『 うさぎの言霊 』 Rabbit's Kotodama 

宇宙の謎、神と悪魔と人とは?

《 第二章 》 〈 第二話 〉 戦争ゲーム ( 後 編 )

2019年02月03日 13時08分38秒 | 小説


 遂に始まった正邪の最終決戦!

邪神軍は、主神が封印を解いた 「 造化の業 ぞうかのわざ 」 を悪用し、怪物を産み出しました。
第一の怪物は、ゴジラ の紛い物。
第二の怪物は、金銀財宝を散りばめたキングギドラ!

その後、世界中に発生した化物は、官庁や公共、軍事施設を除いて破壊しつつ、
次第に合体融合し、七体になりました。

化物の体長は優に3000mを超えています ・・・ 体重は一山分!

邪龍の原料は、強欲という邪気満載の人間と動物の、
魂と肉体により構築されています。

 ただし、何故かアメリカだけは邪龍は発生せず、
 人間も動物も無事なのでした。

  下らない邪神軍の策略に翻弄される人間達。
  これから味わう地獄は想像を絶します!

    ただ現在、悪魔共は休戦中のようです。
    その悪魔共の度を越した戯れを御覧ください!




         ところでドルンにドリル、
    スパナに阿修羅少尉というロボットや男女一体人間は、
        つまりドルン配下の科学者、
   きっと名前は ドクター ・ ヘル ( 地 獄 )でしょう。

    そのドクターが生態実験で作り上げた本物なのか?
  世界中から選ばれた科学者を扱こき使い、研究開発をさせたのだろう。

    ただ実際、狂った正規の科学者が恐ろしい研究を、
   金儲け&人類の為 だと胸を張って推進している現状を、
    良くマスコミ報道で見聞きしております。

      既に存在する 人間クローン に始まり、
     人造人間 や 動物と機械が合体したような
    無感情、無痛兵器 が近い将来誕生することでしょう。 

          あ~こわいこわい ・・・

     その 無痛 ロボ悪魔 が マシンボイス を発した。


  「 みなさん、俺様の持て成しに御満足のようで何よりだ。
   では、そろそろ用意が出来ましたので本題といきましょう。
        阿修羅少尉、始めてくれ。」

「 イエッサー、ドルン将軍!
 お集まりの皆様、お待ちかねの爆笑短編映画を上映致します。
 では、中継のイカした スーウパーアマ~~ン、後はお任せ致しま~す!」

   「 おいおい、何言ってるんだ。 あしゅしゅ・・・?!」


           どういう事?

 何か御機嫌ハイテンションな 金髪のスーパーマン が画面に現れたら、
 ロボ将軍が慌てている。


      ( 推奨BGM )

 プリンシス・オブ・ザ・ユニバース ・・・ クイーン  

 https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=RnrXiaPVeHY  





   そのスーパーマンはカプセルのような狭い個室で、
 椅子に座ってと言っても、まるでF1のコクピットのようだ。

 しかも彼は、四点式シートベルトにしっかり固定されている。
   それで目の前のテレビモニターを見て笑っている。

        何なのこの茶番は・・・?


    (( 御苦労だった リッグ中佐。
   もう、そんな継ぎ接ぎの肉塊から出ていいんだ。
    臭かったろう ・・ ああ、こっちの話だよ。

       いや~あ皆さん御機嫌よう!

     しかし、この投稿ビデオ最高だねぇ。

   バクストが右足の爪先を出そうとした瞬間に、
    3センチ程地面のタイルを迫り上げた
     スパナ軍曹の妙技、たまらないよ。

  ペンチ少佐の合図もグッドタイミングだったねぇ。

   しかも撮り立てホヤホヤなのにグッドな編集で、
    効果音と音楽がバッチリ決まってるとは ・・・
    流石はドルン将軍の部下だけの事はある。

         実に見事だよ!

 ただネェ、みんながこんなに仲良しだとは知らなかったよ。
        僕だけ仲間外れなのかなあ。
  でも心配御無用ですよ、僕は根に持ったりしないから。

   フッ、では皆さんごゆっくり一日遊んで下さい。

 それから、午後 6 時 のホワイトハウスでの晩餐会 には、
         遅れないでくれ給え。

       ああ自己紹介いる? いるよね ・・・

わたくしが、アポフィス様、サタン様に次いでイケメンで有能な悪魔、
        アンドラスタ様であります!

       ムフフフフ、では アディオス!

