ダイヤモンド婚式と呼ぶと知ったのは
両親がそれを今年迎えるとわかったからで
世間一般的に、ダイヤモンド婚式を迎えられる夫婦はなかなかいないものよと
友人何人かに言われた。
私たちが今年で丸30年だから、その倍の年月を両親は過ごしたことになる。
はぁ〜すごい。そして長い。果てしない。
お祝いは両親と私たち夫婦の4人で温泉旅行を企画した。
フライト当日まで台風だったので飛ぶかどうか危うかったけれど無事に北海道に上陸できた。
今回は奮発して自宅から宿までタクシー送迎がついているプラン。
札幌市内から1時間強のところにある定山渓温泉。
両親は何度も泊まっているので、あちこちの宿を知っているけれど
父がサウナ大好きなので
サウナが部屋についていて、24時間いつでも入れる。
水風呂も檜風呂もあり、父とだんなさんは嬉々として何度も入っていた。
私はいつも烏の行水だけれど、今回は母と大浴場で、ゆっくり話しながら背中を流したり露天風呂に入ったりできた。
いい時間。
母が告白してくれたけれど、
私が病気のせいで痩せてしまって、一緒にお風呂に入って体を見るのが怖かったのだそうだ。
その日の夕飯時、母が
「心配して損した〜。全然痩せてないのよ。逆にぽっちゃりしてて安心したわぁ」と父とだんなさんに
嬉しいような悲しいようなコメントをしていた。
まぁ、安心してもらえたならよかったけど。
泊まった宿は概ね好評だった。
でも、笑っちゃうようなアクシデントもちらほら。
食事に関しては、たくさんの種類がちょこちょこ出てくるスタイルは
お腹が満たされない気がするらしく
「祝ってもらって悪いんだけど〜」と正直なご意見をいただき、ありがたく拝聴した。
おおらかで料理とテレビ大好き、はっきりものを言うミーハーな82歳の母と
おしゃべりで口が悪く、綺麗好きでおしゃれな87歳の父。
2人が結婚してくれたおかげで今の私がある。
出会ってくれてありがとう。
喧嘩しながら毎日晩酌を欠かさない2人。
3人の子供を慈しみ育ててくれた。
大変だったろうなぁ。
いつまでもとはいかないけれど
できるだけ、楽しく長くごきげんな毎日を過ごしてほしい。
私もできるだけ会いに行こうと思う。
札幌でも宿でも、朝のウォーキングは欠かさなかった。
暑い夏を耐えてきた私にとって
北海道の朝晩の涼しさは本当に生き返るほどの喜びだった。
深呼吸をした。
実家から歩いて30分のところにある
手稲前田森林公園に今回も出かけた。
歩いている途中
キタキツネやリスにも出会った。
すすきので食べた海鮮
ベランダからみた手稲山
新千歳空港で食べた
雪印パーラーのコーヒー牛乳ソフト
帰る日の朝、ずっと手を振り続ける父の姿に
うるっとしてしまった。
また会いにいくね。