《試練》――現在史研究のために

日本の新左翼運動をどう総括するのか、今後の方向をどう定めるのか

沖縄からの通信~陸自の宮古島配備をめぐって

2017-03-16 11:06:12 | 沖縄問題
宮古島の地元紙に掲載された石嶺香織議員バッシング記事です。「全国から批判する書き込みが殺到した」というのは全国のネトウヨを総動員した炎上攻撃のこと。ところが、一言もそんなことを書いていません。「議員辞職の声が上がっている」というのは、ネトウヨが書いていること。おまけに、宮古地区自衛隊協力会の紹介記事まで。明らかに「辞職しろ」と、つぶしを狙った記事になっています。 . . . 本文を読む
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友への手紙~権威主義と闘う党であるためには、どこに問題があったのか――水谷・岸「対談」を読んで

2016-06-18 20:02:41 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
友への手紙~権威主義と闘う党であるためには、どこに問題があったのか――水谷・岸「対談」を読んで /●腐敗行為が組織に与えるダメージは甚大 /対談「自著『革共同政治局の敗北』を語る――党概念のコペルニクス的転換ができるか」を読みました。水谷氏と岸氏の人柄がにじみ出ており、これはこれで楽しく読みました。お互いがお互いを深く信頼し、激しい党内闘争を共に闘いぬいたかけがえのない同志関係であることも感じられました。/本題に入ります。『革共同政治局の敗北』は2006年3・14Ⅱを断罪し、その背景にあった党の路線的誤謬と清水指導の誤りを、著者ら自身の誤りへの自己切開を通して鮮明に浮かびあがらせた点に、その特徴があります。現在の革共同の衰退と混迷が、3・14Ⅱに凝縮されていることを鋭く突き出しています。多くの読者の共感と共鳴を得たのも、このあたりにあったのではないでしょうか。  対して「対談」は、「財政問題」と「男女関係の問題」という極めてシリアスな組織問題=思想問題を、「革命を目指す党の腐敗」として抉り出している点に特徴があります。 . . . 本文を読む
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沖縄からの通信~闘うオール沖縄の正念場がきた ――6・19県民大会を前にして

2016-06-13 08:21:07 | 沖縄問題
沖縄からの通信~闘うオール沖縄の正念場がきた――6・19県民大会を前にして /A.少女暴行事件から21年、それから何があったのか /心が痛い、心が重い……。2016年5月20日、またしても米軍軍属による20歳女性の殺人・死体遺棄事件が起きてしまいました。/この感覚、この重く垂れこめるこの空気は、あの日と同じです。1995年9月4日、少女暴行事件がおきた時です。最初は小さな記事でした。ところが、全容が報道されるにつれ、沖縄中が凍り付きました。/わずか12歳の少女。「ごめんなさい、ごめんなさい」……。それは、沖縄中が少女に向かってかけた言葉です。みんなが守ってやれなかったことを悔やみました。今度は成人式を終えたばかりの20歳の女性。結婚を控えていて、ご両親にとっては大事な、大事な一人娘でした。またしても「ごめんなさい、ごめんなさい」と、また20年前と同じ言葉を言わなければなりません。 . . . 本文を読む
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6・19沖縄県民大会に呼応する国会前行動が呼びかけられています

2016-06-12 11:54:54 | 沖縄問題
6・19沖縄県民大会に呼応する国会前行動が呼びかけられています /当ブログの「沖縄からの通信~闘うオール沖縄の正念場がきた――6・19沖縄県民大会を前にして」でも明らかにされているように、琉球武力併合以来、第二次大戦以来、戦後米軍政以来、また復帰以来、虐げられ、差別されてきた沖縄の怒りはほんとうに限界にきています。/沖縄の怒り、悲しみ、悔しさは何なのか、その深い、大きな意味を本土―日本の労働者人民がしっかりと認識し直さなければならないでしょう。/まずは沖縄に連帯する行動を起こし、それを拡大することだと思います。  . . . 本文を読む
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「党の革命」というペテン性――「自著『革共同政治局の敗北』を語る」を読んで

