こんにちは。
外出自粛のせいでなかなかコーヒー牛乳を飲めない王田土人です。
今回は、コンビニが独自で販売しているコーヒー牛乳を飲み比べてみたいと思います。
プライベートブランドというやつですね。
プライベートブランドが時として、とんでもなく本気の商品を出してくることは、あまり異論がないところだと思いますが、コーヒー牛乳の世界でも結構頑張っています。
私の記憶が正しければ、2年前くらいからセブンイレブンが生乳50%超えのカフェオレを売り出したのを皮切りに、ファミリーマートやローソンも本格的なコーヒー牛乳を売り出すようになりました。
今回も、対象となるコーヒー牛乳を選ぶにあたり、第1回で紹介した以下の基準を使いました。
- 生乳の使用割合を見る→50%以上
- 原材料を見る→5つ以下
- 無脂乳固形分、乳脂肪分を見る→2.0%、5.0%以上
→以上3つのうち、2つを満たしているというものです。
では早速。
◆
1.カフェラテ(セブンイレブン)
・価格:149円(税込)
・内容量:240ml
・生乳使用割合:50%以上
・無脂乳固形分:2.4%
・乳脂肪分:6.0%
・原材料名:生乳、コーヒー、砂糖、乳製品
・製造者:オハヨー乳業株式会社
先ずはセブンイレブンから。
コンビニのプライベートブランドのなかでは、いち早く生乳50%以上のコーヒー牛乳を売り出したのがセブンイレブンのカフェラテだったと記憶しています。
使用している原材料も4つと少なく、無脂乳固形分・乳脂肪分も信頼できる数値です。
コーヒーのキリッとした苦みが強いのが特徴ですが、同時にミルクをしっかりと感じられる本格派です。どちらかというと大人向けでしょうか。
初めて飲んだ時は、ついにコンビニもここまで来たかと謎目線の感激をしてしまいました。
裏面を見ると、オハヨー乳業の製造であることが分かります。
プライベートブランドは、実際の製造者を見比べるのも楽しかったりします。
○
2.ダブルクリーミー(セブンイレブン)
・価格:149円(税込)
・内容量:240ml
・生乳使用割合:50%未満
・無脂乳固形分:2.2%
・乳脂肪分:6.7%
・原材料名:生乳、乳製品、砂糖、コーヒー、はちみつ
・製造者:オハヨー乳業、味の素AGF
セブンイレブンからもう1つ。
「ダブルクリーミー」です。
名称からミルク感が強くなっていることが想像されますが、実は生乳の使用割合は「50%未満」に、無脂乳固形分も2.4%から2.2%に下がっています。
一方で、乳脂肪分は6.0%から6.7%へ上がっています。
原材料名の表記を見ると、生乳の次に来ていた「コーヒー」が4番目に後退し、その代わりに乳製品が2番目へと出世しています。
そして、新たに「はちみつ」加えられています。この辺りが「ダブル」たる所以でしょうか。
実際に飲んでみると、「カフェラテ」とは対照的に苦みが弱く、まったりとした甘さが際立っています。
はちみつの風味を直接感じることはありませんが、このまったり感が、はちみつ効果なのかも。
はちみつが強すぎるとコーヒー牛乳とぶつかってしまう気もするので、隠し味程度の分量にとどめ、上手く抑えているのかもしれないですね。
◆
3.カフェラテ(ファミリーマート)
・価格:138円(税込)
・内容量:240ml
・生乳使用割合:50%以上
・無脂乳固形分:2.4%
・乳脂肪分:6.0%
・原材料名:生乳、乳等を主要原料とする食品(砂糖、脱脂粉乳、ホエイパウダー、デキストリン、乳糖、全粉乳)、コーヒー、乳製品、砂糖
・製造者:協同乳業株式会社
次はファミリーマートです。
セブンイレブンと比べると、内容量は同じですが、少しだけ価格が安いです。
製造は、協同乳業です。
また、生乳使用割合と無脂乳固形分、乳脂肪分がセブンイレブンと全く同じになっているだけあって、セブンイレブンの「カフェラテ」と傾向は似ています。 こちらの方が苦みが抑えられて、まったりとしています。
セブンイレブンの「カフェラテ」と「ダブルクリーミー」の中間のようなバランスでしょうか。
◆
