13日
□気が進まなかったが、『六枚のとんかつ』の続きとして、「桂男爵の舞踏会」を読んでみる。
□桂男爵主催のパーティで、令嬢の胸元からブルーダイヤが消える。警察がどこを捜しても見つからない。
□「音の気がかり」同様、素人探偵の推理は的外れとなり、途方に暮れていると、日本語を知らない地味な外国人女性の手からダイヤが現れる。
□彼女がダイヤを拾って、手に持っていたというのが真相だった。女性があまりに地味な存在であるため誰にも気づかれず、また彼女自身も日本語を知らないので、周囲で何が起きているのかわからなかったというのである。このくだらなさを笑えない人には、絶句するような結末だった。