2016-03-30 10:16:26 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
「党の革命」というペテン性――「自著『革共同政治局の敗北』を語る―党概念のコペルニクス的転覆ができるか」を読んで /福原 銀之助 /2016年3月25日 /1.『敗北』の補論としての意見 /上記の題名で『流砂』第10号に水谷保孝・岸宏一元革共同政治局員の意見が掲載された。この意見は言うまでもなく『革共同政治局の敗北 1975~2014』(以降『敗北』とする)での水谷・岸両氏による革共同政治局の歴史および現実の検証作業の補論である。親本である『敗北』が左翼本としては驚異的な売り上げを積み重ねており、その影響力は現在なお私の住む地域の図書館での貸し出しが15人待ちであることにも見られるように広まっており、その内容は衝撃的なものである。 /だが、『敗北』で書ききれなかったことや読者の批判などが水谷・岸両氏に寄せられており、それに応じる形で『流砂』に「意見」として掲載されたものと思われる(以降「語る」とする)。なお、この意見は水谷・岸両氏の対談形式となっており、読み手に取って理解し易い工夫がされている。私はここでこの「語る」について読書感想を述べたいと思う。 . . . 本文を読む
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『敗北』本メモ⑧~⑩

2016-03-18 20:02:41 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
『敗北』本メモ⑧~⑩ /白土kamui /2015年11月7日~12月19日 /ブログ:「狂おしく悩ましく」から転載  ttp://blogs.yahoo.co.jp/hutagoyama_1 /(承前) /◆⑧ 節目に沿って /●堅実全面論文の棚上げの意味 /桜 『前進』646号論文(「堅実・全面論文」73.08.06)にも触れているけれど、すう勢的「後退局面」の1文が削除されたというちまたの話は無視された。今が階級闘争の高揚局面か逆か?全体として運動にとって不可欠な議論をネグレクトしている感もある。74年=75年恐慌(オイルショック)を経て、清水さんの『現代戦争テーゼ』「恐慌⇒戦争」論に進まなかった現実。「豊かな社会」の出現。時代の変化への無関心と排斥。 /梅 とはいえ,堅実論文が本多さん自身によって「棚上げされた」こと、『清水選集3』では参考文献からも削除されたことの暴露は意味がある。90年代の転換の混迷期には、多くの人がこの古証文を引き出して必死に読んだものだったけれどね。 . . . 本文を読む
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『敗北』本メモ①~⑦

2016-03-18 16:57:43 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
『敗北』本メモ①~⑦ /白土kamui /2015年11月7日~12月19日 /ブログ:「狂おしく悩ましく」から転載  http://blogs.yahoo.co.jp/hutagoyama_1 /◆① 全体像と著者らの想い? /今回はできるだけ「中立的目線」を意識して書いてみたい。 /本書でいいたいことは、ほぼ全体の半分を占める第1部「3・14Ⅱ」だろう。 /2006年の関西の3・14(党の革命、3・14Ⅱ)での攻防と敗北、そして失脚がすべてといえる。「路線闘争を腐敗問題にすりかえて与田にテロ・リンチを加えたのは不当だ」というに尽きる。 /関西の3・14を受けての中野・天田さんそして清水さんの変貌の前に、いわば「抵抗勢力」として槍玉に挙げられて追放された過程が「本体」になる。 /関連する諸事件がそれなりに網羅され、ま、資料としては数少ないまとまったもの、ともいえるかもしれない。 入り口段階で2点の修正と指摘をしておこう。 ①当ブログでの修正。3・14当日の本社での「党内集会」について。 「留守番内閣云々」は誤認のようだ。(修正済み) ②西島文書による「天田と中野があらかじめ仕組んだ3・14」説は、この本では撤回されている。 . . . 本文を読む
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現状分析の議論が尽くされていない――水谷保孝・岸 宏一「自著を語る」を読んで