4.ミルク生まれのカフェオレ(ローソン)
・価格:168円(税込)
・内容量:200ml
・生乳使用割合:50%以上
・無脂乳固形分:3.0%
・乳脂肪分:8.0%
・原材料名:生乳、乳製品、乳等を主要原料とする食品、コーヒーエキス
・製造者:協同乳業株式会社
続いてローソン。「Uchi Cafe」ブランドの商品です。
何といっても、無脂乳固形分(3.0%)と乳脂肪分(8.0%)の高さが目を引きます。
価格も他のものよりも高めに設定してあり、内容量も少ないところを見ると、高級路線なのかも。
この数値は、砂糖を使わずに牛乳から甘味を引き出した謎のコーヒー牛乳「ホウライのミルクコーヒー」の数値に匹敵し、生乳95%の怪物「北海道ミルクコーヒー」に迫る高さです。
また、製造はファミリーマートと同じく協同乳業です。
強力なライバル同士の商品が実は同じ企業で作られていたというのは、いかにも「オトナの世界」、「シャカイの仕組み」って感じがして面白くないですか。
話が逸れました。
味の方は、さすがに牛乳が強くかなりまったりとしています。
セブンイレブンの「ダブルクリーミー」よりもさらにミルクが強く、舌ざわりさえもなめらかで、違いが感じられます。
甘さと苦さも抑えられており、ミルクをよりダイレクトに感じられるバランスになっています。
○
5.カフェラテクリーミー(100円ローソン)
・価格:108円(税込)
・内容量:280ml
・生乳使用割合:50%以上
・無脂乳固形分:2.1%
・乳脂肪分:5.8%
・原材料名:生乳、砂糖、乳製品、コーヒー、デキストリン
・製造者:トモヱ乳業株式会社
ローソンには「ローソンストア100」という思わぬ伏兵がいます。通称100円ローソン。
どうでもいいですが、私の知り合いは「100ロー」と略していてました。その語感にグッときて以来、私はこっちを使っています。
100回浪人して予備校内で隠然と権力を握っているヌシみたいな感じがして、奥ゆかしい響きではありませんか。
どうでもいいですね。
さて100ローの「カフェラテクリーミー」ですが、ダークホースです。
大体、「カフェラテクリーミー」がまず倒置法です。この時点で既に猛者の風格を備えています。しかも、製造はトモヱ乳業。
ヱ!ヱビスビールのヱ!。
100年の時の重みを感じます。
何といっても、内容量が280mlにも関わらず、値段が100円!
今までのなかで一番安く、量も入っているという優れもの。
安いからといって中身もそれなりという訳ではなく、味も普通に美味しいです。すごい!
100円でありながら、先ほどの「ミルク生まれのカフェオレ」に迫るミルク感があります。
こちらの方が甘さがだいぶ強く、さすがに「ミルク生まれのカフェオレ」ほどミルクをダイレクトに感じられることはないですが、コストパフォーマンスは群を抜いて高いといえます。
100ローの面目躍如といったところです。
◆
ここまでコンビニのコーヒー牛乳を飲み比べてみました。
まとめると、ミルクをしっかりと味わいたいなら、ローソンの「ミルク生まれのカフェオレ」。
苦みを味わいたいなら、セブンイレブンの「カフェラテ」。
安い値段でおいしいコーヒー牛乳が飲みたいならローソンストア100の「カフェラテクリーミー」といったところでしょうか。
○
今回はプライベートブランドのコーヒー牛乳同士を比べてきましたが、実際のところ、コンビニにはそれ以外のコーヒー牛乳もたくさん置いてあります。
特に、前回の記事で紹介した「高千穂カフェ・オ・レ」は、どこのコンビニでも置いてある上にとても美味しいので、極めて強力です。
また、ナチュラルローソンには「ホウライのミルクコーヒー」が置いてあり、関西圏であれば私の大好きな「白バラコーヒー」がセブンイレブンで手に入ってしまいます。この2つも強敵です。
とはいえ、「高千穂」も「ホウライ」も「白バラ」も、どちらかと言えば苦みを抑えたまったり系です。
そう考えると、苦みのしっかりしたコーヒー牛乳が簡単に手に入るという点で、セブンイレブンの「カフェラテ」は、十分な価値のある商品ではないかと思います。
