みなさん”ひやりはっと”って知ってますか
「もう少しで事故になりそうだった」「この状態を放置すると事故を招くことがあるぞ」など、ひやりとしたことやハッとした場面を記録してチームメンバー全員で再発防止に活用する記録のことを言います。
この他に、未然に防げず事故が起こってしまった時の報告書。三寿苑では状況報告書という名前になっています。
白状しますが、私はひやりはっとも状況報告書も、ちょびっと「書くのがしんどいなぁ」と思ってしまいます。。。
しかし。。。次に同じような事故を未然に防ぐにはこの記録が一番効果絶大。
大きな事故が起きてしまえば、ご利用者やご家族にホントに申し訳ないし、私自身後でとっても辛い気持ちになるのはもっともっとしんどいので出来るだけ早くチームで話し合うようにしていました。
こ~んな感じの内容です。三寿苑で実際に使っているものはもっと細かく書くようになっていますが。。。
この報告書、慣れないと「再発防止策」を書くのがとっても難しい。
”なぜ?”をしっかり掘り下げないと、その時携わった「職員○○さんのせい」になっちゃうし、「次から見守りや確認をしっかりします。」という防止策になりがちだからです。
その点、昨日回ってきたおわらの里の状況報告書は、おおっ素晴らしい 思わずつぶやいてしまいました。
その内容をかいつまんで書くと、
★下剤の座薬を入れる時間が予定の時間ではなかった。
★幸いなことにご利用者は体調も変わりなく、便がすっきり出て楽になった。
★しかし、今後万が一、みんながチーム内で決められたルールに従って対応できなければ大きな事故につながる可能性が大きいのでチームで改善策を考えた。
というものです。何がおおっ素晴らしい だったかというと、「時間を間違ったその人」のせいにせず、「どんな人が携わっても間違えにくい方法はないのかな?」という視点からスタートした分析になっていたこと。
間違えやすい状況があったのかどうかを考えて、新人であろうがベテランであろうが間違えなくても良いようにルールを変えたというところがいいねでした。
こんな視点から考えると、例えば「転倒防止」も「転ばせないように見守る(なんだかいい感じにも見えるけれど、言い換えれば”できれば24時間監視する”)」という発想から、「出来るだけお年寄り本人のペースに合わせて自由に生活してもらいたい。でも万が一転んでも大きなけがにならないように環境を工夫しよう。」になるのです。
そして、みんなで考えてくれたのがこれ↓ 称名の里のとある方のベッド。。。
★安定してつかめるL字のベッド柵。
★滑らず立ち上がり安くかつ転んでも骨折しにくいように足元にクッション。
★よろめいて壁の角にあたっても怪我しないように、角のクッションガード。。。
これでケガは ゼ~ロ~ になることは難しいかもしれませんが、皆でねじり鉢巻き。。。毎日知恵を絞ってくれています。
三寿苑 坂上