公開日時:2014-12-11
http://www.seikai.jp/category/extract/article_id/2446/ 転載 政界往来
選挙戦も最終コーナーに突入。各陣営とも最後の“追い比べ”を展開。果たして真っ先に
ゴール板に飛び込むのは――。
今回の衆議院選挙は「国民不在」とも呼ばれ投票率の低さが懸念されている。有権者の
今回の衆議院選挙は「国民不在」とも呼ばれ投票率の低さが懸念されている。有権者の
半数かそれ以上が投票所に行かないとも目される中、熱心に一票を投じる有権者は一体、
何を基準にするのか。「下村対決」で地元をかく乱する「東京11区」で調査してみた。
東京板橋区が地盤の第11区。東京北部に位置する同区は地下鉄・三田線と南北線、
東京板橋区が地盤の第11区。東京北部に位置する同区は地下鉄・三田線と南北線、
東武東上線、JR線など多くの路線が走っており、都心には30分もあれば十分という好立地だ。
その為、大型マンションが相次いで建築。若年家族世帯が激増している。その反面、高度
成長期に建てられたマンションは居住者の高齢化が問題となっている。
地下鉄・三田線の終着駅・西高島平には高島平団地がある。
ここは毎秋、「高島平ロードレース」が実施されるほどで団地一周は5キロ。広大な敷地内の
団地も高齢者が多く、こちらが目下、深刻な悩みだ。
同団地に居住する高橋光さん(65・仮名)はこう考える。
同団地に居住する高橋光さん(65・仮名)はこう考える。
「結局、なんにも変わらない。でも投票するのは国民の義務。私は“これだ”と思う人が
いないので“取り敢えず”で無難な政党を選びます。やっぱり、みんな綺麗事ばかり。政治とカネが
問題になっていますが、一皮むいたらみんな同じ。せめて“日本の為に全財産投げ捨てました”と
格好だけでも良いから言ってもらいたい。そうしたら、その人に投票する」
同じく同団地に居住する三浦美幸さん(35歳・仮名)も政治とカネに敏感だと次の様に話す。
同じく同団地に居住する三浦美幸さん(35歳・仮名)も政治とカネに敏感だと次の様に話す。
「政治家は国民の税金で生活しているのに、さらに企業から献金を受けている。公私に渡って
供与を受け、何とも下品。せめてどちらかにして欲しい。私企業からの献金が欲しい代議士は
税金で支払われている給与を全額返納して欲しい。
そういった“気概のある”代議士を求めます。まず、いませんが…」
最後に志村三丁目の大型マンションに居住する山下大さん(27・仮名)はイマドキの考え方だ。
最後に志村三丁目の大型マンションに居住する山下大さん(27・仮名)はイマドキの考え方だ。
「選挙にAKBを呼んだら面白い。彼女たちは毎年、総選挙をしており公約を実行している。
AKBが本気で応援や推薦する候補者が出たら選挙に行くつもり」
最後の意見は奇抜だが概ね有権者は「政治とカネ」に敏感である事が分かった。
最後の意見は奇抜だが概ね有権者は「政治とカネ」に敏感である事が分かった。
東京11区では公示前日の12月1日、全立候補者による公開討論会を実施。約200名の聴衆が
聞き耳を立てたのだが、ここでもテーマは政治とカネであった。
ここに来てカネの疑惑が浮上した本命・下村博文氏に対して共産・山内氏、民主・熊木氏が
集中砲火。そこに今回初参戦の下村めい氏(以後、めい氏)が参戦する格好となった。
めい氏が下村氏に「政治とカネの問題が浮上した場合、議員辞職はふさわしいか」と質問。
めい氏が下村氏に「政治とカネの問題が浮上した場合、議員辞職はふさわしいか」と質問。
これに対し、下村氏は「違法なら辞職すべき」という持論を展開したのだ。
すると共産・山内氏は「法的な責任ではなく道義的責任がある」と暗に下村氏を意識した
発言で宣戦布告。民主・熊木氏も「疑惑を明らかに出来ないなら議員辞職は当然」と応戦した。
一強三弱が大方の予想だが、この討論会に限り立場は大きく逆転したようだった。
一強三弱が大方の予想だが、この討論会に限り立場は大きく逆転したようだった。
・追記
下村博文文科相の金銭問題について地元市民グループが告発
2014.12.11 記事より抜粋
下村博文・文部科学相が、補助金を交付した2つの学校法人から1年以内に寄付をもらうなどしたとして、
下村氏の選挙区の市民グループが11月28日付で、東京地検に告発状を送付した。
ニュースサイト「政界往来」が報じた。
同市民グループは、2つの容疑について告発状を送ったという。
1つは、政治資金規正法違反。政治資金規正法では、国から補助金をもらった法人による1年以内の政治献金は
禁じられているが、これに違反したというもの。
文部科学省が2012年11月、東京国際大学に対し、図書館の研究設備を整備するために330万円、
同年12月中旬には、岡山市で小学校などを運営する朝日学園に校舎の空調設備のため1330万円の
補助金を交付することを決めた。
交付とほぼ同時期の2012年12月下旬に文科相に就任した下村氏は、自身が代表を務める
「自民党東京都第11選挙区支部」に、翌13年3月に、東京国際大学から6万円、朝日学園から
4万8千円の寄付をさせた疑いがある。
もう1つは、下村氏の関連団体の「博友会」が、学習塾の運営会社から事務所の無償提供を受けている疑い。
これも、政治資金規正法で定めた、会社等の団体からの政党または政治資金団体以外への寄付の禁止に
抵触しているという。
続き