また、コストパフォーマンスを考えるとやはり、ローソンストア100の「カフェラテクリーミー」は優秀だと思います。
以上、プライベートブランドのコーヒー牛乳を飲み比べてきました。
個人的には、この機会に改めてそれぞれの味や値段、量などを比べてみたことで、ローソンストア100「カフェラテクリーミー」の優秀さに気づけたことが思わぬ発見でした。
それではまた、機会があれば。
息子が、レストランでお子様ランチを頼む。
お子様ランチ以外の世界もあるんだぜ? とロースとんかつのページを見せても、パンダが笹を食うみたいな、DNAに刻まれている感じで、息子はお子様ランチを頼む。
すると店員が、DNAに刻まれている感じで、なんかよくわからないおもちゃが山盛り入ったカゴを持ってくる。
さらに息子が、DNAに刻まれている感じで、車のおもちゃを選ぶ。
なんだそのお前らの決定論に基づく一連の所作は。そろそろ「○○の儀」みたいな名前つくんじゃないか。今度俺が後ろでプァ~みたいなの吹いてやろうか。
それはいいんだけど、真面目な話、息子は特に車が好きとかじゃなくて、多分消去法でそれになっていて、じっさい家に帰ってから一切それに興味を示さない。だからまあ、おもちゃに惹かれているとかではなくて、味が好きなんだろうね。お子様ランチの味が。知らんけど。
そんなわけで、誰にも遊ばれないおまけの車が家に増える。
レストランに行くたびに車が増える計算だから本当はもっとたくさんあると思うんだけど、さっきおもちゃばこひっくり返して出てきたの意外と少なかった。
そろそろ処分しようか、みたいな話が定期的に出るんだけど、あの、僕ね、こいつらけっこう好きなんですよ。それで、あーそれはちょっと待ってください、と言って今に至る。なんか少なかったから捨てられているのかもしれないけど。
まあ、とにかく、僕はこういう車を捨てないでいる。積極的に集めているわけでもないのでこいつらのマニアだと言い張るつもりは毛頭無いんだけど(もっと集めている方いますよね絶対)、捨てないでいる、これも消極的な愛の形だろうと思うのです。
さて、これからいくつか紹介するにあたり、僕が考えるこいつらの魅力を改めて考えてみた。
まず、ツッコミどころの多さがいい。
そのテールランプどうなってんのよ。シールのとこがランプだとしたら、下の四角はどういうつもりで金型作ったんだ。ランプがどっち担当か、社内でそういう会話は無かったんだろうか。あと、センターに来るように貼ろうや。それからナンバープレートがエアポート!
眺めているだけでも10分は持つ。正しい遊び方だと信じている。
それから、出自の不明さがいい。
昔一度調べたことがあるんだけど、こういうおもちゃは景品グッズなどを扱う卸問屋などからまとめて買うことができるらしい。
そう、こいつらはおもちゃというより最初から「景品」としてこの世に生を享けている。だから以降、暫定的に「景品カー」と呼ぶことにする。
景品カーの発売元として、たとえばトキワ商事という会社を良く見かける。
https://www.superdelivery.com/p/r/pd_p/3679746/
なかでも「スーパーポリスカーシリーズ」というのが全16種類ある。
パッケージには「スーパーカーのパトカー!!!」という、なんだろう、カレーのラーメン!!! みたいな、男子の好きと好きを魔合成したワードが踊る。わりと定番なようで、探したら家にも2台あった。知らないうちにトキワ商事が家に潜んでいる。
よく見ると小さく People's safety is ensured. とある。人々の安全を確保するという目標が書かれている。
さて、これは運良く「スーパーポリスカー」だということが分かった。
それ以外の車の出自が全く分かんない。いやまあ、消極的な好きさだから、マジのマジで調べたことは無いんだけども、「景品 プルバックカー」などで出てくるおもちゃをわりとしらみつぶしに眺めたことがあって、全然分かんなかった。インターネットに答えが載っていない感じ、久しぶりじゃない?
