■ 2022年01月21日 山岳信仰の山加波山
茨城県桜川市にある加波山を訪れました。加波山神社の駐車場に車を置き、加波山神社~加波根不動明王(寝不動尊)~桜観音~三合目分岐~本宮参道~本宮御拝殿~旗立石~本宮御本殿~中宮御本殿~たばこ神社~親宮御本殿~中宮御本殿~親宮御本殿~親宮道~三合目分岐~加波山神社をめぐりました。
加波山神社拝殿にあった説明書によれば「加波山は、筑波・足尾戸常陸三山の名峰、海抜709mで、古くは神母山あるいは、神場山・神庭山といわれ、これは神と結びついた山を意味する。山東一帯には明らかに霊域とわかる巨岩・奇岩の類が集まっている所や、社・祠が無数に点在しており、神秘的な雰囲気が漂い、今も神の山であることが実感できる。」とあるように、巨岩・奇岩・社・祠が多く見受けられ下山後には身を清められたような気がしました。
▼ ルートマップ・・・参考:山と渓谷社 茨城県の山
加波山神社駐車場~三合目登山口~八合目~加波山神社~加波山神社親美宮~山椒魚谷~三合目登山口~加波山神社駐車場に至る6.5Km
▼ 加波山神社(郷社)・・・第12代景行天皇の御代(約2千年前)日本武尊(やまとたける)の御東征(現在の東北地方を平定)に当たり、加波山に登り、三神(天御中主神・日の神・月の神)を祭り、社を立て加波山天中宮が創建されたと云う。延暦20年(801)征夷大将軍、坂上田村麻呂の御東征に際しても当社に戦勝を祈願され、大同元年(806)に社殿を寄進された。弘仁5年(814)には、従五位下を朝廷より賜り第五十二代嵯峨天皇より多数の御神宝が奉納された。その後、和歌山県の熊野山の御祭神が樺山山頂に祭られ、新宮・本宮の二社が新たに創建された。奈良平安、鎌倉・室町時代には、山内に仏教寺院が建ち神仏混合の形になり、このころに七百余の神々を奉る霊場が整えられた。江戸時代にはいると加波山大権現と称し、別当寺院が三社を支配するようになり、山伏・修験者の真言密教加波山三光流の道場・霊場として栄えた。また、加波山天中宮は、水戸徳川家の崇敬厚く、水戸藩の領内をはじめ県内・外の村内安全・家内安全・嵐除・農業・産業・開運・子授け・安産・海上安全・大漁満足の仁jなとして信仰され大いに栄え現在に至っている。明治元年(1868)神仏分離令により寺院は廃止され、明治6年(1873)天中宮・新宮・本宮のなかで、由緒古く正しい加波山天中宮は郷社に列せられ社名を加波山神社に改めた。明治11年には、参拝者の便宜を図って石岡市大塚の加波山の麓に御拝殿を立て、明治34年に桜川市真壁町長岡にも御拝殿・社務所を建て加波山山頂・八郷・真壁の三ヶ所の拝殿にて御祈願・社務を司っている。尚、新宮・本宮の二社は村社で三枝祇(さえなずみ)神社親宮・本宮と改め、戦後、当神社の許可を得て加波山の文字を付け加えた(説明書より抜粋)。
▼ 登山道から見た加波山
▼ 二合目の道標と加波根不動明王
▼ 加波根不動明王神社(寝不動尊)・・・昔加波山中腹にありし石像の不動尊が大水の為に流出し来りてこの地に埋没せしが、喜(七が三つ)壽女感得し人を雇ひて発掘し許しを得て一宇を建立して奉安す。爾来、寝不動尊(寝ている神様)と稱し、大願成就の神として村民又多くの人の信仰を集め現在に至る。平成二年不祥事により焼失、再建された(再建記念碑より抜粋)。
▼ 三合目・・・右:加波山本宮、左:加波山親宮の道標、今回は右の本宮道を進みました。
▼ 三合目分岐横にある桜観音
▼ 加波山本宮参道の道標と鳥居
▼ 採石場跡地から加波山入口に入ります
▼ 登山道
▼ 五合目・・・この辺りから岩が現れ始まります
▼ 三十五丁の道標
▼ 三十七丁の道標
▼ 三十八丁の道標
▼ 門構えのような岩
▼ 登山道
▼ 八合目・・・奥にあるのは「水道施設施設記念碑」
▼ 巨岩が現れはじめました。
▼ 林道を横切りさらに階段を上ります
▼ 四十八丁の道標と奇岩(割れ石)
▼ しめ縄が張られた巨岩
▼ 本宮御拝殿下の鳥居
▼ 鳥居横にある祠と顕彰碑
▼ ロープが設置された階段
▼ 階段を上がって右手にある本宮御本殿
▼ 拝殿横を通り過ぎてひと下りをしたところにある「旗立石」・・・明治17年の加波山事件の際「自由の魁」の大旗をひるがえしたところ
※加波山事件とは、自由民権運動の一つで、明治17年(1884)、県令三島通庸らの暗殺を計画していた栃木・茨城・福島の自由党急進派16名が、9月に茨城県加波山を拠点に蜂起したが、間もなく鎮圧された事件。
▼ 記念碑etc.
▼ 本宮御本殿(山頂)
▼ 自由之魁
▼ 中宮御本殿
▼ 中宮御本殿からの眺望・・・桜川市街
▼ たばこ神社
▼ 親宮御本殿
▼ 割れた岩?
▼ 祖霊社と顕彰碑
▼ 左:天中坊大天狗、右:親宮御拝殿
▼ 鳥居
▼ 親宮道にある「奉燈」・・・側面に昭和四年と刻まれている
▼ 七合目と山椒魚谷の道標
▼ 六合目の道標
▼ 五合目にある石祠
▼ 親宮道横にある採石場の氷柱
▼ 親宮道から見た筑波山と桜川市街
▼ 加波山普明神社
▼ 加波山本宮 =>http://kabasan-jinja.jp/
【参考】
1、加波山神社拝殿においてある配布物
(1)、加波山案内図
(2)、加波山神社の説明
2、加波山参道MAP => 加波山本宮ホームページ(http://kabasan-jinja.jp/)より入手可能
3、加波山事件 => 加波山事件とは - コトバンク