理想国家日本の条件 自立国家日本 日本の誇りを取り戻そう! 桜 咲久也

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情報と日記です(^▽^)/
世界と日本の危機を伝える・・

灼熱のインドから

2009年12月20日 02時11分53秒 | 旧・政治・経済、報道

 

先日、北インドのある町の盲学校でセミナーを
行ったことを報告したいと思います。
50名ほどの生徒たち(11~17歳)が共に生活を
しながら、勉強しています。
驚いたのは、生徒たちが杖も使わず、廊下や校庭
を自然に歩いていたことです。
てっきり多少は見えているのかと思ったら、
そうではなくて、感覚で何がどこに
あるかを覚えてしまっているとのことでした。

インドのような発展途上国で障害を持って生きて
いくのは並大抵のことではあり
ません。家族にとってもその負担は重く、盲学校に
預けたきり、一度も会いに来
ないという親も少なくないそうです。

給食の様子を見たムケシュが、「ロティがたった
一枚しかなかった。成長期の子
供にあれじゃ足りないよ」と嘆いていました。
盲学校は政府からのわずかな援助と、寄付によって
支えられています。十分な食
事を与える経済的余裕もないのかもしれません。
生徒たちが一様に小柄で、年齢
よりもはるかに幼く見えることも、栄養状態が影響
していると思われました。

セミナーには生徒たちだけでなく、教師たちも一緒
に参加してくれました。
霊的人生観について一通り話をした後、質問を呼び
掛けると意外にも次々と手が
挙がりました。

「なぜ悪いことをしても幸せに生きている人が
いるんですか?」
「神様が人間を創ったなら、どうして人間は悪いこと
をするんですか?」
「至高神が一人なら、なぜたくさんの宗教があるん
ですか?」
などなど、鋭い質問がどんどん飛んできます。

厳しい環境の中で、人生に対する数多くの疑問を
抱えながら、今日まで生きてき
たのでしょう。問いの一つひとつに、この子たち
の魂の叫びが聞こえるような気
がしました。そして、子供だと思って、少し安易
な気持ちでセミナーに臨んだこ
とを反省せざるを得ませんでした。

なかには、「僕がカナダに生まれた時のお父さん
の名前は何ですか?」といった
微笑ましい質問もありました。生まれてくる前の
人生計画について、私が、「た
とえば君たちは過去世でカナダに生まれたけど、
冬はとても寒かったので、今世
はインドを選んだのかもしれない」と話した
「たとえ」を「霊的事実」と取り違
えての質問でした。

ある男の子がこう質問してきました。
「僕はなぜ目が見えないんですか?」
・・・あまりにも率直な問いかけに、一瞬
言葉が詰まりました。
「君はどう思う?」
その子は少し首を傾げて、こう答えました。
「僕が過去世で悪いことをしたから…」
この答えにはさすがに胸が痛みました。
「みんなはどう思う? 過去世で自分が悪いこと
をしたから、今世、目が見えないんだと思う?」
と他の生徒たちに尋ねると、全員が口を揃えて
「イエス」と答えました。

ヒンズーのカルマの思想では、今世の苦しみは
すべて過去世の悪業から来るもの
と理解されています。子供たちもきっと親や教師たち
から、ごく自然にそのように教わってきたのでしょう。
しかし、過去世の罪を購うためだけに、神様から
罰されるためだけに、今世があるとしたら、それは
どんなに辛くやるせない人生でしょうか。

ヘレン・ケラーの話をしました。
2歳で全盲、聾唖の三重苦となりましたが、7歳の
あるとき、すべての物に名前があるこに気づき、
それから大変な努力をして指文字、点字をマスターし、
アメリカでもっとも難関と言われた大学に合格しました。
全盲の聾唖者としては初めて文学士となり、その後、
数多くの著作や講演活動を行いました。
彼女の本に、言葉に、その生き方に、全世界で
どれだけ多くの方々が励まされ、勇気づけられ、
苦難から立ち上がることができたかわかりません。

「君たちは、彼女の過去世が悪かったから、
三重苦になったと思うか?」と聞く
と、数名が「違う」と言って首を振りました。
そして、ヘレン・ケラーが本来、光の天使であった
こと、地上で苦しむ人々に勇気を与えるために、
自ら三重の人生を選んだこと、見事、使命を果たして天国に
帰り、今は幸福に満たされていること、そして現在も
地上の私たちを見守り導いてくださっていること
などを話しました。

どこまで受け止めてくれたかはわかりません。
長い間、刷り込まれてきた思想を変えるのは簡単では
ないでしょう。ただ、二時間に及ぶ質疑応答を
終えた後も、「もっと聞きたい」と質問に並ぶ生徒
たちの列が夕暮れまで続きました。


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