自分が高校数学を勉強したのは中3だった1980年〜浪人していた1984年まで。
その当時は数学の教材や勉強法も限られていた。
まず教科書傍用問題集、数研出版のスタンダードやオリジナル。旺文社の実力アップ問題集。を一通りやったら、大学への数学増刊号新日々の演習をやった。解法の探求Ⅰ、Ⅱという増刊号もやった。新数学演習という増刊号もあったが難しすぎた。理系新作問題演習と新作問題演習という学コンの問題を集めた問題集も持っていたがコレクションと化した。あとは月刊誌大学への数学の連載記事の演習問題をやった。それから高2になってから学力コンテスト、通称学コンを出し始めた。学力コンテストは高3まで出していたが、最高点は150点満点の140点位で成績優秀者には載らなかった。
大学への数学を活用したお陰で数学は得意科目になった。
その当時の数学は数学Ⅰ、ⅡB、Ⅲという構成で数学は今よりかなり難易度が低かった。自分は一浪して新課程の数学、数学Ⅰ、基礎解析、代数幾何、微積分、確率統計も勉強したが、二次曲線が加わっただけであまり変わらなかった。和田秀樹氏の暗記数学が言われているが、自分は数学の問題は教科書傍用問題集での初期の演習を除いて全て自力で解いた。
学力コンテストの様な新作問題を暗記数学だけで攻略するのは難しい。東大の入試問題も新作問題なので、単なる暗記数学では危険だと思っていた。考えることが好きな自分には暗記数学は性に合わなかった。とは言え間違えた問題は答え合わせをして解法を理解するので暗記がゼロというわけでもない。
解法パターンを暗記していたのだろう。まだその頃は暗記数学という概念が一般的では無かった。現在受験生で数学が苦手な人は暗記数学から始めて、余裕があれば大学への数学増刊号一対一対応の演習1A〜3をやればいいと思う。暗記数学は自分のレベルに合わせて黄チャートか青チャートを選べばいい。暗記数学だけでも難関大学以外には通用すると思う。
高校の時は部活をしていなかったので、時間は沢山あった。高校の時1番勉強したのが数学だった。大学への数学月刊誌と増刊号以外にも参考書は色々持っていた。割と好きだったのが、当時健在だった矢野健太郎先生の解法のテクニックと解法の手引き。中3の時に買った解法の手引き数学1のコラムで円周率40桁の覚え方を知り感動したのが懐かしく、わざわざ最近解法の手引き数学1の古本を手に入れた。
自分は決して頭がいい人間では無いが、好きこそ物の上手なれで、数学が好きだったので得意科目と化した。
浪人時は学コンの問題を1問25分の制限時間を設けて解いていた。本番の東大入試に向けての対策である。25分でも結構解ける様になっていた。本番の東大入試では全6問中5問完答1問半答で完璧に近かった。手抜きした統計の問題が出来なかったが、120点満点で100点は取れた。
過去記事にも書いたが入試本番では奇跡的な体験をした。数学で一問どうしても解法が思い浮かばない問題があり、神に祈った。すると解法が脳にダウンロードされて一問25分かかる問題が5分で解けた。こういう奇跡的な出来事も普段の努力が無ければ役には立たなかっただろう。解法がダウンロードされても、勉強していなければ理解出来なかっただろうからだ。
同じような現象は理科の試験でも起きた。物理と化学を選択して物理の試験中、一問解法が思い浮かばない問題があり、神に祈ったらまたまた解法がダウンロードされて5分で解けた。自己採点では330/440点取れていたので数学と物理が2問解けなくても290/440点で合格レベルには達していたが、自己採点なので、奇跡的ダウンロードが無ければ落ちていたかも知れない。
こうした奇跡的現象と数学中心の受験勉強のお陰で、一浪で東大理科Ⅲ類に合格した。
大学に合格して教養の数学は全く試験勉強せずに合格点を取れた。
自分は受験科目の勉強の時間配分は
数学>英語>理科>国語>社会
だった。
理系なら数学を最重要科目として勉強するべきだろう。