幸福実現党、政調会長 黒川白雲さんのブログからです。
「増税」の前に「バラマキ」を白紙撤回すべし
「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という言葉で有名な古代ローマ時代の風刺詩人ユウェナリスは『風刺詩集』でこう詠んでいます。
かつては政治と軍事の全てにおいて権威の源泉だった民衆は、
今では一心不乱に、専ら二つのものだけを熱心に求めるようになっている
すなわちパンと見世物を。
かつてローマ帝国は、ばらまき政治で人気を取り、地位を上り詰めていく「金権腐敗政治」であり、今の民主党に酷似しております。
今の鳩山政権はローマ帝国と同じく、「パン」(バラマキ)と「見世物」(事業仕分けなどのパフォーマンス)で、国民をコントロールしてようとしています。
子ども手当の支給は参院選挙直前の6月から。もし民主党が参院選に勝てば、来年から子ども手当の支給を倍額の2万6千円にすることを臭わせながら……
次々と国民の目の前にニンジンをぶら下げ、集票システムを作り上げる――
かつての古い自民党の「地元利益誘導」をリニューアルしたのに過ぎません。
また、ローマ帝国は、パンと見世物の財源を領土の拡大で賄っていたのに対して、鳩山政権は「増税」で賄おうとしております。
民主党は、総選挙では、マニフェストに掲げたバラマキ政策の財源として、「税金の無駄遣いの根絶」など歳出削減で9.1兆円、埋蔵金の活用や租税特別措置見直しなど歳入増で11.4兆円の計20.5兆円を捻出するとしていました。
しかし、蓋を開ければ、歳出は過去最高の92兆円となり、昨年度当初予算よりも4兆円増え、新規国債発行も過去最高の44.3兆円と昨年度発行予定額33兆円を11兆円上回ることとなりました。
その増額の最大要因は、子ども手当(国の負担は1兆7465億円、地方と事業主負担をあわせると、総額では2兆2554億円)、高校の実質無償化(3933億円)、農業の戸別所得補償(5618億円)などのバラマキ政策です。
その一方で 09年度税収は36.9兆円まで落ち込む見通しで、危機感を募らせた菅直人財務相は、3月にも消費税増税の議論を始めるとしております。
確かに、国債発行額が税収を上回るのは異常事態です。
それは、公約の「ムダ削減」を実施できなかったにもかかわらず、「バラマキ政策」を断行した結果です。
それならば、「バラマキ政策」の公約も破棄すべきです。
このようなデフレ環境において、消費税増税を行う、あるいは、消費税増税を臭わすだけで、国民は財布の紐を引き締めます。
それが、更なる不況と税収減をもたらすことが分からない鳩山政権は国難を招くだけです。
幸福実現党は、消費税増税に徹底的に反対し、「バラマキ政策」の白紙撤回を求めます。