  尚、この画面は自動的に消滅する。さ~らばだ諸君!! ))


         言い終わらないうちに皆、
       蜘蛛の子を散らすようにその場を離れた。

    当然、ドルンとドリルは鈍いので、
   ちょっと後ろを向いたに過ぎなかった。

  しかし画面には、ピカッ、ズドーーン!! と、
  水爆の爆発シーンが映っただけであった。




   バクストは一番ビビッていたが、
    ビルの陰から顔を覗かせ喚き散らした。


「 ふざけんな、あの野郎、ぶっ飛ばしてやるぜ! 出て来やがれ!!!」


    すると直ぐにまた、あの野郎 が映った。


    (( 何か言ったかねバクスト君。

  司令官に対して無礼だね。口には気を付けるんだ。
  それに残念だが直ぐには出て行けないんだよねぇ。
        何故かは言えない。

      ククク、では本当にさらばだ ・・・ ))


        奴は画面から消えた。

    ただ、みんなその場から走って逃げ始めた・・・ どして?
    あっ、何か嫌な音が遠くからしている。

   たぶん、間違いなく ミサイル だ!!
   しかも、有りっ丈という感じである。

 うわあ、来た来た~! こりゃあ皆殺しだぁ ・・・ 
 酷いですね~ 悪魔って ・・・

近くのビルを含め、トレーラーを中心半径百メートル一帯に、
ミサイルの雨が降り注ぎました。




 このミサイルは 巡航ミサイル、トマホーク のようです。
 アンドラスタが指示したのであれば、
 予めトレーラー周辺に目標がセットされていたのでしょう。

そのミサイルの姿は、白い翼を広げた堕天使の群れのようで
余りに皮肉が利いています。

 アメリカ陸軍を買収でもしたのかなぁ~?
 それとも、クラウドの許可を得たのか?

仲間外れにされた事を 「 根に持ってはいない 」 とか言うのは、
やはり嘘なのでしょう。

  この悪ふざけにしては余りに酷い憂さ晴らし、
  度が過ぎるというものです。

    それとも軍事演習なのか?

  ただ辺り一面爆発炎上からの煙で覆われ、
  どのような被害かは分かりません。

勿論、悪魔共も魂は無事な筈です。
ただ、肉体がどうかという事です。

 あ、私等は肉体がありませんので、心配御無用で御座います。  

  しかし、私の肉体は大丈夫かなぁ、セコムしてないし ・・・
  確か、自宅で居眠りをしていたら十和田湖にいたんだよなあ ・・・

あれって、スミレ様から十和田湖に、
魂だけ招喚されたんだろうけど ・・・ 

 しかし空爆に因る破壊は、
 見た限りに於いて人間の肉体を無事に済ませてはくれないでしょう。

  ようやく粉塵が地面に降りて、視界が開けてきました。
  うわぁ道路は崩れたビルの外壁やガラスの破片で一杯です。

 私の推測に因れば、無事なのは軟体金属?
 じゃなくて流体金属のような スパナ軍曹 と、
 何が素材なのかは不明だが、頑丈な体の ロボ悪魔二体 であります。

あれっ? 横転したトレーラーの中から、
あのスーパーマンが飛び出て来ました。

     何故だろう?

  もしかすると最初から、
 トレーラーの隅の頑丈な一室に潜んでいたのかもしれない。

それでモニターで中継を見ながらほくそ笑んでいたということだ。

だから阿修羅少尉の魂を何処かに拘束し、
代わって己の部下のリッグ中佐に憑依させた。

それで、ドルン将軍の投稿ビデオも直ぐに見られるようにした訳だ。

 全く、何て奴だ!

   その奴は得意気にコームで乱れた髪を整えている。

        あほらし ・・・


     「 おいおい、自分で言うのも何だが、
      ちょっとやり過ぎなんじゃないか?

