市場関係者が懸念する民主党代表戦
2010/8/27(金) 中野雄太氏ブログ転載http://blogs.yahoo.co.jp/yutasteve/archive/2010/8/27
ここにきて「闇将軍」こと小沢一郎氏が民主党の代表選出馬を固めました。既に、民主党内で多数派工作に入っているようです。
しかし、市場は小沢氏の出馬に対して好意的には思っていないようです。直接的には、株価の低迷は小沢氏の出馬が原因だとは言い切れませんが、ただ経済政策に対して後手後手の民主党政権に対する失望感があるのは事実です。そして、政局の混迷によって投資家が大量に売りに出ていると考えることは十分にあり得ます。
下記のニュースでも、同様のことが書かれていますので転載します。
転載始め
小沢氏出馬、政局混迷と経済対策遅れ懸念 危機感欠如に市場不信
2010.8.26 11:56
日銀総裁と財務大臣は海外出張、首相は代表選挙で大わらわ…。円高と株安の進行で日本経済の先行き不安が強まる中、市場関係者が、危機意識の欠如した政府・与党と日銀に、あきれている。
日銀は臨時の金融政策決定会合も視野に追加緩和の検討に入ったと伝えられているが、トップの白川方明総裁は26日午後から米国出張に飛び立つ。米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウムに出席するためで、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長も出席するため、最近の為替相場や世界経済動向について意見を交換する可能性もある。
ただ、市場では「追加緩和は、総裁が帰国する30日以降までなくなった。出張中に為替や株価が急変した場合、どう対応するつもりなのか」(大手銀行)との失望感が広がっている。
政府でも野田佳彦財務相と直嶋正行経済産業相が、28日から北京で開かれる日中ハイレベル経済対話のため、訪中する予定で、経済財政政策の責任者が不在となる。
さらに、26日には民主党の小沢一郎前幹事長が9月14日の代表選に出馬する意向を表明した。
この日の株式市場では「直接的には相場に影響していないが、政局の混迷で経済対策の取りまとめがさらに遅れる可能性がある」(アナリスト)との懸念が出ている。また、代表選の結果次第で政界再編などさらなる混迷に発展すれば、「外国人の日本売りで株価が暴落する恐れも否定できない」(同)。
これまでも政府・日銀の後手後手の対応が円高・株安を加速させてきただけに、市場関係者は「政府、与党、日銀が一丸となって経済対策に取り組まないといけない時期に党利党略の代表選をやっている場合ではない。先送りすべきだ」(エコノミスト)との怒りを爆発させている。
転載終わり(太字・下線は中野による)
上記の記事は、誠に正鵠を得たものです。
民主党代表選の結果によっては、何が起こるかわかりません。小沢氏がどのような構想を持って出馬をしたのかは不明ですし、民主党の分裂を予想するアナリストや評論家もいます。
いずれにしても、市場関係者は小沢氏の出馬に対しての警戒と政府ならびに日銀に対する不満を持っていることが分かる記事です。日銀の白川総裁は、FRBのバーナンキから一喝されないと目が覚めないかもしれません。また、財務相と経産相の訪中は否定しないにせよ、きちんと仕事をしてから外遊をするべきでしょう。市場の動次第では訪米と訪中はキャンセルするくらいの愛国心を見せてほしいものです。
以上転載
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代表選をやらなくても今まで通りなら駄目ですし、逆に代表選をやっても適切に対処すれば問題ありません。
とにかく、菅首相と白川総裁の現状認識と対策が不適切過ぎます。
アメリカやヨーロッパが通貨供給量を大幅に増やしてのに、日本だけが増やさないから円高になるのは当然です。