やっと、小倉の街も桜の見頃季節となりました。花冷えの続く日々でしたが、4日は穏やかな春日和。いよいよかねてからの念願であった「長崎街道歩き旅」をスタートしました。ほぼ10年前の旧東海道(500km)、その後日光街道(110km)、成田街道(80km)それぞれの歩き旅の魅力に取りつかれた後期高齢の老夫婦の珍道中となります。そのため、いつリタイアするかもしれませんが、今年中に終点長崎にたどり着くことが目標です。総距離230km、初日は起点の小倉常盤橋から八幡の黒崎宿までのおよそ15km。その前半その1の記録です。常盤橋を出発して、桜花の下、大門の思永中学、高見の1里塚まで、ここで昼食です。お蕎麦屋さんで、高校の同期生ご夫婦とバッタリ。不思議なお見送りを頂きました。
急の所要で、滋賀の近江八幡に行きました。23日のことです。近江八幡は「近江商人発祥の地」として有名です。鎌倉時代から現代まで日本の名だたる企業の創業者が数多くでています。短い滞在でしたが、時間を作って琵琶湖に近い「八幡掘」に行ってきました。この周辺は未だに江戸の町並みの風情を残していて、多くの時代劇映画の撮影場所となっているようです。観光シーズンには多くの観光客が訪れるとか。近江八幡の周辺は「彦根城」「安土城址」「佐和山城址」など、戦国時代の史跡も数多くあり、ゆっくりと観光したいものです。
旅の2日目は竹富島です。星砂の浜、赤瓦屋根の町並みがきれいな島。人口わずかに355名、周囲9.2kmの小島です。星砂は砂とはいうものの、通常の砂とは異なり原生生物の殻です。その殻が流れてきて、普通の砂と一緒に堆積しています。小さな星形をしています。赤瓦屋根の集落の家並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて白砂の道と色濃い花々とに囲まれた美しい光景です。沖縄の古き良き姿を残しています。
今週の関東地方は一段と厳しい寒波に見舞われたようです。この合間を縫って、我が国の亜熱帯の島々を旅してきました。石垣島、小浜島、竹富島、西表島の四島です。羽田空港から石垣空港への4時間弱フライトの直行便ですが、一日一便、270席ある飛行機は満席状態でした。あらためて、日本の広さを実感しました。石垣空港近くの白保のサンゴ礁は健在、その色は南国そのもの。まず、初日は快速船に乗って西表島のすぐ近くにある「小浜島」へ。人口600人、周囲16.6kmの小さな島です。NHKの朝ドラ「ちゅらさん」の舞台となりました。眼前には想像以上に大きな西表島が広がります。この間の海はマンタが遊泳する「マンタウェイ」。この島で宿泊したホテルには水牛が放牧されていて、初日から亜熱帯のムードでした。
以上が、ガイドしていただいた方からの説明要旨です。140年経てもびくともしないこの煉瓦の工場、そして、女工が暮らしたとされる女工館等、来年夏の世界遺産決定が待たれます。
そして、この村の光景は幼い私の目にしっかりと焼き付きました。あの田んぼ、あの小川、あの山々。私はこの空気の中で育ったのです。当時、お世話になった多くの方は他界されました。最後のお一人も今や90歳を越えて入院されております。お見舞いとお墓参りのために、盆明けにこの地に参りました。建物はほとんどが新しくなったものの、地形、山並みは当時とそんなに変わっていません。この光景を目の当たりにして、しばし涙が止まりませんでした。
大事な大事な人々。感謝してもしつくせないこの思い。
”ウサギ追いしかの山、小鮒釣りしかの川” この歌を聞くと、この光景が浮かぶのです。