まあ、こいつらを見ていると、出自なんか知らなくてもいいのかもしれない、とも思えてくる。雑な車との一期一会を楽しんだらいいのでは……みたいな。知らないから楽しめるステージってある。
前置きはこれくらいにして、早速いくつか紹介していきたい。
◆ダッシャー
僕が思う、良い景品カーの要素が大体入っているなあと思うのがこいつ、ダッシャーだ。
レーシングカーのフロントがごちゃごちゃしているところって本来スポンサーロゴとか入っていると思うんだけど、まあ、景品のレーシングカーにスポンサーとか無いから、代わりにこう、なんかかっこいい言葉を入れることになる。ダッシャー。突進者。こういう、かっこいいワードのチョイスにセンスが出る。ダッシャーってそんなに聞き慣れないから、僕はけっこう掴まれてしまった。担当者が、ダッシュだけじゃ物足りないな……とか、辞書を引いたんだろうか。
バックには燃えさかる龍。龍にダッシュのイメージは無いので、これは「ぽさの龍」と呼びたい。
あと、これは全ての景品カーに共通するけれど、ヘッドライトに照明のようなシールを貼られることは殆ど無い。ライトはくぼみ。想像で楽しむことが求められている。
サイドにもダッシャー。ちょっと手が込んでいるなと思うのは、こちらのロゴには龍がいないので、フロントの龍が背面に居るロゴとは別のデザインなんですよ。
ただ、よく見るとフロントの炎の一部を使い回している。
▼フロントの炎/サイドの炎
炎の流れ方が一緒。それでもロゴを2つ用意した点は評価したい。最低限の手間で最大限の魅力を出そうとしているところに、たかが景品、されど景品のこだわりを感じる。
Dasherの下の文字、これがちょっと分かんない。HOT TOHSION? って書いてあるのかな。これは何だろう。子供に分かりやすいかっこいい言葉を選ぶと思いきや、ちょっと分からないのも撃ち込んでくる。HOT TENSIONのミスだったりするんだろうか。そうだったらすごくいいけど……
最下部のConquerorはメーカーなのか、かっこいいワード要員なのか判断つかない。かっこいいワードなのかな。征服者。ここは、かっこいいワードをもう一個ぶっ込んできたと解釈したい。
景品カーは、とにかくかっこつけたワードを詰め込む。材料費は有限だけど、ことばと想像は無限なのです。
◆レーシング
レーシング、これは頭一つ抜けている素晴らしい景品カーです。
かっこつけワードから確認していきましょうか。
まず、大きく「Racing」ってのがいい。レーシングカーだぞ! っていう主張。俺も「Salary」って書いたTシャツを着て仕事に向かいたいものです。
その下に「SUPER MVP」。MVPってのが Most Valuable Player で最も優秀という意味が入っているのに、それのSUPERだから。世界大会で優勝したら銀河系大会みたいなのにエントリーされてそこでも優勝するみたいなやつだから。価値のインフレがものすごい。
天井に「HIGH SPEED」そりゃそうだろうな。SUPER MVP 獲るような奴はHIGH SPEEDだろうな。
そんで、全体的な「ぽさ」。なんかかっこよくないですか。完全に分かってる人が、最低限の仕事をしている感じがする。
びっくりしたのはサイドの「Racing」のロゴが2種類ある。フロントと同じ「R」が大きいものと、末尾の「G」が大きいもの。
確かに、サイドは、ロゴのフロント側の文字が大文字でないとうまく収まらないから、「G」を大きくするパターンを作り出したと思うんだけど。
でも、ロゴをもっと小さくして押し込めてしまう、みたいな逃げもあったはずなんだ。躍動感は無くなるけど、景品カーなら許されたと思うんですよ。それをしなかったのは、デザイナーのこだわりなのか。
あれ? 景品カーってけっこうこだわって作ってんじゃん? と思うじゃないですか。や、そうなんですよ。よく見ると、この単価でここまで……という努力の跡が見えて嬉しくなる。
一方で、おまえ……仕事嫌いなのか……? みたいなのもある。次はそういうのを紹介していきたい。
◆スプリントワンダー
ようこそ、雑な景品カーの世界へ。問題作「スプリントワンダー」です。
前出のとおり、景品カーはかっこいい言葉を使う特徴があったのですが、そのかっこいい言葉の語彙が豊富な車と少ない車があって、これは、語彙が少ない車です。
「SPRINT」「WONDER」「SPRINT WONDER」
「SPRING WONDER」というワードが降ってきたんでしょうかね。この唯一の武器だけで乗り切ろうとしている。
あとフロントに斜めに筆記体で何か入っていて、よく見ると「Sprint Wonder」って書いてあった。どんだけ気に入ってるんだ。こいつに「おはよう」って言っても「Sprint Wonder」って返ってきそう。
