【ネタバレ】
◎「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」
○2021年春アニメ。いろいろとご都合主義な人物描写と物語の展開ではありましたが、ハッピーエンドで良かったです。
アレコレあって母と折り合いが悪く(全面的に母が悪い。)、高校の親友が自殺し(荻原沙優(cv市ノ瀬加那)は何も悪いことはしていないのに、自分がそばにいると沙優に迷惑だと親友(いじめられていた。)が勝手に思って自殺。)、それを世間からだけならまだしも、母から沙優が親友を殺したのではと言われたことが直接的な理由で北海道から東京に家出。
男とHすることでしばらく家に住まわせてもらいつつ飽きられたり等々で何人かの男の家を渡り歩きつつ、次をどうしようかと思って路上にうずくまっていたら心配して声をかけてきたのがサラリーマンでほろ酔いの吉田(cv興津和幸)。沙優はいつものようにと思ってする気だったものの吉田はする気はなく家に入れ、しばらく2人で暮らし、いつの間にか互いに惚れたもののHすることはなく。
終盤で沙優の母に一緒に会いに行って話し合い(母がアレなのは沙優から聞いていたので、沙優の兄も含めた3人一緒に行くことにした。)、吉田や沙優に言われたことなどアレコレあって母としても少しは反省した様子。吉田も沙優が好きだと明確に気づいたり(沙優は、それ以前から吉田を好きだと自覚していました。)。
(因みに、私なら放っておきます(うずくまっているだけなので。)。倒れているなら、声をかけて場合によっては救急車を呼びます。)
○本作では沙優は自分の意思で吉田の家に行き、自分の意思でしようと吉田を誘いましたが吉田が断りました(沙優がそういう考えしか出来なくなった点は別問題です。)。
警察に通報されれば吉田は捕まる事案で吉田もそれを自覚していますが、本作はフィクションですから沙優の意思であることは明白であり、それでも法律的には罰せられるでしょうけれど吉田は何も悪いことはしていません(キスもしていない。)。
未成年でも小学生でも恋愛はしますし、Hしたいと思うこともありますし、つまり、子供にも意思があるのです(一方、子供の意思が本当に自由な意思なのかの確認というのは現実では難しい面もあるので、一定年齢以下とのHは一律罰するということに理由はあります。大人なら我慢すべきでしょうし、一方、親公認の付き合いならすることもあり得るでしょう。)。
吉田が沙優を家に長居させなければ、お金を使い切っていた沙優は他の男の家を渡り歩くことになったでしょう。そうなれば、しばらくはこの状況から抜け出せないでしょうし、当たり前と思って抜け出そうともしないでしょう。いずれにせよ、抜け出すのにさらに時間が掛かります。
吉田や沙優の兄がもっと早くに無理に沙優を母のいる自宅に戻したとしても、沙優が苦しむだけです(そもそも、その苦しみが限界に達したから家出をしたのです。)。
○沙優みたいに、家出して男の家を渡り歩くという話しは現実でも10年前どころではなく相当前から聞く話です。その女子にとってはHがそれに見合うということなのでしょう(気にしない女子もいるのでしょうし、嫌でもするということならばしないで街をぶらぶらすることにより起きる事よりはマシと考えているということでしょう。そういう適切ではない判断をしてしまうことは問題ですが、他の方法がないのであれば本人の問題というよりは国や自治体の制度の問題(他に方法がないからそうするしかないのであれば、それをしなければ飢え死にするだけです。)、他の方法が思いつかないのであれば、未成年だから仕方ない面もあれば、学校教育や家庭教育で教えないからという面もあれば、本人が日頃から社会に目を向けていないからという面もあります。)。
なお、嫌なことをするのはどうかみたいなご意見があるのでしたら、私は生活のために嫌々仕事(ブラック企業ではない、正社員のサラリーマン。)をしているのですが、つまり、嫌々仕事をさせられているわけですが、嫌な仕事をしなくても一生暮らしていける方法を教えてほしいものです。宝くじは中々当たりません(1億円が当たっても、1人で30年分としても生活レベルは下がりますし、平均寿命までもちません。)。
○なお、吉田みたいに見知らぬ沙優のことを本当に心配してくれる男(女が未成年女子を心配、女が未成年男子を心配、男が未成年男子を心配、であってもですが。)は、事実は小説より奇なりですからいないとは言いませんが、現実にいるという前提で考えるのは良くないでしょう。
フィクションである本作では、吉田はもとよりお節介なので家に入れただけだったものの、やがて恋愛感情がわいてきて大切にしたいと思った、ということです。深夜アニメとはいえ地上波での放送ですからご都合主義のハッピーエンドだろうなと思いながら見ていましたが、ハッピーエンドで良かったです。
【shin】