続、方丈記

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。

あなたの名前はなんですか?

2012年06月23日 | コラム
保育園の会報に登場する園児の名前に驚いた。
漢字の読みが私の理解を超えているのだ。

それも一人や二人じゃない。8割は該当する。
読めても書けないものや、読みだけではなく
初めて目にするものまで登場。

この子供たちが大人になり社会の中枢を担う頃、
本人確認作業を巡ってひと悶着起きそうな気配を感ずる。

ゆとり教育の副産物かな。

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徒然草116段

寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、
たゞ、ありのまゝに、やすく付けけるなり。
この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。
人の名も、目慣れぬ文字を付かんとする、益なき事なり。
何事も、珍しき事を求め、異説を好むは、浅才の人の必ずある事なりとぞ。

【訳】
お寺の名前や、その他の色々な物にも名前を付けるとき、昔の人は、何も考えずに、
ただありのままに、わかりやすく付けたものだ。
最近はあれこれ考え、自分の賢明さを見せつけようとしているようで嫌味なものだ。
人の名前にしても、見たことのない珍しい漢字を使っても、
まったく意味のないことである。
どんなことでも、珍しいことを追求して、一般的じゃないものをありがたがるのは、
薄っぺらな教養しかない人が必ずやりそうなことである。