70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

雪の翌日

2025-03-05 17:34:58 | 愛すべき子どもたち

朝のさんあいの中庭には昨日の雪がしっかり積もっていました。泊まっていた職員、朝、出勤してきた職員で玄関や車両の上の雪をどかせて、子どもたちもみな無事に登園、登校をすることができました。

日中は冷たい雨が降ったので子どもたちが学校から帰って来た時にはずいぶんと溶けてしまっていましたが、それでも宿題が終わった小学生、さっそく雪をかき集めて雪だるまづくりに励んでいました。

だるま三兄弟だそうです(本人も入れると四兄弟?!)

 


雪やコンコン

2025-03-04 17:41:33 | 愛すべき子どもたち

「今年の冬は関東平野では雪はおろか雨も降らないね」と話していたら、3月になって早々、積雪になりました。

子どもたちが植えた花、芽を出した水仙の上にも雪が積もり始めました。

冷たい雪が降っても、寒さに震えることなく過ごせることは決して当たり前ではないことを、他国の状況を知るにつけ思います。

冷たい風が吹いても、雪が降っても暖かい家があって安心なのは動物たちも一緒です。

朝方、つぼみが開いているのに気が付いた地域小規模施設の前のネコヤナギ。

雪に驚いて、またつぼみを固くしてしまったようです。

明日は登校時間を遅らせる旨の連絡が学校からも来ました。

朝、真っ白な銀世界に歓声をあげる子どもたちの顔が思い浮かぶ一方、通学、通園や職員の通勤に影響がないよう、食材が滞りなく調達できるよう、祈ってしまいます。


春を待ち望む

2025-02-23 13:40:05 | 愛すべき子どもたち

二月中旬は二十四節気の雨水(うすい)。空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころ、とされていますが、今年の北関東は雪はおろか雨もほとんど降らない乾燥した日々を過ごしています。
雨水は、農耕の準備を始める目安ともされてきたそうなので、ワクノビクラブでも花植えをすることにしました。

冬の花が多いのですが、5月くらいまでは楽しめると良いねと話しながら植えました。

玄関にある看板前の花壇が寂しかったので、そこにも植えました。もともと植えてあった水仙は季節をしっかり感じてか、芽を出していました。
暖かい春の訪れを皆で心待ちにしています。


小学生スポーツ大会

2025-02-11 17:38:36 | 愛すべき子どもたち

祝日の午前中、近隣の体育館を借りて小学生のスポーツ大会を実施しました。参加した小学生は黒と白の二つのグループに分かれていろいろな競技に挑戦。優勝を目指しました。

体操が終わると競技開始。玉拾いでは広い体育館のフロア一面に散らばったボールを文字通り拾い集めます。

次は借り人競争。指示書に合った人を見つけて先にゴールをした方が勝ちです。二人一組で手をつなぎ、見つけた人も加えて3人がバラバラにならないように協力することが鍵です。

最後は昨年の県内施設の大会以来、皆がもっとも熱くなる競技、ドッヂビーです。

メンバーの得意不得意を踏まえて作戦会議。最後は円陣を組んでさぁ勝負です。

 

熱戦の末、勝負はつきました。負けたチームのメンバーの中には真剣に取り組んだのに結果が伴わず、思わず涙する子も。

福祉のグループワークは、グループ独自の力動を活用することで、メンバーの人格的な成長や思考の発展・課題の解決等に繋げることを目指します。競技スポーツは勝利することが最終的な目標ですが、結果ではなくプロセスを重視するのが福祉的視点ともいえます。

この後は、生活の様々な場面でこの体験をふりかえることをとおして、一人一人の成長につながることを期待します。


夏みかんジュース

2025-02-07 09:04:02 | 愛すべき子どもたち

今年は不作でしたが、それでもしっかりと実をつけた夏みかん。
名前は「夏」ですが、収穫は冬にする果実です。

子どもたちと収穫をした夏みかんはさっそくキッチンに運ばれて小さい手で絞られました。

そしてお湯と砂糖を入れてかき混ぜたら美味しい夏ミカンジュースのできあがり。


心と身体にビタミンを補給して、寒い冬を乗り切りましょう。


寒風吹きすさぶ

2025-01-31 17:40:37 | 愛すべき子どもたち

今年、関東地方は寒さに加えて、少雨のために乾燥が厳しい冬となっています。駐車場脇の夏みかんも裏作であったことに加えて、少雨の影響か例年より実が小さく、数も多くありません。

