Local-Liner ~静サツ雑記帳

静岡運転所札幌派出所=静サツへようこそ。
札幌圏の鉄道を軸に、気ままに書き連ねていく日記です。

学園都市線ディーゼル、最後の日々 ~Focusing the last operations 10月12日編

2012年11月13日 | 鉄道 ‐ 北海道

 午前7時45分。自転車をこいで八軒の駅に到着しました。
 改札上にあるLED式の掲示板には、下り上りともに先発・次発が表示されています。今回乗る列車――7:49発、北海道医療大学行――も、下りの先発列車として表示されています。
時間がないので急いで北海道医療大学までの切符を求め、高架三階の高さにあるホームまで駆け上がります。何とか間に合ったようです。



ほどなくしてホームに列車がやってきます。先頭がキハ48なのはすぐわかりましたが、停車時間もそう長くはないので、その他の点は終点で確かめることにします。

[八軒7:49→北海道医療大学8:34]

札幌から二つ目にもかかわらず、乗り込んだ車内はデッキ(乗降口付近のスペース)にまで人がいました。デッキと車内の境目には謎の仕切りがあり、上からは手すりと思しき横長の棒が垂れています。捕まる分にはいいのですが、背の高い人だと頭をぶつけそうです。(下の写真参照)



札幌から次第に遠ざかっているにもかかわらず、乗客は増える一方です。その内半分は制服を着た中学生や高校生。もう半分は若者が中心です。八軒では通路はまだ人の通れる余裕がありましたが、駅を過ぎるたびにスペースは減り、拓北を発車した時点で立席も限界に近づきつつありました。制服集団の喋り声で車内の喧騒もピークを迎えます。



途中、石狩太美ではキハ143-155とすれ違います。札沼線でも異色な車両なのですが、この車両の話は次回に。



8時34分、終着の北海道医療大学に到着です。札幌側の先頭車はキハ40-334です。



学園都市線の新設駅でよくみられる簡素なホームからは、北海道医療大学のキャンパスが見えます。見ての通り、キャンパス以外は何もありません。



2番線に停車中の列車を一枚。
北海道医療大学の駅は対向式ホームの1番線から頭端式ホームの2番線がつながり、上から見ると「h」を裏返したような形をしています。新十津川方面へ線路がつながっているのは1番線だけです。
ちなみに本日の編成は札幌方から "キハ40-334"+"キハ40-332"+"キハ40-301"+"キハ40-335"+キハ48-1333"("のある側に運転台あり)でした。



キハ48の方向幕に堂々と踊る『札幌』の文字。この光景も、残り二週間です。

  

後続の8時48分着の列車(543M・札幌8:01発)が1番線に到着すると、列車からは大学生たちがぞろぞろと降りてきます。先日の記事にもあるように、駅の入り口は1番線のところに一か所、2番線の付け根に一か所改札がありますが、駅舎とつながっているのは2番線の付け根の方。したがって、学生たちは2番線の方の入り口に殺到します。キャンパス連絡通路から列車まで長蛇の列が延びており、一番後ろの人は車両から降りることもままなりません。無人駅で駅員の改札がないにもかかわらず、最後尾が改札を通過するのを待たずして、2番線のディーゼルは折り返し8時53分発札幌行きとして北海道医療大学を去っていきました。

  

ディーゼルが出てしばらくすると、ホームから自分以外の人影が消えました。1番線に停車中の列車はこの後石狩当別まで回送されます。



北海道医療大学の駅舎。プレハブ倉庫のような簡易な駅舎は派手な色でペイントされていました。もっとも、学生たちは右端に写る通路を利用してこちらは利用しないわけですが。
朝の6両編成の場合、通路口の改札が札幌方2両目、この駅舎が札幌方4両目に相当しますが、見たところ前方3両に乗っていた人も駅舎を利用せず通路側の入り口を利用していました。1番線のみの時代はともかく、通路ができた今ではもはや駅の入り口としては機能していません。待合室があるものの、通路を50メートルほど進んだところにはセイコーマート(先日の記事で閉まっていたあのセイコーマート)があって中に座席スペースもあるります。扉で密閉されているので駅舎より快適です。簡易券売機(無人駅にある自販機のような自動券売機)も通路口の方にあります。



セイコーマートで一服した後、再びホームへ。無人駅なので気軽に入れるのがいいところです。
1番線ホームの新十津川川の先端からは、電化区間の終端が見れます。



駅舎のホーム側出口です。

  

通路口にある張り紙。電化区間ばかりの静岡では駅にこういう張り紙はなかった気がしますが、数年前にJR東海の車掌が架線に引っかかったビニールを素手で取ろうとして問題になり、踏切ではこうした張り紙があった覚えがあります。ましてやこちら(北海道)は交流20000Vの超高圧電流が流れています(静岡は直流1500V)。函館本線の電化(1976年)から30年以上たっていますが、多くの北海道の人にとって「頭上数メートルを高圧電流が流れている」という感覚はまだ未知のものです。学園都市線でも、時折踏切でトラクターが待っていたりします。架線という概念が希薄な北海道の人たちに架線の存在を認知させることができるか、というのもこれからの学園都市線の課題です。幸い、まだ事故は起きていないようですが。