2016-03-18 11:25:36 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
現状分析の議論が尽くされていない――水谷保孝・岸 宏一「自著を語る」(『流砂』所収)を読んで 2016年3月14日/ 団 安喜良 /A.政治局における財政腐敗は想像を超えるものだ /『流砂』10号掲載の水谷保孝・岸宏一「自著『革共同政治局の敗北』を語る――党概念のコペルニクス的転覆ができるか」を興味深く拝見しました。 /「語る」でも様々な論及が為されていましたが、とりわけ革共同政治局の財政問題での腐敗とその根深さ、秋山勝行の犯罪には考えさせられました。その実態は想像を超えるものでした。 /わたしも病気で倒れるまで、組合支部を任されていたのですが、組合支部が比較的大きかったため、ストライキなどの大きな闘争に備えて1億円近い闘争資金を溜め込んでいて、その管理と運用には大変苦労しました。私が組合支部の活動に関わるようになったのも前任の財政責任者のマンション購入資金をめぐる使い込み問題からでした。この時には幸いにも当時の組合指導部の責任問題を厳格に処理することで決着がつきましたが、その後に組合員の信用を取り戻すまでは大変苦労しました。 /また、他の労組でも金銭問題から組織をおかしくするのを何件も目にしています。 /それにしても、政治局において、対談の中で述べられていたような資金管理の方法が取られていたのには驚かされました。相互間の監査体制もなく、組織の金を分割して管理して、それで問題が起こらないなどあり得ません。財政責任者が白井朗であったことは私も知っていましたが、白井は一体何をやっていたのでしょうか。 . . . 本文を読む
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沖縄からの通信~闘うオール沖縄の正義と力が強権発動を振りかざした安倍政権に挫折を強制

2016-03-06 20:43:43 | 沖縄問題
沖縄からの通信~闘うオール沖縄の正義と力が強権発動を振りかざした安倍政権に挫折を強制――辺野古代執行訴訟和解が意味するもの /(一)国は敗訴必至の事態に追い詰められた /「代執行訴訟 和解」というニュースが全国を駆けめぐっています。報道各社は一斉にそれぞれの解釈を加え、何が起きているのかを解説しようとしています。今朝、昨日(3月4日)の「和解成立」の記事を読むため、沖縄タイムスを買いにコンビニに走りました。いつもならたくさんあるはずの県紙二紙が、すべてのコンビニを探してもありません。いかに県民の関心が高いかを示すエピソードです。 /一夜明けて分かったことは、全国紙と県紙二紙の報道内容の違いです。琉球新報は「国、敗訴を回避」とし、沖縄タイムスは「県、事実上の勝訴」と報じています。全国紙は何が起きているのか分からず、ただ客観的な報道だけにとどまっています。毎日新聞だけが「政府方針転換」として和解に追いこまれた、としていますが、選挙戦略からの方針転換という的外れのものです。 . . . 本文を読む
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お知らせ:『革共同政治局の敗北』の著者2人が「自著を語る」を雑誌に掲載

2016-02-20 19:37:57 | 思いつくままに
お知らせ:『革共同政治局の敗北』の著者2人が「自著を語る」を雑誌に掲載 / 昨年5月に出版された水谷保孝・岸宏一著『革共同政治局の敗北1975~2014 あるいは中核派の崩壊』は、直後から現在まで、いろいろな反響を呼んでいる。当ブログではそれらを可能な限り入手し、あるいは投稿を受けて、異なった立場からの多くの批評を掲載してきている。/著者2人の側では、機会をとらえて自著への批評について発言する機会もあったことであろう。本年2月、雑誌『流砂』第10号に、おそらくそれらをまとめる形で著者らの文章が掲載されている。2人の対談が文字起こしされ、文章化されたものである。 . . . 本文を読む
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沖縄からの通信~沖縄の貧困問題が示すもの 付)琉球新報、沖縄タイムスの関連記事

2016-01-29 20:02:33 | 沖縄問題
沖縄からの通信~沖縄の貧困問題が示すもの 付)琉球新報、沖縄タイムスの関連記事 /●沖縄の貧困の現実を知ってほしい /本土の多くの皆様にぜひとも読んでいただきたい記事があります。それは沖縄の貧困問題です。今回の宜野湾市長選挙敗北の背後にあるのも、また沖縄振興策が「威力」をもつのも、3世帯に1世帯という貧困の問題なのです。/ネットにはアップされていませんが、新年以来今日まで沖縄紙でずっと連載されているのが、この貧困問題の特集です。復帰後11兆円の「沖縄振興策」が投じられながら、どうしてこのような貧困の現状におかれているのでしょうか。 . . . 本文を読む
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沖縄からの通信~宜野湾市長選敗北の教訓は何か/付)資料:沖縄平和市民連絡会事務局通信