深谷市のすぐ隣は群馬県。上州の空っ風が吹きすさぶ寒さの中、子どもたちは元気です。

グラウンドでは中学生がバスケのシュート練習を続けています。先日はプロの試合を観戦して、その熱さが今も続いているようです。

以前は吹きさらしだった動物小屋のぶどうの木は、壁や天井を整備したので、子どもたちも動物も寒いこの時期も快適に過ごすことができまています。

高齢のポニーちゃんも、元気で過ごせていて何よりです。

「動物さん達、暖かそうだね~」・・・


再びのお願い。求む!学習ボランティア

2025-01-24 18:47:52 | 愛すべき子どもたち

以前もこのページでお願いをしたのですが、さんあいでは学習ボランティアを探しています。特に一時保護で入所してくる児童については保護されて対応方針が決まるまでの間、それまで通っていた学校に一時保護所から登校することが困難なケースがほとんどです。そこで、施設内では学習の時間を設けて、職員がそれぞれの子どもの進度に合わせた課題を用意して支援をしますが、異なる学年、異なる進度の子どもたち最大6人の学習ニーズを十分に満たすことは困難です。以前は、日中に来園して複数の子たちの勉強を見て下さるボランティアの方々がいらっしゃったのですが、ここでも人手不足は深刻です。

学ぶことは、衣食住と同じように生きるために必須のものであり、人格形成のために欠かせない基本的な人権です。生きる力は、学ぶことを通して培われます。

お志しのある方、興味のありそうな方へのご紹介、拡散、よろしくお願いいたします。


心をこめて

2025-01-12 18:01:23 | 愛すべき子どもたち

平安時代の宮中行事が由来とされる書き初めは、年明けに初めて毛筆で文字や絵をかく行事。
小中学生にとっては冬休みの宿題のひとつのようになっていますが、さんあいでは対象児童全員が交流ホールに集まって行います。ご指導に来て下さるご近所の先生の前では凛とした空気が漂います。普段は騒がしい子たちもいつもとは違う顔を見せてくれます。

小学生でもタブレットを使って、手で字を書く機会が減りそうな昨今、心をこめて字をしたためるこの行事はなくなって欲しくないと思います。

嫌いな人も多い蛇ですが、今年の干支です。
蛇は脱皮をしながら成長する生き物なので、再生や成長の象徴であるともされています。
旧約聖書創世記では、蛇は人をだます悪のイメージで描かれている一方、新約聖書では、キリストの復活の話しに用いられたり、賢いものの象徴としても描かれています。

学年が上がるごとに課題のレベルも上がります。それに合わせてしっかりとした字を書いている姿からも成長を感じることができます。

子どもたちが心をこめて書いた字を見ながら、何事にも強い決意をもって取り組もうと思いを新たにしました。


餅つき&2分の1成人式

2025-01-07 16:59:15 | 愛すべき子どもたち

さんあい恒例の餅つきは、今年も年明けに行いました。子どもたちが皆、順番で木の臼と杵を使ってつきます。もち米は、NPO法人見沼ファーム21さまからいただいた「見沼ありがとう米」を今年も使わせていただきました。

まずは大人が下ごしらえ。湯気が立ち上る米を臼に入れて、最初はすり潰していきます。

その後は、杵を振り上げて餅をつきます。「初めて・・・」と云いながら、しっかりと腰が入った新任職員に、子どもたちから「よいしょ!」の掛け声が飛びます。

次は、今年2分の1成人になる小学生3人の出番。歳の数だけつきます。「1,2,3,4~」守られてきた1年1年をみんなで数えます。

大きい子たちはもちろん、幼児さん達も順番につきます。みんなでついたお餅に「おいしくな~れ!」

そうしてできあがったお餅を、さっそく皆で交流ホールに集まっていただきました。

お腹いっぱいになったら、次は2分の1成人式。さんあいでは生まれてから10年、ここまで守られて成長できたことを共に感謝し、次の10年も明るく、楽しく、希望に満ちたものになるように祈る時でもあります。

「将来の夢は?」という質問に、「動物にかかわる仕事がしたい」「NBA選手になりたい」とはにかみながら答える10歳たち。職員の「今、思い描いている夢が将来、変わっても良い。大切なのは心にいつも夢を思い描けること」という言葉に耳を傾けていました。

 


新年のあいさつとお年玉

2025-01-01 12:36:37 | 愛すべき子どもたち

元旦の朝、子どもたちは交流ホールに集まって新年のあいさつをしてからお年玉をもらうのが、さんあいの恒例行事になっています。子どもたちは大晦日の夜は遅くまで起きてテレビを見てゆっくりと過ごします。なので一般家庭同様に朝食も少し遅めです。交流ホール集合時間は10時ですが、お年玉を早くもらいたいので遅れてくる子は一人もいませんでした。

皆で新年の挨拶をした後で、「昨日の夜にテレビは何を観た?」 の理事長先生の質問に「紅白」、「逃走中」と答える子が圧倒的に多かったようです。

 

お年玉は当然ですが年齢に配慮して用意されます。みんなの嬉しそうな顔を沢山見られるのは元旦に出勤する職員の役得です。

 

最後は、2026年(うま年)まで、子どもたちと職員が事故や病気から守られますように、世界で紛争が終結しますように神様にお願いして終わりました。