ネット配信がアニメ聖地巡礼を支えるのでは?
僕(柿崎)はアニメ聖地巡礼を追いかけ続けて18年になります。
アニメ聖地巡礼は作品の物語を旅すること、と言われます。
地域を舞台にしたアニメ作品が地域コミュニティ内で話題になり始めたのが、2000年前後くらいです。もちろん地域を舞台にした作品はそのv前にもたくさんありました。
いってしまえば、権利元のコンテンツビジネス、地域の観光ビジネスの一環としてアニメ聖地巡礼が注目されてきたのが、それくらいの時期というわけです。
2022年となり、コロナ禍真っ只中です。ワクチン接種が進んでいることから、経済をまわそうとしていますが、観光やイベント開催がコロナ以前に戻るのはとうぶん先でしょう。
だけれども、僕はアニメ聖地巡礼はこれから期待できると思うのです。
ネット配信で過去作品の視聴が容易になった
アニメ聖地巡礼ブームは作品人気が落ち着いたら、地域の方も落ち着く。そんな風に思われていました。実際はどうでしょうか。「あの花」「らき☆すた」をはじめとして、各作品が舞台にした地域はまだまだ血気盛ん。もちろん関係者の熱意もありますが、一方でネット配信の影響も大きい、と考えています。
かつてのアニメ視聴はテレビ放送、再放送、DVD・Blu-ray購入、レンタルが主でした。多くの人にとってテレビ放送がメインであり、最終回を迎えれば、次の作品の視聴に移り、過去作品を振り返ることはそうそうしませんでした。
しかし、コロナ禍でネット配信が定着し、過去作品の視聴がとても容易になりました。名作と呼ばれている作品があれば、とりあえず見る、という行動が取りやすくなりました。つまり、10代の若い人が自分の幼少時、生まれた頃に人気だった作品にアクセスしやすくなったんですね。
過去作品が古びなくなり、現在の作品として楽しめる
アニメ聖地巡礼において、地域コミュニティは自分の地域を舞台にしてくれたアニメ作品に固執しがちです。「1地域1アニメ」と僕は呼んでいます。
僕はマイナスの意味で「1地域1アニメ」と呼んでいましたが、過去作品のアクセスが容易になり、作品が古びないならポジティブに捉えることができます。
つまり、地域はいつまでも若い聖地巡礼ファンを引きつけることが可能なのです。
これはけっこう大きいと思っています。
僕が聖地巡礼に関わり始めた18年前はこんな状況は考えていませんでした。作品は古びていくものだし、忘れられていくものだと考えていたのです。
中学生や高校生が新しいファンとして育っていきます。
地域の皆さん、アニメ聖地巡礼の古参ファンも、新しい人たちを積極的に迎え入れ、若い人たちが活躍できるようにすると、また、アニメ聖地巡礼は盛り上がるでしょう。
柿崎俊道/聖地巡礼プロデューサー
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主催:聖地会議
共催:アニメ地域おこし学校
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