久々の記事更新は工臨撮影記です。
『工臨』とはなんぞやという方も多いと思うのでここで説明を。
工臨とは工事臨時列車の略ですが、JRにおいて線路を作るのに必要なレールと砕石(バラスト)を運ぶ列車を指します。
JRで必要なレールは主に九州の八幡製鉄所から発送されますが、いったん自分のところのレールセンターに貯蔵・必要な長さに加工したうえで、各地に工臨で運びます。
レール輸送であれば長物車(チキ)、バラスト輸送であればホッパ車(ホキ)に載せるのが基本なので、機関車が引っ張る貨物列車のような風体になります。
ただし、必要となる機会はそうそうないため、多いところでも月1程度でしか運転されません。
また、その多くは深夜帯に運転されるため、日中見かけることはほとんどないでしょう。
近年ではレール輸送は専用の保守用車で運行することも多く、本州を中心に機関車による工臨は減少傾向にあります。
さて、関東ではJR東日本の工臨が日中でもかなりの頻度で見られます。
これは、関東から東北までのJR東日本すべてのエリアで使うレールの多くを、東京の湾岸部にある越中島レールセンターから発送しているためです。
もちろん、東北や新潟といった遠い地域のレールは、まとめて運んだうえで地域の拠点(例えば東北であれば仙台レールセンター)に運ばれ、そこからさらに分配されますが、それでも一回の輸送で半日ほどかかります。したがって、行きか帰りのどちらかは昼間の時間にかかることになるのです。
また、関東では使われるレールの量も多く、各場所に対して月1程度で運転されているので、複数の工臨が通るルートについては頻繁に通ることになります。
今回の撮影場所である新金貨物線と越中島貨物線も、複数工臨が通るルートになります。
新金貨物線は常磐線の金町から総武本線の新小岩~市川間にある新小岩信号場駅(通称:新小岩操。ややこしいですが正式名が『新小岩信号場』駅です)、越中島貨物線はそこから越中島貨物駅までの路線で、どちらも貨物専用のルートになっています。
新金貨物線は千葉方面への貨物列車が通りますが、越中島貨物線は現在レール輸送の工臨関係の列車が走るだけの路線です。
越中島貨物線は新小岩信号場~亀戸の間で独立した線路を持ち、亀戸駅の西側で分岐します。
ちなみに両線とも単線で、途中に信号場や駅はありません。
今回撮影したのは「返空」と呼ばれる、レール工臨の帰りの列車です。
撮影した工9872レは昼間に新金線を南下する列車なので、南北向きの新金線では日当たり抜群です。
予定していたところが工事していたり草ぼうぼうだったりで何度も移動を繰り返しましたが、なんとか列車通過前に撮影場所に到着できました。
田端にいるEF65形が8両のチキを新小岩操まで引っ張ります。
新小岩操で機関車をつけかえている間に越中島貨物線へ移動。
列車番号を工7283レに変えて越中島貨物線を南下するチキ。
都内でありながら越中島貨物線は全線非電化なので、ディーゼル機関車が越中島まで引っ張ります。
踏切関係の装置がごちゃごちゃしていたため構図が不格好なのはご愛敬ということで……
ちなみにこの場所からそう遠くないところに東京メトロ東西線の東陽町駅があります。
東西線でも有数の乗降を誇る東陽町の近くを、単線非電化のディーゼル機関車が走る……東京東部に空いたエアポケットといえましょう。
ということで撮影記はここまで。お疲れさまでした。
『工臨』とはなんぞやという方も多いと思うのでここで説明を。
工臨とは工事臨時列車の略ですが、JRにおいて線路を作るのに必要なレールと砕石(バラスト)を運ぶ列車を指します。
JRで必要なレールは主に九州の八幡製鉄所から発送されますが、いったん自分のところのレールセンターに貯蔵・必要な長さに加工したうえで、各地に工臨で運びます。
レール輸送であれば長物車(チキ)、バラスト輸送であればホッパ車(ホキ)に載せるのが基本なので、機関車が引っ張る貨物列車のような風体になります。
ただし、必要となる機会はそうそうないため、多いところでも月1程度でしか運転されません。
また、その多くは深夜帯に運転されるため、日中見かけることはほとんどないでしょう。
近年ではレール輸送は専用の保守用車で運行することも多く、本州を中心に機関車による工臨は減少傾向にあります。
さて、関東ではJR東日本の工臨が日中でもかなりの頻度で見られます。
これは、関東から東北までのJR東日本すべてのエリアで使うレールの多くを、東京の湾岸部にある越中島レールセンターから発送しているためです。
もちろん、東北や新潟といった遠い地域のレールは、まとめて運んだうえで地域の拠点(例えば東北であれば仙台レールセンター)に運ばれ、そこからさらに分配されますが、それでも一回の輸送で半日ほどかかります。したがって、行きか帰りのどちらかは昼間の時間にかかることになるのです。
また、関東では使われるレールの量も多く、各場所に対して月1程度で運転されているので、複数の工臨が通るルートについては頻繁に通ることになります。
今回の撮影場所である新金貨物線と越中島貨物線も、複数工臨が通るルートになります。
新金貨物線は常磐線の金町から総武本線の新小岩~市川間にある新小岩信号場駅(通称:新小岩操。ややこしいですが正式名が『新小岩信号場』駅です)、越中島貨物線はそこから越中島貨物駅までの路線で、どちらも貨物専用のルートになっています。
新金貨物線は千葉方面への貨物列車が通りますが、越中島貨物線は現在レール輸送の工臨関係の列車が走るだけの路線です。
越中島貨物線は新小岩信号場~亀戸の間で独立した線路を持ち、亀戸駅の西側で分岐します。
ちなみに両線とも単線で、途中に信号場や駅はありません。
今回撮影したのは「返空」と呼ばれる、レール工臨の帰りの列車です。
撮影した工9872レは昼間に新金線を南下する列車なので、南北向きの新金線では日当たり抜群です。
予定していたところが工事していたり草ぼうぼうだったりで何度も移動を繰り返しましたが、なんとか列車通過前に撮影場所に到着できました。
田端にいるEF65形が8両のチキを新小岩操まで引っ張ります。
新小岩操で機関車をつけかえている間に越中島貨物線へ移動。
列車番号を工7283レに変えて越中島貨物線を南下するチキ。
都内でありながら越中島貨物線は全線非電化なので、ディーゼル機関車が越中島まで引っ張ります。
踏切関係の装置がごちゃごちゃしていたため構図が不格好なのはご愛敬ということで……
ちなみにこの場所からそう遠くないところに東京メトロ東西線の東陽町駅があります。
東西線でも有数の乗降を誇る東陽町の近くを、単線非電化のディーゼル機関車が走る……東京東部に空いたエアポケットといえましょう。
ということで撮影記はここまで。お疲れさまでした。
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