「邪馬台国の玄関末盧国は宗像」あくまで魏志倭人伝の記述を基本に邪馬壹国へのルートを探るというスタンスでやっているシリーズです。
前回の計算で、魏志倭人伝における九州の戸数は513郷×280＝143,640となりましたが、この当時の人口に当てはめるとどうなるんでしょう。
夫婦一組と子供６人が基本として8を掛けると14,640×8＝1,149,120
現在の九州の人口が約1000万人なので、その1/10ならありえるのか？
ウイキペディアで「縄文・弥生時代の日本の地域別遺跡数と推定人口(小山修三, 1978,1984年)」から弥生時代の九州の人口予想を見ると105,100人…全国合計でも594,900
これは多すぎですね。九州だけで全国の倍の人が居たことになる。8を掛ける前の143,640戸でも予想人口の1.5倍。ちなみにBirabenによる古墳時代前期の西暦400年の日本の予想人口は150万人。
弥生時代自体かなり長いし魏志倭人伝の頃は弥生終末期なので古墳時代の数値の方が実情に近いのかもしれません。九州の人口は日本の総人口の1割無いくらいなので、東北や北海道の人口が希薄だったことを考えると九州が15万人くらいで全国で100～150万人くらいというのは妥当な数とも思えます。
つまり、魏志倭人伝の戸数＝人口と単純に考えるのが良いのかもですね。呉に対するけん制として倭を実際以上に大国として書いたという説を採るなら人口を戸で書けば、読んだ人はその5～10倍くらいの人口とと考えるでしょうし、からくりを知っている人なら実際の国力もわかりやすいしで。
邪馬台国vs狗奴国の暫定勢力図ですが、前回は邪馬台国連合から狗奴国が独立闘争を仕掛けたから歪な配置になってしまっているのでは？と書きました。
では、何故狗奴国勢力は邪馬台国と別の道を歩もうとしたのかが説明でききっていません。甕棺を使う独自の埋葬方法をなぜ狗奴国エリアが採用していたか…
呉越同舟という言葉があります。《「孫子」九地から》仲の悪い者どうしが同じ所に居合わせたり、行動を共にしたりすること。また、敵対していてもいざというときには共通の困難や利害のために協力し合うこと。
呉・越は春秋戦国時代の国で、長江流域（三国志の呉地域）で栄えたのですが、呉は紀元前12世紀から紀元前473年夫差王まで続き越王の勾践により滅ぼされ、越は紀元前306年頃までに楚の王族卓滑によって滅ぼされた。
つまり越が呉を滅ぼし、その後越も楚により滅ぼされた。なので呉越は仲が悪かった。で、敵の敵は味方だからか呉は越を滅ぼした楚と仲が良い。
そして、倭人は呉や越の子孫といった話があります。DNAレベルでも呉越の地と深い繋がりがあるようです。
まず、滅ぼされた呉の人たちが日本に住み着いた。その後、楚に滅ぼされた越の人たちが日本、特に日本海側を中心とした地域に住み着いた。当然小競り合いはあったでしょう。しかし彼らとしては未開の新天地なので苦労も大きく自然と助け合うような関係もできたかもしれません。
そして例の地図の黄色地域に越出身の人々が多く住むようになり狗奴国を築き上げた。呉に所縁の深い青地域邪馬台国と協調しながら自然と固まったのか、強引に勢力を広げたかはわかりませんけども。
といった理由で黄色地域と青地域で文化的な違いがあったと考えるとすっきりします。元々は隣同士の地域なので基本とする文化等は共通する部分が多く交流も容易だったでしょうけども、融合するのは難しい物もあったでしょう。
で、この甕棺地域には神武天皇の母である玉依姫を祭る神社が多く、神武天皇はこの甕棺（越）地域からあらわれたとの福永晋三先生が唱えています。そして、越と言えば越前～越後にかけての北陸地方（越前福井県成仏木原町遺跡では30の甕棺が出ています）。神武天皇が越の人であれば継体天皇を越の国から迎えたというのもしっくりきますね。香椎は越（コシ）がなまったものという説がありますし、神武天皇と言えば橿原宮で即位。これも越原だったのかも…。
また、新原奴山古墳群にある縫殿神社の言い伝えによる呉媛が香春町の呉に住まわれたことも青い地域（邪馬台国）が呉人のエリアであることとも繋がりますね。そして、スサノオも呉の神であり秦氏の祖との話もあります。素戔嗚が呉系であれば宗像も呉系ということになりますね。
「宗像と魏志倭人伝 その１」
「その２ 末蘆国って宗像じゃないの？」
「その３永嶋文書」
「宗像と魏志倭人伝 その4 座談会しました」
「邪馬台国の玄関末蘆国は宗像（宗像と魏志倭人伝その５ 2018年３月シンポジウム）」
「邪馬台国の玄関末盧国は宗像 第6回シンポジウム」動画あり
「和名類聚抄から魏志倭人伝の戸数を考える」
海の民宗像 ―玄界灘の守り神 改訂増補版 クリエーター情報なし 梓書院
前回の計算で、魏志倭人伝における九州の戸数は513郷×280＝143,640となりましたが、この当時の人口に当てはめるとどうなるんでしょう。