2016-01-26 09:37:47 | 沖縄問題
沖縄からの通信~宜野湾市長選敗北の教訓は何か /●辺野古新基地建設問題は争点になったか /すでにご承知と思いますが、宜野湾市長選挙は「大敗」に終わりました。/「辺野古反対派新人破る」(徳島新聞)――この安倍政権の論理を代表するような報道に対して、沖縄の県紙二紙は「宜野湾市長選 新基地容認ではない」(琉球新報)、「辺野古外しが奏功した」(沖縄タイムス)と報じています。/ 選挙戦を通して、佐喜眞淳候補は辺野古問題には一切触れず、「あのフェンスをなくさない限り、普天間問題は終わらない!」、「絶対に固定化はさせない!」、「普天間基地の返還を実現しよう!」ということを絶叫しまくりました。しかも最初から最後まで、です。「辺野古移設」が争点となることから徹底して逃げ回り、「辺野古」の言葉すらなく、徹底した争点つぶしを行ったわけです。したがって、「辺野古移設賛成派」が「辺野古移設反対派」を破ったものでは全くありません。 . . . 本文を読む
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党内闘争の次元を超えた、開かれた方向こそ求められる/付)著者への手紙

2016-01-12 00:38:37 | 『革共同政治局の敗北』を論評する
党内闘争の次元を超えた、開かれた方向こそ求められる/付)著者への手紙 /重信 房子(八王子医療刑務所在監) /【「革共同政治局の敗北1975~2014――あるいは中核派の崩壊」(水谷保孝・岸宏一著・白順社刊)】 /「読んだ本130号」から転載。『オリーブの樹』所収 ブログ:「野次馬雑記」にも掲載。 /●初めて接する中核派の歴史 /「革共同政治局の敗北1975~2014――あるいは中核派の崩壊」(水谷保孝・岸宏一著・白順社刊)を読みました。読んだ直後、思わず「うーん」とうなってしまいました。様々な意味からです。/1960年代以来、第二次ブンド崩壊以降も戦闘的に闘い抜いて来た革共同(中核派)がなぜ分裂したのか。かつて革共同政治局の「左派」として、議長清水丈夫さんと共に中核派を導いて来、2006年に離党した著者2人の総括として、党内闘争を全面的に開示しながら、本多書記長なき後の1975年~2014年にわたる政治局の問題点を切開した稀な本です。  私はアラブに在って、日本の左翼運動の実情には疎い上に、中核派は距離があったので、親和性の無い事件が多く、そういうことがあったのか……と初めて接する中核派の歴史でした。 . . . 本文を読む
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岸、水谷らの星野闘争への襲撃を許すな

2016-01-11 20:03:54 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
岸、水谷らの星野闘争への襲撃を許すな(6・6全国討論会「基調報告」の抜粋) 金山克己 2015年6月6日 /[Ⅴ]岸、水谷らの星野闘争への襲撃を許すな /(1)獄中40年への敵対 /『革共同政治局の敗北』という目を疑うようなタイトルの本が出版されました。著者は、水谷保孝と岸宏一。二人とも革共同政治局員でしたが、2006年に関西を中心にした労働者の決起によって打倒され、追放されました。/絶対に許せないのは、この二人が星野文昭さんの獄中40年不屈の闘いに敵対し、自分たちのように早く転向・屈服しろと迫っていることです。二人は、星野さんが全人生をかけて命懸けの闘い貫いていることに敵対し、憎しみを向けているのです。/二人は、「安保・沖縄闘争こそは革共同の真骨頂を示すたたかい」と偉そうなことを言っていますが、その闘いの最先頭に立ち、今なお獄中闘争として貫いている星野文昭さんのことは文字通りただの一言も書いていません。星野さんの闘いに触れた瞬間に、そこから逃亡している自分たちの破産が明らかになってしまうからです。 . . . 本文を読む
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お知らせ:『革共同政治局の敗北』が図書館協会の選定図書に

2016-01-11 09:12:11 | 思いつくままに
お知らせ:『革共同政治局の敗北』が図書館協会の選定図書に /公益社団法人・日本図書館協会がその業務の一つとして毎月、公共図書館に備える選定図書の決定をしている。年間約6万点にものぼる新刊書籍のなかから、図書館が蔵書を決めるための参考となるように選定図書を決めている。選定委員は約50人いて、実際に1冊1冊に必ず目を通して選択されている。約6万点のうち約15~20%が選ばれているとのこと。/15年5月刊行の『革共同政治局の敗北』は刊行後ほどなく分類「社会科学」「成人一般」の選定図書に決まり、それが少し間隔をおいた9月18日付『週刊読書人』の該当欄(5面)で発表された。 . . . 本文を読む
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