そこからのピースがなかなかうまく積めない。思わず三女に、
「にこちゃん、どうしよぉー、ぜんぜんお話考えられへんねん!」
と泣きついてしまった。4才の娘は、いたって冷静。
「ママ、おちつきや。こうやってかんがえたら、ええねん。
むかしむかし……ほらな」
へ?と思ったけど、少しだけ緊張がほぐれた。
すごいものを書こうと思いすぎてたし、欲張りすぎていた。
夫にも、奇をてらうなと、釘をさされたというのに…。
「そやな、むかしむかしで考えてみるわ」と答えると、
三女は満足そうに、こどもべやへ行った。すぐに戻ってくると、
「ポポちゃんにも、ママのお話、聞かせたって」
と、ガングロのようになった人形をつき出してきた。
ぐ、ぐぐっ。
人形を読者層の中に、考えたことはなかったなぁ。
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母の頭は、またフリーズしてしまった。