夫婦一組と子供６人が基本として8を掛けると14,640×8＝1,149,120
現在の九州の人口が約1000万人なので、その1/10ならありえるのか？
ウイキペディアで「縄文・弥生時代の日本の地域別遺跡数と推定人口(小山修三, 1978,1984年)」から弥生時代の九州の人口予想を見ると105,100人…全国合計でも594,900
これは多すぎですね。九州だけで全国の倍の人が居たことになる。8を掛ける前の143,640戸でも予想人口の1.5倍。ちなみにBirabenによる古墳時代前期の西暦400年の日本の予想人口は150万人。
弥生時代自体かなり長いし魏志倭人伝の頃は弥生終末期なので古墳時代の数値の方が実情に近いのかもしれません。九州の人口は日本の総人口の1割無いくらいなので、東北や北海道の人口が希薄だったことを考えると九州が15万人くらいで全国で100～150万人くらいというのは妥当な数とも思えます。
つまり、魏志倭人伝の戸数＝人口と単純に考えるのが良いのかもですね。呉に対するけん制として倭を実際以上に大国として書いたという説を採るなら人口を戸で書けば、読んだ人はその5～10倍くらいの人口とと考えるでしょうし、からくりを知っている人なら実際の国力もわかりやすいしで。
邪馬台国vs狗奴国の暫定勢力図ですが、前回は邪馬台国連合から狗奴国が独立闘争を仕掛けたから歪な配置になってしまっているのでは？と書きました。
では、何故狗奴国勢力は邪馬台国と別の道を歩もうとしたのかが説明でききっていません。甕棺を使う独自の埋葬方法をなぜ狗奴国エリアが採用していたか…
呉越同舟という言葉があります。《「孫子」九地から》仲の悪い者どうしが同じ所に居合わせたり、行動を共にしたりすること。また、敵対していてもいざというときには共通の困難や利害のために協力し合うこと。
呉・越は春秋戦国時代の国で、長江流域（三国志の呉地域）で栄えたのですが、呉は紀元前12世紀から紀元前473年夫差王まで続き越王の勾践により滅ぼされ、越は紀元前306年頃までに楚の王族卓滑によって滅ぼされた。
つまり越が呉を滅ぼし、その後越も楚により滅ぼされた。なので呉越は仲が悪かった。で、敵の敵は味方だからか呉は越を滅ぼした楚と仲が良い。
そして、倭人は呉や越の子孫といった話があります。DNAレベルでも呉越の地と深い繋がりがあるようです。
まず、滅ぼされた呉の人たちが日本に住み着いた。その後、楚に滅ぼされた越の人たちが日本、特に日本海側を中心とした地域に住み着いた。当然小競り合いはあったでしょう。しかし彼らとしては未開の新天地なので苦労も大きく自然と助け合うような関係もできたかもしれません。
そして例の地図の黄色地域に越出身の人々が多く住むようになり狗奴国を築き上げた。呉に所縁の深い青地域邪馬台国と協調しながら自然と固まったのか、強引に勢力を広げたかはわかりませんけども。
といった理由で黄色地域と青地域で文化的な違いがあったと考えるとすっきりします。元々は隣同士の地域なので基本とする文化等は共通する部分が多く交流も容易だったでしょうけども、融合するのは難しい物もあったでしょう。
で、この甕棺地域には神武天皇の母である玉依姫を祭る神社が多く、神武天皇はこの甕棺（越）地域からあらわれたとの福永晋三先生が唱えています。そして、越と言えば越前～越後にかけての北陸地方（越前福井県成仏木原町遺跡では30の甕棺が出ています）。神武天皇が越の人であれば継体天皇を越の国から迎えたというのもしっくりきますね。香椎は越（コシ）がなまったものという説がありますし、神武天皇と言えば橿原宮で即位。これも越原だったのかも…。
また、新原奴山古墳群にある縫殿神社の言い伝えによる呉媛が香春町の呉に住まわれたことも青い地域（邪馬台国）が呉人のエリアであることとも繋がりますね。そして、スサノオも呉の神であり秦氏の祖との話もあります。素戔嗚が呉系であれば宗像も呉系ということになりますね。
「宗像と魏志倭人伝 その１」
「その２ 末蘆国って宗像じゃないの？」
「その３永嶋文書」
「宗像と魏志倭人伝 その4 座談会しました」
「邪馬台国の玄関末蘆国は宗像（宗像と魏志倭人伝その５ 2018年３月シンポジウム）」
「邪馬台国の玄関末盧国は宗像 第6回シンポジウム」動画あり
「和名類聚抄から魏志倭人伝の戸数を考える」
邪馬壹国（やまと国）研究会 宗像フェイスブックでの宗像の歴史に関するグループです。タイトルに邪馬壹国と入っていますが、特にこの時代といったくくりはありません。中世や戦国、現代史なんかでもOKです。Facebookやられてて宗像周辺の歴史に興味をお持ちの方お気軽にご参加下さい。
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