    はははは、それはともかく超合金カプセルに
       非難しておいて良かったな。

        備えあれば憂い無しだ。

 治にいて乱を忘れずに~ の精神は~♪ 悪魔で~も必要だぁ♪
       油ぅ~う断大敵雨アラレェ ♪・・・
   でぇ~わぁ奴等に恩でも売ってぇおこうかなぁ♪ ・・・

    ただなぁ、これじゃあガラクタ親父しか
    生きちゃいないだろうねぇ、やれやれだ。」


   彼は悪魔の長官らしい美声と台詞を吐いた後、
  瓦礫の中からロボ悪魔二体を部下達に救出させました。
 多少損傷はあるようですが動くようです。

アメーバロボのスパナ軍曹はやはり無傷でした。
ヘラヘラ笑って御機嫌です。

ところで他の悪魔が憑依した肉体は耐えられなかったようです。

怒りを堪えた将軍達と、その手下、
そして巻き添えを喰らって死んでしまった幽霊が、
 金髪スーパーマンの周りに集結して来ました。
  皆、血だらけで気の毒極まりなし! はあ~あ ・・・

   ところが、その怒りの矛先の当人は悪びれた様子も無く、
    皆に向かって ニヤリ と、白い歯を光らせました。


     「 やあ、みなさん御無事で何よりだ。
     流石は悪魔の代表、天晴れで御座いますよ。

    ところで、わたくしの座右の銘を御存知かな?」


【【【 ジ ョ ー ク は ど ぎ つ く 美 し く ーー!!! 】】】


     「 ははははぁ、君達は実に素晴らしいよ!

    お~い、そんな熱視線を送らないでくれ、
   頭がクラクラするじゃないか。

 では、僕は晩餐会の準備があるので失敬するよ。

 勿論、みなさんの怒りが静まるような、
  取って置きのお持て成しをする為でありますらからぁ、
   乞う御期待あれェ ・・・ 

       ア~ディ オ~ス、アミーゴォー ・・・ 」


     こいつはやはり腐れイケメンだ。

   そして、さっそうとというか、
  え~あまりスピードは出ていませんが、
   空の彼方へ飛んで行きましたとさ、めでたしめでたし ・・・

     あ~ただ、怒りの罵声を浴びながらである事は、
     言うまでもありません。

    あれっ、おかしな事にグリオスとフレッタは妙に感心している。
   その羨望の眼差しは何故だ?
  ドギツ過ぎる演出に感銘でも受けたのか?

   何れにしても、あなた方は特に狂っています。

      自覚して下さい ・・・ も~やだ ・・・



        ( 推奨BGM )

   ショパン: バラード 第1番 ト短調 作品23
         ポリーニ 1999

     (11) Chopin: Ballade No. 1 In G Minor, Op. 23 - YouTube





         日本時刻、現在午後十一時。
        ニューヨーク時間、午前八時。


     次に奴等が何をしたのか?

  まず、それぞれの将軍配下の部下が加わり、作戦会議を開き、
  各国の軍団を六等分しています。

   但し、中心となる軍はそれぞれ違います。
   故に、陸・空の兵器と装備も違ってきます。

    海軍は使わないようです。
    何故なら、各国の海軍は日本に集結しているからです。

  その後、アンドラスタを除いた六人の悪魔将軍は、
  驚くべき事にジャンケンを始めました。

それで、六等分した軍団の割り当てを決めたのです。
更にジャンケンをし、三対三に分かれました。

       結局、何をしたいのか?

   つまり、アラスカ州を除いたアメリカ国内を使い、
 東西二手に分かれて、実戦の戦争ゲームをしようというのです!

ルールは、邪龍や霊力は使わず、
通常兵器のみの使用で敵将の首を取った方が勝ちという、
単純明快なものです。

  ただし、敵将の首を持ち帰ることが絶対条件です。

    故に、ミサイルで ドカン! は無しです。

       激戦必至の戦争ゲーム!!

      大将は、人間の兵士をどう騙して
  士気を高めるかの手腕を問われることになります。

   制限時間は午後四時半までとなっています。

何しろ、それまでの戦況を有りっ丈のビデオカメラで撮影し、
編集を六時の晩餐会までに間に合わせ、
酒の肴にしようという計画なのですから・・・

それ故、撮影隊を誤爆した場合、
 当人と指示した上官は、その場で処刑されてしまうそうです。
  悪魔が相手なのですから、嘘やごまかしは100% 通じません。

   もう一つの注意点は勿論、
  全米五箇所の 「神の光玉」 を避けることであります。

それは遊びで無駄に戦力を失うこと等、
愚の骨頂であるからに他なりません。

ただ、時間内に勝敗が決しなかった場合は結局、
将軍六人のジャンケンに因って決められるそうです。
これは、サッカーの熱戦後のPKみたいで嫌でしょうねェ。

 この晩餐会には勿論、主催者であるサタンが憑依したクラウドと
  アンドラスタを筆頭とする七大悪魔、
   そして騙された各国首脳とその家族が列席されるそうです。

    お気の毒な事ですが、もう逃げられません。

  ところが、邪神アポフィスの名は出ませんでした。
 遠慮でもしたのか?