ホームで待つこと10分、浦臼始発の5424D(9:18発・石狩当別行)がやってきました。緑色の扉はワンマンの証です。
当駅止まりの列車を待ってからの発車です。



石狩当別には9:22に到着。そのまま1番線に停車中の札幌行544M(9:30発)に乗り継ぎます。札幌には10:07の到着です。
この日は札幌で10:20発あいの里公園行1555Dに乗り八軒まで戻りました。

10月12日はこれで以上です。
次回はこの一週間後・ダイヤ改正まで一週間に迫った10月19日の様子をお届けします。



おまけ

今日思いついた列車:
「快特エアポート」(※「快特」とあるが、実態は特別快速)

概要:
現行の「快速エアポート」は札幌から新千歳空港まで新札幌・北広島・恵庭・千歳(+一部は白石)に停車する。つまり千歳線内では空港アクセス以外に速達列車としての役目も果たしているわけだが、大抵札幌発車時点で席が埋まっており(ピーク時はこの時点で過積載な時もある)、途中から乗ろうと思っても乗れない。また、旭川‐札幌で「スーパーカムイ」として運行する列車(以下「直通エアポート」と呼ぶ)は特急型車両(785系or789系1000番台)かつ自由席4両・指定席1両で他の「エアポート」(車両は普通列車にも使われる721系で自由席5両・指定席1両)に比べて輸送力が格段に下がる。このような差があるにもかかわらず「直通エアポート」も含めてすべて15分おきに走っているのは輸送力の偏在である。また、JR北海道の車内誌には「直通エアポート」のみが表示されているせいか、モバイルツールを持たないお年寄りの中には「直通エアポート」=「エアポート」と思っている人もいて(数組の老夫婦がそのような会話をしているのを耳にした)、輸送量の小さい「直通エアポート」に需要が集まっている。
このような事情から、空港アクセスのみを目的とした「快特エアポート」を登場させる。

停車駅:(旭川からスーパーカムイ‐)札幌‐南千歳‐新千歳空港 ※一部は普通列車との接続の兼ね合いから千歳に停車

運転方法:
日中を中心に一時間に一本程度。下り(札幌方面)は夜間、上り(新千歳空港方面)は朝(ただし6・7時台はなし)も運行。小樽方面は札幌で接続し直通はしない。
千歳線内では「北斗・スーパー北斗」(函館系特急)「スーパーとかち・スーパーおおぞら」(石勝系特急)とあわせて30分交互の運転(函館系特急→快特エアポート、石勝系はいずれかと続行運転が基本パターン)。また、「エアポート」のうち一本を「いしかりライナー」苫小牧発着(停車駅は南千歳までエアポートと共通・南千歳~苫小牧は普通列車と同じ)とし、快特エアポートと南千歳で接続する。これで新千歳空港へは従来通り一時間4本が確保される。    

利点:
1.快特の名の通り、速くなる。特急並みのスピードで走れる。
2.空港への一本化による棲み分け。空港利用客の大半は札幌⇔新千歳空港で乗りとおすので、「エアポート」の空港アクセス列車としての地位が上昇する。また、空港利用客のいなくなった分途中駅からの乗降がスムースになる。
3.苫小牧直通快速の運転により苫小牧からの利便性が上がる。また、苫小牧発着の普通と「エアポート」の続行運転が解消される。南千歳は乗換駅として重要だが、駅単体での需要はさほど大きくない。

欠点:
1.空港方面へ向かう場合一時間に一本の割合で乗り換えを要する。ビジネスマンならともかく、重い荷物を抱えた観光客にとって乗り換えは面倒。
2.これまで苫小牧で行っていた緩急接続がとれなくなる。接続をとるなら函館側は登別か白老(普通は萩野で通過待ち)、札幌側はおそらくとれない(南千歳は線路容量が限界、千歳・北広島は特急通過、新札幌は交換設備なし)。
3.パターンダイヤの崩壊。これは北広島~札幌に待避場所が少ないため(西の里信号所は配線の都合上待機時間が長くなる。上野幌が上下共通の1線のみ。白石は下りのみ)。北広島と千歳で緩急接続を行っている現在、ダイヤを改変しない限りこれ以上の増発は望めない。
4.南千歳では現在苫小牧からの普通と新千歳空港行「エアポート」、新千歳発「エアポート」と苫小牧行き普通が接続を行っている。対面乗換にするために下り「エアポート」が上り副本線に、上りエアポートが下り副本線に入っているが、「快特エアポート」と「いしかりライナー」の乗り換えのためにはこれを逆にする必要がある。現在の対面乗換を中止にするにしても、「快特」と「ライナー」の接続するときだけホームを変えるにしても手間がかかる。もっとも、④については「快特」を千歳に停めれば解決はするが、新札幌などほかの駅からの反発があり得る。

……こう見ると欠点の方が多いですね。とはいえ「エアポート」はいつ乗っても混んでいるので改善はしてほしいものですけど。

P.S. キーワードにならない快速エアポート涙目


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