこのところの新型コロナの小康状態を発表したにもかかわらず、ファイザー/バイオンテックの小児用ワクチンが350万人分以上もフランス政府に送られてきている。
選挙期間中は、衛生措置が大きく緩和され、ワクチン接種キャンペーンは急に下火になったが、止まったわけではない。選挙討論会の間、衛生対策の行方はそれほど話題にはならなかったとは言え、最近政府が発注したこの小児用ワクチンを見れば、考えられるシナリオの1つを想像することができるだろう。
2021年12月末にファイザー/バイオテック社製小児用ワクチンの出荷が始まり、その後も定期的に出荷されている。「子ども向けのこれらの投薬がどのような運命をたどるのか、どの程度まで破棄され、最終的に投与されるのか」については何もわからない。もっと知りたくとも、研究所や当局に問い合わせると、決まって沈黙や言い逃れだ(日本の厚労省と同じ)。
新型コロナワクチン接種が5歳以上の子どもにも "開放 "された。しかしすでにテレビ番組で2歳からワクチン接種の義務化に言及する教授もいる。選挙が終わり、秋の流行が始まり、また5歳以上への接種が再開することだろう。ワクチン接種に同意しないと年長者に大きな危険が及ぶと言われ、子供達は再び罪悪感を抱くようになるのだろうか。
この数週間の選挙期間中に、フランス国民はマスクとワクチンを忘れてしまったようだが、新たなワクチンの到着は、この休息期間が長くは続かないことを告げている。