今日行った一般質問の「逗子海岸について」の質問原稿と、市長の答弁要約です。
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1番目の質問は「逗子海岸について」であります。
近年経験したことの無い土砂降りの中で行われた6月28日の逗子海水浴場の海開き、その後は異常な暑さが続き、連日出される熱中症警戒アラートの「外出は極力控え、運動は中止」との警告と8月8日に日向灘で発生した地震に伴って発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の影響で、逗子海水浴場の海水浴客は期待したより増えなかったように感じます。
また、逗子海水浴場は今シーズン、試行的に、午後9時までの時間延長と各種イベントの開催を行いました。
一方、11年目となった「日本一厳しい海岸条例」はその隙間をついた行為が目立ちました。
例えば、酒類を持参したグラスに移して飲む行為や、大型のラジカセを黒いビニール袋に包み持ち込み、警備員が居ないときだけ音楽を流す行為、入墨・タトゥーを露出したまま、海の家で飲食行う行為などが多く見られました。
青少年指導委員連絡協議会の定例会では、7月21日の合同パトロールに初めて参加した青少年指導員であるPTA関係の方女性2名から、ファミリービーチのイメージは無かった。ほとんどの人がお酒を飲んでいた。たばこの吸殻が多い。入墨が多い。海の家の人は注意しないのか。子どもはいけない。ファミリービーチのイメージは無かった。と厳しい意見が出され、私に対して何でルールを守らせることが出来ないのかと尋ねられました。
私自身12年前に比べれば、相当良くなったとの感覚でしたので、厳しい意見にショックを受けました。
後で指摘する、海の家の2件のルール違反事件も含めて、以前に比べて条例やルールが守られていないのは明らかであり、しっかり検証し、対応策を考える必要があります。
そこで質問は、
今年の逗子海水浴場を振り返ってどう感じているのか、評価すべき点、反省すべき点は何か、市長のご所見を伺います。
市長:大きな事故もなく、無事に終えた。
来場者数は214,900人 昨年度比97.6%。
来場者数の減少は、猛暑と南海トラフ地震臨時情報、お盆の台風の影響。
暑い日は砂浜の来場者は減っていた。その分海の家の中で楽しまれていた。
夕方になると人出が増える傾向。
今後、安心安全を確保しながら、どのように来場者を増やしていくかが課題。
試行的取組を踏まえ、ファミリービーチ逗子海水浴場の発展に向けて取り組む。
また、今シーズン行った試行的に行った時間延長とイベントの開催について、どう検証しているのか、市長に伺います。
市長:20時から21時までの間、1日当たり約300人が海の家を利用。
台風の日を除く17日間で約5,000人の利用。
イベントは9企画14件。
逗子海水浴場の魅力を高める一定の効果があった。
試行的取組の実施状況をしっかりと検証する。
さて、海の家ではこれまでの逗子海水浴場の取り組みを愚弄する事件が2件、発生しました。
1件目は8月11日に海の家「viviana」で発生した泥酔事件です。
海の家「viviana」の利用者2名が泥酔し、急性アルコール中毒で2台の救急車で搬送され、他にも2名の泥酔者が海岸監視所横の救護所に運ばれました。
この4名は7名のグループで「viviana」にて11時頃から飲酒を行いました。
ライフガードは「気持ち悪くなった人がいる。」との通報を受けて行きましたが、泥酔者本人やその友人から「トイレから「viviana」まで運んで欲しい。」との要求や救急車の乗車拒否が発生し、「viviana」で救護活動を行いました。
また、救急車による搬送も、付添い人がおらず、出発まで相当な時間を要しました。
現在逗子市には救急車は3台と予備1台の体制であり、その内の2台が特定の海の家の泥酔者の搬送に使われたことになります。
「2024年度逗子海水浴場事業者・利用者ルール」の「海の家の営業に関するルール」風紀上の対策について
「店舗内のアルコール類の提供にあたり、泥酔者を発生させないように努め、また泥酔者にはアルコール類の提供をおこなわない。」
と明記されています。
そもそも、浜での禁酒を決定した際「浜では持ち込んだアルコールを際限なく飲んでしまうが、海の家では、泥酔者を出さないようセーブできるから、浜を禁酒にして海の家だけで飲めるようにする。」としたものです。
今回のこのルールを破り、安心安全なファミリービーチを汚すだけでなく、通常稼働している3台あるうちの2台の救急車が出動し、結果、市民が利用できる救急車が1台となり、市民の生命の危険までさらすことになりました。
私は偶然この現場に居合わせ、一部始終を目撃し、担当所管に連絡をしました。
このような重大な事件が発生したにもかかわらず、担当者は、当該店長と立ち話で対応したために、しっかり市役所で対応するよう、求めました。
その際、私に対して当該海の家の責任者から
「意地悪をしないで欲しい。」
「お酒(アルコール)を提供する以上、泥酔は起きる。」
「極端な話し、1杯でも泥酔はする。」
等の話がありました。
しかも、後ろにいた副代表(副店長)なる方にスマートフォンを向けられ私は撮影もされました。
明確なルール違反を犯した海の家の従業員からスマートフォンを向けられ撮影され、「意地悪」「どうすればいい」と言うような非常識な海の家を放置するわけにはいきません。
2件目の事件は、8月25日に海の家「オアシスラティーノ」で開催企画された「逗子BEACH BBQ エレガントサルサ&キゾンバ」なるサルサのパフォーマンスショーやサンバをみんなで踊るとしたイベントです。
逗子海岸でのイベントは禁止されています。これは非常に大事なことです。
しかも、過去殺人事件までに発展した当時の海の家のクラブ化を連想させる行為は決して許されません。
だからこそ、今年は試行的取組として各種イベントの開催をした訳です。
この2つの事件は逗子市と市議会、市民が協力し、これまで作り上げてきた条例やルールを海の家が全く理解していないことが原因であり、「viviana」と「オアシスラティーノ」は安心安全で快適なファミリービーチを目指す逗子海岸にはふさわしくない海の家であることは明らかであり、営業を認めるべきではありません。
そこで質問は、
海の家「viviana」の泥酔事件と海の家「オアシスラティーノ」の無許可イベントに対してどのように対処したのか、今後の対応について、伺います。
市長:8月11日に一つの海の家で、複数の泥酔者が発生し、救急隊をはじめ多くの方へ影響が出たことは、市として大変遺憾。
発生翌日に海の家及び海岸組合責任者から市及び監視業務受注者へ謝罪があった。
海の家は自主的に時短営業、海岸組合から営業停止処分が出され、以降、再発防止に努めた営業がなされたことを確認した。
8月25日に実施しようとしていた無許可イベントについては、海岸組合が事前に確認し、実施されなかった。
実施していれば重い処分は免れなかった。
予約内容を確認していなかったことが原因。
これらは、海の家責任者による、過去から現在に至るルールの成り立ちや背景などの認識が不足しており、結果として周りに大きな迷惑を掛ける事態を引き起こした。
泥酔者を複数出した海の家には海岸組合が自浄的に、海の家に対して、任意で営業停止処分を下した。
市として一定評価。
今後もルールに明記されていない事案が出てくる可能性もあるが、発生したことで重大な影響がある場合は、海岸組合が自浄的に海の家を取り締まることになる。