海が見えるからぁ〜♪
そのままドンつきの〜
三笠公園で〜♪
by クレイジーケンバンド
あれ？
何か既視感🤪
ここは、横須賀 三笠公園。
戦艦 『三笠』
120年前（1904年）の
日露戦争で大活躍した戦艦が、
公園の片隅で
静かに眠っています。
東郷平八郎 提督の像と共に…
ボクのNHK大河ドラマ
ダントツの1位は、
司馬遼太郎『坂の上の雲』
（年末のスペシャルドラマでしたが…）
渡辺謙さんの低いトーンの
ナレーションから始まります。
『まことに小さな国が
開化期を迎えようとしている。』
『四国は 伊予松山に三人の男がいた。』
『この古い城下町に生まれた
秋山真之（さねゆき）は、
日露戦争が起こるにあたって、
勝利は不可能に近いと言われた
バルチック艦隊を滅ぼすに至る
作戦を立て、それを実施した』
『その兄の赤山好古（よしふる）は、
日本の騎兵を育成し、
史上最強の騎兵と言われる
コサック師団を破るという奇跡を遂げた』
『もう一人は、
俳句、短歌といった
日本の古い短詩型に新風を入れて
その中興の祖となった
俳人 正岡子規（まさおか しき）である』
『彼らは、明治という時代人の体質で
前をのみ見つめながら歩く』
『上っていく 坂の上の青い天に
もし 一朶（いちだ）の白い雲が
輝いているとすれば、
それのみを見つめて
坂を上って行くであろう…』
『なぜ、来ない？』
旧日本海軍
作戦参謀、秋山真之（さねゆき）は、
作戦参謀、秋山真之（さねゆき）は、
ジリジリしていた。
バルチック艦隊が、
いつまで待っても来ないのだ。
バルチック艦隊は、
当時〈世界最強〉と謳われた
ロシアの艦隊。
極東の島国との戦争の為、
東端の港ウラジオストクに向けて、
遠くバルト海のリバウ軍港
（現在:ラトビア共和国リエパーヤ）を出発、
アフリカ希望峰を回り、
インド洋、
シンガポール、
そしていよいよ日本へと迫っていた。
決戦に向け、
真之は、
対馬沖で迎撃する作戦を立案していた。
『もう既に通り抜けたのか？』
バルチック艦隊が、
ウラジオストクに入港する場合、
2パターンある。
一つ目は、ここ対馬を通って、
日本海を横切る最短コース。
二つ目は、太平洋側から
青森の津軽海峡か北海道の宗谷岬を通る
迂回コース。
本来なら、両方を抑えれば、
良いのだが、
日本の軍艦は、1セットしかなかった。
仮にバルチック艦隊が、
ウラジオストクに入港した場合、
簡単に陥落出来ない事は、
先の旅順港攻撃の経験から分かっていた。
十分な休養と準備を終えた
世界最強艦隊は、
日本に襲いかかってくるだろう。
目と鼻の先から…
だから、どうしても入港前に
バルチック艦隊を叩きたい。
ところが、
当の艦隊が、一向に来る気配がなかった。
極度の緊張感からイライラする秋山。
会議で、作戦変更が決まった。
敦賀まで北上。
対馬コース、迂回コース、
両方に備える作戦に。
この作戦のデメリットは、
足の遅い艦は、遅れるという事だ。
世界最強艦隊に対抗するには、
こちらも一極集中しなければならない…
出来なければ、こちらが負ける。
作戦変更はしたが、
秋山は、迷っていた…
ところが、
三笠は動かない。
司令長官室に向かう秋山。
長官は答える。
『勿論、命令書には従う。
けれど、
それは新しい情報が入ってからじゃ。』
『長官は、対馬と迂回
どちらを通ると思いますか？』
『そりゃ、対馬じゃろ。』
『どうしてですか？』
『敵が、ここ（対馬）を
通るっちゅうて、通る。
それだけじゃ。』
不動の構えに、
秋山の迷いもなくなった。
1905年（明治38年）5月27日早朝、
巡洋艦『信濃丸』より入電。
『敵艦隊見ゆ』
日本海軍は、直ちに出撃。
秋山は、大本営へ電文を打つ。
『敵艦隊見ゆとの警報に接し、
連合艦隊は直ちに出動、
これを撃滅せんとす。』
そして、
あの一文を付け加えた。
『本日 天気晴朗なれども浪高し』
1905年（明治38年）5月27日
対馬の天気予報。
朝鮮半島に停滞していた
低気圧🌀は、日本海に抜け、
天気は、回復模様。
但し、強風要注意。
天気晴朗というのは、
視界が遠くまで届く為、
取り逃しは少ないという事を
濃厚に暗示している。
浪高しという物理的状況は、
敵味方の艦が、浪で動揺する時、
浪は、射撃訓練の十分な日本側に利し、
ロシア側に不利をもたらす。
極めて我が方に有利であるという事を
真之は、この一句で象徴した。
次回は、『戦艦三笠』に乗り込みます。😉