因みに東軍 は、オルゴラン、バクスト、シアニード。

 大将は オルゴラン。
  そして本陣はニューヨーク。


   何故か自由の女神周辺の攻撃は厳禁との事です。


西軍は、ドルン、グリオス、フレッタ となりました。

 大将は ドルン です。
  そして本陣はロサンゼルス。


   それで、ゲーム開始の時間は午後零時と決まりました。

 何故、四時間後なのかといえば、それぞれの軍隊の移動時間と、
 多国籍軍化した軍の指揮系統の統一、
 それらを踏まえた作戦会議が必要だからです。

オルゴランとバクストは、二人だけでヒーロー遊びをする予定でしたが、
他の連中に邪魔されるので、しぶしぶ付き合う事にしたようです。


「 ところで私達はこれからどう致しましょう?」

《 そうじゃな、
 こいつ等の戦争ごっこを見ていてもアホらしいからのう ・・・
 あれ、あの鳥は ・・・?》   チュッ?


  あっ、パタパタと波状飛行をする小さな鳥が ・・・ べ、ベニヒワ様?
  それで三十郎様の、止まり木と化した角に止まられました。


《 チュチュ、ほほほほ、久しぶりじゃな。
  今朝は世話になったのう。
   挨拶が遅れたが、身分は訳有って明かせんから勘弁してくれ。
    名はベニ様で良い、宜しく頼んだぞ。》

《《 はは、こちらこそ宜しく御願い申し上げます。》》

「 私も宜しく御願い申し上げます。」

《 おお良い良い。
  ところでな、わしは今まで地球の隅々まで見て周っておったが、
   地上だけならおぬし等の力でも行けるから、
    どうじゃ、邪神の所へ行ってみては ・・・》

《 何と、我等全員で行かせて頂けるので御座いますか?》 チュウ?

《 勿論じゃ。 ただ、スプリングフィールドは円座に成り切り、
  ナセルは信造のポケットに隠れていなさい。
   であれば気付かれはしない。

     そして、信造が邪神と対談するのじゃ。
      どうじゃ、出来るかな?》

「・・・はは、出来まする。 
 ただ何を話せば宜しいので御座いましょう?」

《 奴の言動からの波動を通して、問題の大局と本質を掴め。
  話す気が無いようならそれまでじゃ。

   それでも、おぬしの五官と霊眼で掴むことは可能な筈。
    これも鍛えと想うことだ。
     しかと申し渡したぞ。》

「 はは、仰せのままに致します。」

《 うむ、では送ろう。奴は地下のマントルに潜んで居る。
  そこまで次元光廊で一瞬に奴の部屋まで繋げるから、
   直ぐに心の準備をするのだ。

    では二人の神よ彼を頼んだ。
     わしはここで見ておるから頃合を見計らって連れ戻す。
      良いな。》

《《 はは、畏まりました。》》

   「 畏まりました。」

      凄い事になった  ・・・ こりゃあ血が滾る。



( 執筆当時の作者時間 ) 
  二〇〇九年八月二十日(木) 午前二時四十五分

      




   あ、さてェ ・・・

アメリカ国民の皆様、並びに多国籍軍の皆様には、
究極の災難が待ち受けています。

 悪魔共の戦争ごっこに駆り出されるとは ・・・
 謹んでお悔やみ申し上げます。

そして私には、究極の対談が待ち受けています。
「 邪神との対談 」 ・・・ 果たしてどうなるものか?

  乞う御期待!!!


 そして、今日の一枚 ・・・ プレアデス星団 = スバル。
 現在は、夜空に輝いているのです。
 8倍の双眼鏡でもハッキリ見えますよ!

その星団の第一惑星 アルシオーネは、
木花咲耶姫様(このはなさくやひめさま)が守護神なのです。

参照、ウィキペディア ・・・ プレアデス星団
https://ja.wikipedia.org/wiki/プレアデス星団

こちらでは、アルシオーネをアルキオネと表記しております。

皆さんも窓から、あるいは外に出て星空を観察しては如何でしょう?
宇宙は夢とロマンに溢れていますねェ ・・・



 ソンブレロ銀河
 

 M51銀河
 

 星雲 名称不明
 





 



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