あと、このチーターよ。これもこの素材ひとつでなんとかしようとしているんだけど、シールの横幅に合わせてチーターをギュッ! としてしまっている。
多分天井のが正しいチーターの比率だと思う。ナショナルジオグラフィックで見るチーターはこれだ。
一方でリアのチーター、全然早そうじゃないもんな。おっさんのボレーみたい。
まあ、これが許されるのも、景品カーの魅力だと思う。我々も「チーターがおっさんのボレーみたいになってるな」と思っても、景品の会社わざわざ探してクレームなんてつけないじゃないですか。こだわるのも自由、放棄するのも自由。大クレーマー社会において、自由演技が許される数少ないフロンティアなのではないでしょうか。
そのような姿勢でアウディを名乗るとは大した……いや、輪が5つだ! オリンピック? おまえ、もっとたち悪いぞ。
◆スピードターゲット
語彙はどんどん少なく、というかおかしくなっていく。
SPEED TARGETって何なの。Google翻訳アプリにカメラで撮ったものを翻訳して写してくれる機能があって、それでねんのため試した。
まあ、そんな感じよな。そんな感じよ。55キロくらいで走るのかな。後ろから来た早い車に道譲るし、ウインカーとかもちゃんと出すだろうな。
あと、文字の後ろの爆発みたいなデザイン。
最初に紹介した2台はレーシングカーのフロント部分のゴチャゴチャ感を踏襲しようという意思があったけれど、これは雰囲気というか。たしか派手だったぞ? みたいな、雰囲気だけでやってないか。多分こいつはレーシングカーの画像検索すらしていない。こういうマインドの奴が17世紀の日本をチラ見して帰って「全員チョンマゲで毎日ハラキリ」みたいな雑な本を出すんですよ。いや、褒めてるんですよ。一緒に曖昧な世界を作っていきましょうよ。
◆イースタンダード
バイクタイプもあるんですが。
e-standard。オンラインの標準仕様か何かでしょうか。スピードとかですらなくなりました。SINCE 1971 も浮いている。
かっこよさの完全放棄。もしくは、英語ってかっこいい、みたいな感覚の人がやっている。
こうなってくると、ではその文字列はどこから引いたのか、という話になってくる。何らかの元ネタがあるのでは。
ねんのため「e-standard」で探したのですが、高いシャンプー、エドウィンのジーンズのシリーズ、大阪の良さそうな美容室などが見つかりました。
今のところ意図が分からない。不思議なバイクです。
◆スーパーランニング?
あなたに至っては、何とお呼びしていいか分からない。
フロントの幾何学図形のパワー。
小学生が考えたかっこいい図形みたい。真ん中に力の源であるクリスタルが埋まっているのかな。ディスティニーガンダムのシールドがこんな感じじゃなかったでしたっけ。
あと、線の太さがバラバラ。これ、手書きなのでは……? 手書きのレーシングカーが流通しているとか、ちょっと震えません? そしてシールの裁断がものすごくずれてる。こんなにずれることあるか?
サイドとリアを見ると、初めて文字が書いてある。
「SUPER」「RUNNING」
語彙が少ない、ひどい、と笑ってしまえばそれまでなんだけど、あのー、なんかもっとこう、僕は感じてしまった。なんというか、これさあ、必死に絞り出してませんか。
僕ね、これ、おばあちゃんが浮かんだんです。おばあちゃんが何故かレーシングカーのデザインを担当することになり、フロントの絵を描き、かっこいいワードを一生懸命探した感じがする。
おばあちゃんが作ったレーシングカーだと思ってもう一回見てくださいよ。
すごくいいでしょう? 手編みのレーシングカーですよ。あったけー。
さて、憎めないこいつらなのですが、我が家では定期的に捨てられる危機に陥る。
そこでわたくし考えました。こいつらに居場所を作ったらどうだろう。
居場所をつくる、それは生きる意味をつくること。それは、生の全肯定。
例えば、パンを買い付ける。
生きていて良かった、そんな夜を探す。
幼稚園のお迎えに行く。子供がすごい寄ってくる。かっこいいからな。
ミルクネコのお母さんはスプリントワンダーのおばちゃんと呼ばれている。
パン屋でもスプリントワンダーは大人気。
べたべた触られるし、あとスプリントワンダーの排気ガスは甘いと子供達の評判になっているので嗅ぎに来る。
いま、景品カーたちは、シルバニア村で楽しい余生を送っています。
手段と目的の逆転。これは一般には推奨されていません。
追い求める目的の達成に、もっとも有効な手段を選び続けるのがスマートな現代人です。
PDCA!みたいな、なんかこう、そういう効率ファーストの世界に生きる人にとっては。
でも僕はそういう場所からは縁遠くて。なんならPDCAもよくわかっていないです。PはPlan. これは知ってる。でももうDくらいからはさっぱり。ダスティンホフマン? え、なに、違うの?
