「歌つけて」といって読んだ内容は、本当に25年間貯めてきた思い、
娘さんに対する愛がずっしり込められていたので、
当時スタイルばかりにこだわっていた
私の音楽の鎧は自然とはがされてこの歌だけは
「この詩を伝えるためだけの純粋なものでなければいけない」と
思えたものだった。
家に帰ってピアノに向かったときは15分で歌いながら出来てしまった。
自分が出来る役割としたら、クーぺさんは娘さんに直接会えないのだから
私が変わりに伝達して、「お父さんはずーっと片時も忘れずあなたの事を愛していたよ。
という事だけでも伝えたい」そう思った。
だから博多にいるという消印があったのでそれを頼りにストリートをしにいこうと決心したのだった。
2週間かけての西日本を巡る車での一人旅の中、
クーペさんは私に「25年先からの手紙」をくれ、そう簡単にはいかない道中、
不安にかられたときなどは何度もその手紙を読み返し、元気を奮い立たせた。
10日目に博多にたどり着き、今回の一番の目的であるストリートを始めることにした。
今ではストリートで演奏なんてどこでもやろうと思えばできるし、たいしたことではないとわかるのだけど、
当時は生まれて初めて降り立った知らない土地で、
どこの誰かもわからない人たちに向かって道の真ん中で歌うなんてどういうことだ、
と過保護な不安にかられていた。
それでももしかして娘さんのことを知っている友達がいるかもしれないし、
と思い、気持ちを奮い起こして博多駅でやることにしたのだった。
その日しかスケジュール的にはストリートをやる時間はなく、
熊本からラジオ出演して博多に戻ったときはすでに夜の21:30を越えていた。
博多駅が今ストリートが流行っていると、ラジオの関係者や知り合った人に聞いたので、
どこでやってんだろう、と駅を2周りくらい歩いたが、誰一人演奏をしていない。
それはそうだ。平日の寒い冬だ。
時間は刻々と進むので、一番改札に近いところでやろうと、15キロある電子ピアノと、
10キロのアンプ、そして、電源の元になる車のバッテリーなど、
車から計3往復くらいして30分かけてセッティング完了し、さて演奏しよう!
と意気込んだ矢先、つかつかと私に向かって歩いてくる駅員さん二人。
気分上々↑↑作曲のシンガーソングライターShifoの日常と活動をお届けしています。
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