思い付きブログ

巨人のお家騒動

 清武GM(当時)の記者会見に始まった、巨人のお家騒動。
 裁判になりそうです。

 どちらの言っていることが正しいのかは、分からないところもありますので、整理してみます。



 清武さんが日本シリーズの直前に会見して、シリーズに水を差したようになったのは良くなかったです。

 但し、清武さんが言うように、シリーズ中に新しいコーチ人事が進められてしまい、手遅れになる可能性があったのであれば、止むを得ない状況であり、同情の余地はあります。



 相手との交渉がある人事を、江川卓さんの具体名を上げて公表したのは良くなかったです。

 球団では多くの人が知っているので、どうせ分かることだったようですが、そのときはそのときです。

 ここは、江川さんに迷惑をかけており、同情の余地はないです。



 巨人のGMの権限の話は、良く分かりません。

 清武さんが言うように、GMに諸々の権限が、規定上もしくは慣習上あるのなら、その権限に口出しした渡辺会長が悪いです。

 渡辺会長が言うように、GMの権限は不明確かつ、規定上もそこまでないのなら、渡辺会長まで上げて一度決めた人事をひっくり返すのは朝令暮改のようなもので良くはないですが、決定権限のある渡辺会長が変えると言うなら、サラリーマンとして止むを得ないことと考えることもできます。

 とは言え、規定上は、渡辺会長の言う通りな感じですし、清武さんの発言からも以前から渡辺会長に上げてからでないと人事も何もかも決められない慣習があったようなので、清武さんが裁判では負ける気がします。

 アメリカや私が通常イメージするGMの権限は、巨人のGMにはないということなのでしょう。



 人事について、清武さんは、渡辺会長から一度了解を取ったと言っていますが、渡辺会長は聞いたが短時間であり了解まではしていない、一度決まったとしてもクライマックスシリーズ前の話であって巨人が日本シリーズに進めなかったから方針を転換することは有り得ることだと言っています。

 言った言わないの話は真相は闇の中になりますが、清武さんが正しそうです。
 尤も、そのときに同席した桃井さんは渡辺会長に合わせる気がします。

 また、事情が変われば方針が変わるのは、適切な手続きをしないと混乱するものの、有り得ることです。



 全体として、裁判では清武さんは不利な感じがします。



 では、証拠でしか判断できない裁判で認定されたことが真実とは限らないのは置いておくとして、この問題は、そもそもどうなのでしょうか。
 

 個人的な政治家との繋がりなども背景に、読売新聞においても、巨人においても、渡辺会長の影響力が強いところです。

 また、あまり耳を貸さず、自分の思うように動かそうとし、実際にそう動かすことが多かったところです。

 清武さんは取締役会で言えば良いというのは、正論ですが、言っても取り合ってもらえないから、非現実的です。

 十分な説明と配慮なしに一度決まったことをひっくり返したり、意見を聞いてもらえなかったり、意見を言えばクチビル寒しでは、部下としては仕事が面白くないでしょうし、不満も溜まるでしょう。


 それは、上司や管理職としては失格です。

 しかし、残念ながら、こんな上司はどの会社にもいるでしょう。



 せめて、上司の在り方と、プロ野球におけるGMの在り方についての議論が深まることを期待します。
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