僕自身はというと、手段の目的化が大好きなんですよね。なにかと軽蔑されがちな行為ですが、僕は「手段の目的化」を本当に大切にしています。いうなれば「手段の目的化マニア」なのです。きょうはそういうお話。
そういえば僕が好きな散歩もある意味では手段の目的化とも言えます。「歩行」という目的地から目的地へ移動する行為から目的をブリーチしているわけですから。
こうやって書くとますます変人を自己演出しているようにも見えてしまいそうですけれど、クルマ好きの人も一緒じゃないですか。目的は移動なのに、手段にこだわってる。
カメラ機材や新しいiPhone とかが好きな人だって多いはず。これって手段の目的化ですよね。フェティッシュの空気がちょっと混じってくるのでちょっと詭弁かもしれませんが、本来の目的とは外れています。
ほうら、こうやって見回してみると世の中は「手段の目的化」に溢れているのです。
「この良さがわかるのは自分だけだ!」という謎の義務感に駆られて、ささいな物事を抱きしめるのです。
ここから逆算すると、自分の好きなことをもっとマニア的に突き詰めたい場合は、手段と目的を明確にして、敢えて手段の方を突き詰めるのもひとつの方法でしょう。
カレー作りが好きなら、スパイスから作りましょう。お皿も自分で焼いちゃいましょう。ガスコンロ? 家の備え付けを使うんですか? まさか。ガスコンロすらも自作してしまえば良いのですよ。
冗談のつもりで書いたけれど、音楽好き・オーディオ好きが高じて自分で配線コードを作ったり、なんならオーディオ専用の電柱を立ててしまうような人だって世の中にはいる。タモリ倶楽部か何かで見た。あながちそういう人は存在するのかもね。ああ、でもほら、いるよね、窯から作る人とかさ。
こんな具合です。手段を目的化すると、新たな世界が開けてくるでしょう。
僕たちに残された短い人生をより豊かに生きる秘訣。それは「手段の目的化」です。
だから僕はこれからも積極的に手段を目的化していきたい。
ん、あれ、ということは、「手段の目的化」が目的になってしまう。つまり、えっと、どういうこと?
「目的化の目的化」?
それって目的?
普通じゃない?
あれ? どういうことだったっけ。
あああ、だめだ。
変な思考の沼に入った。なにこれ。かまいたちの漫才みたいな感じ。
こりゃどっちに転んでも泥仕合。
あした8時に起こしてください。本日は以上です。
川合裕之
ギター、ベース、ドラム、作詞作曲など、全部が出来ない。
映画のwebマガジンも運営している。
川合裕之の散歩/ Twitter
前回、ツナマヨの写真は3年間使い回しだったが今回ははたして…!?
しかし前のとくらべて、ちょっと写真が濃くなってやしないか。並べてみよう。
あっ、濃くなってる! あきらかに!
上のSEVEN&iのロゴはほぼ同じ色目である。
そしてやはり、おかかも同じ写真を使っている。
“ふんわり”といったオノマトペ仕立てだったものが、「焙煎ごま仕立て」とはっきりした仕立てに変更された。そしてふっくらおかか。美味しそう。
英語表記も追加され、おかかはドライドボニートフレークスだということが判明した。
あれ、写真が変わってる!?
盛り付け方が違うぞと思ったが、よく見てみると目印になる特徴的な部分が逆になっている。
なんと写真を反転していたのだ! 金田一少年もびっくりなトリックである。
色を変えたり写真を反転させたり、ツナマヨにはこんな仕掛けなかったぞ。こりゃこちらもじっちゃんの名にかけて考察せねばなるまい。
シンプルなドライドボニートフレークスになってしまった。どうしたのか。焙煎ごま仕立てなんかをやっていては採算があわなかったのだろうか。
あっ、写真をよく見ると…
また反転してる〜!!
