過ちを改めるにははばかることなかれ。
2012-02-07
加納有輝彦氏のブログ転載
内閣府自殺対策推進室が1月23日に自殺対策強化月間(3月)
の標語として採用した「あなたもGKB47宣言!」
をめぐり、民主党から異論が噴出。
野田佳彦首相は6日、参院予算委員会で
「私も違和感を覚える。
過ちを改めるにははばかることなかれ。
批判を受け止め、対応を研究したい」と撤回を表明した。
GKB47は、「ゲートキーパー(GK)」
「ベーシック(B)」の頭文字と47都道府県から命名
したというが、人気アイドルグループ「AKB48」をもじったのは明白。
政府や民主党に抗議電話が殺到していた。
(産経新聞 http://p.tl/_90Z)
いつも野田首相の批判ばっかりの私ですが、
今回は、野田首相が、論語の一節を効果的に使用し、
久々に引き締まった答弁であったと思う。
内容如何ではないが、論語の
過ちを改めるにははばかることなかれ。
これが、非常に効果的だった。
海江田万里元経産相は、漢文の素養があり、漢文に
関する著書も持っている政治家であったので、国会でも
漢文をしばしば使った。
かつて田中真紀子氏も、外相時代、意外にも漢文、
四字熟語を多用していた記憶がある。
四字熟語等、古典の教養は、時に大きな力となる。
幸福の科学グループ大川隆法総裁が、かつて
テレビ朝日のサンデープロジェクトに出演し、司会の
田原総一朗氏の「講談社にどうして信者があのように
ファックス攻撃をしたんですか?」と批判的な質問を受けた際、
「一罰百戒(いちばつひゃっかい:一つの罰で百人の戒めにする意)
ということです。」
勢い勇んで質問した田原氏は、キョトンとして、
それ以上言葉が続かなかった。
一罰百戒の意味を知らなかったのかもしれないが、
あの田原氏が、しぼんでしまった様に、
四字熟語の威力をまざまざと見せつけられた。
このような文脈で、
今日の、野田首相の論語の言葉の引用は、
ピタッと決まったのである。
日頃の、野田首相の答弁は、官僚より官僚的答弁が多く、
情けない気持ちになるが、
こうして古典の教養が、一瞬ではあるが、ヤジも止まり、
聞かせることになるのである。
政治家にとって、言葉は武器であり、それを下支え
するのが、教養、特に古典からの引用などが効果的に
なされれば、一定の尊敬を受けることになると思う。
民主党の閣僚を見ると、このような古典的教養が、
最も欠如している人々に見える。
それで、答弁が非常に浅薄となっている。
故白川静博士は、
日本人が幼稚化したのは、漢文の素養をなくしたからだ
と喝破していた。
また、韓国から漢字が消え、ハングル文字のみとなった時、
韓国人の思想が浅薄になったという学者もいる。
言葉は武器、教養は力。
政治家こそ広い教養が必要なのだと思う。
転載した記事、http://ameblo.jp/papadad/entry-11157600639.html
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