潮路のとはずがたり雑記 **shioji's notes

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闇の魔法学校

2021-12-14 19:34:00 | 本・小説
 そういえば『テメレア戦記』ってどうなってたんだっけ? と調べてみたら、原書は9巻で完結しているものの、邦訳は6巻で止まってるんですね……なんてこったい┐(´д`)┌。

 そのナオミ・ノヴィクの『闇の魔法学校』(静山社)を読んでみました。「死のエデュケーション」というのがシリーズ名なのかな? Lesson1というナンバリングがあります。
 タイトルから分かるようにいわゆる『魔法学校もの』のファンタジー。しかしハリポタをイメージして読み始めると、ビンタを食らうような衝撃があります。
 以下、一部内容に触れますので未読の方はご注意。


 主人公、ここではヒロイン、ガラドリエル(! 指輪物語を思い出したらそれは正解)は例によっておどろおどろしい予言による重荷を背負わされている魔法学校の3年生(最終学年は4年)ですが、ハリーどころではない半端なさの設定です。
 そしてこれがまた……なんというかちょっとばかりスレた性格で。こんな難しいヒロインって珍しいですね。
 そんなところなので、イントロは少し入り込みづらい印象だったのですが、しばらくしたら先が気になって読み進めていきました。

 が。

 全体的になにもかもが重くてグロくてシビアーなんですね。児童書のとこにありましたけど@某所、どうみても子供向きではありませんわ。こんなデンジャラスな『魔法学校』、過去にあったかしらん。
 500頁ほどもある超分厚い本なので(なぜ、分冊にしなかったのか?)、そんなこんなでかなり気合いを入れ続けてやっと完走しました。面白いけど、それなりの覚悟を持って読み始めないと最後までたどり着けない、そんな厄介な本でした。
 そしてラストはある意味『クリフハンガー』。ここで邦訳が打ち止めになったら、暴れたくなるところです。……いや、まさか止まるなんてことないですよね? 原書ではとても読み切る自信がないので、それだけは避けて欲しいです。

 作中、ヒロインの名前絡みで『指輪…』のことも出て来ますが、映画の方は酷評されていて吃驚。そんな評価だったのか……『ロード・オブ・ザ・リング』。

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