しかも色が薄くなっているということは、1枚目と同じ写真を使っていることになる。
たしかに1枚目もシンプルに「おかか」だけの表記だったけれども。
今度は炙って香りで嗅覚を攻めてきた。美味しそうだ。
そして英語表記に「炙り」や「焙煎ごま」が介入することは許されない。
今回もまたまた写真が反転されて色が濃くなっている。
もしかしたらなにかしらの味付けがされた「おかか」は濃い写真で、シンプルな「おかか」は色味が薄い写真と使い分けているのかもしれない。それなら合点がいくぞ。写真は同じだけど。
品名が「香ばしおかか」になってしまった。
直火で炙ったと書いてあるが、前は直火ではなかったのか。IH?
ここで価格が3円値上がる。
ついに仕立ても炙りもとっぱらって旨味だけで勝負にきた。
「かつお節の旨味」ってそのまんますぎじゃないですか。大丈夫ですか。
キャッチコピーはそのままで、下部に栄養成分表示が入った。
おにぎり1個で熱量169kcalってツナマヨ(252kcal)より83kcalも少ない!
英語表記の「Dried」が消えた。乾いていないのだろうか。
Bonito Flakesってかつおフレーク? 鮭フレークみたいにかつおのほぐし身が入ってるのかと目を輝かせたが、調べたら「Bonito Flakes」でも「Dried Bonito Flakes」でもかつお節という意味らしい。だよね。
現時点でのおかかシールは以上である。
しかしおかかの特性上、他の食材と和えることでさらに美味しさを引き立たせることができる。
そんなコラボレーション具材もいくつかあったので、簡単に紹介したい。
「おにぎりは梅・鮭・おかか」と、かもめ食堂で小林聡美が言っていたので梅とおかかが合わないわけがない。日本の心である。鮭のことは考えるんじゃない。
チーズを加えてまずくなる食べ物なんてこの世にはない!
すべてのおにぎりにチーズを入れるべきである!
…いや、それはちょっとやりすぎかな(チーズがダメな人に配慮した発言ができてえらい)。
たくあんのボリっとした食感がたまらない。
中身をほかほかごはんに乗せて食べたい。今すぐにだ。
おかかがカッコ書きですべり込んできた。
玉子かけ風御飯という標記があくまで「玉子かけ御飯を模しているもの」であり、「これは厳密には玉子かけ御飯とは呼べないんじゃないですか」という玉子かけ御飯警察を意識してのものであるのは確実だろう。
というか、こんなこと言うのはアレだけど「玉子かけ御飯」じゃなくて「卵かけ御飯」じゃない?
おかかの変遷は前回のツナマヨ以上にめまぐるしいものとなった。
まさか写真の色や向きを変えてくるとは思わなかった。
はじめは試行錯誤したキャッチフレーズは最終的に「かつお節の旨味」で落ち着き、価格も3円の値上がりでとどまったのは評価できるのではないか(ちなみにツナマヨは14円値上がった)。
次の振り返りはもっと過酷なものになるのだろうか。
そもそも次はあるのだろうか。
いずれにせよ、おれたちの振り返りはまだ始まったばかりだ!
※来月は枠がいっぱいになってしまったのでお休みです。私とは7月にお会いしましょう。
※ブログ自体は毎週更新されるので毎週見てね。
【知らせ1】
なななんと、同じマニアブログフェスタに参加されている むらたぬきさん が前回の記事を見て、このエンディング曲にメロディをつけて歌ってくれました!すごい!天才!
「作曲: あなた」とか書いておくもんですね。ありがとうございます!
みんな、データが擦り切れるまで聴いて、ノドがちぎれるまで歌おうぜ!
【知らせ2】
なななんと、前回のブログ記事に関してマニアラジオのゲストに呼んでいただきました。
緊張のあまり終始しどろもどろになり、30分の間に「そうですね」を5万回ほど言ってしまいましたが、STAY HOMEのお供に聴いていただけると私がたいへん恥ずかしがります。
よろしくお願いします。
マニアラジオ - 松澤茂信
1500枚集めて見えた世界(セブンのおにぎりシールマニア)
高下龍司(koge)
「まあいっか」の精神でやってます。
高下龍司(koge)の散歩/ Twitter